COLUMN

遠近両用ってどんなレンズ?

はてさて、NAVIの距離に関して考察していたら、老眼の説明の必要性を感じたりして、
そんでもって今度は運転には現状では、ある程度お年を召した方には遠近両用レンズが
マストである、なんて事に今更ながら気づかされ、そして今日の記事ではその

 

遠近両用レンズとは何ぞや?

 

という話をしなくてはいけなくなってしまいました。(苦笑)

 

実は僕は以前に次論公論というblogを7~8年程?詳細不明なんですが、毎日更新しながら
日々書き溜めていたのですが、そこで「僕の遠近両用レンズ奮闘記」というシリーズ物の
かなりのボリュームの記事を書いていました。ただでさえ誤字脱字の多い僕の文章を
全て読み終えるのは一苦労とお察ししますが、

 

もしも読んでみたいなんてマニアな方は是非ご一読くださいませ。

きっと読み終えた時にはメガネ屋さんの新人さんよりは
余程豊富な知識量が得られること請け合いです。

ではリンクは以下の通りです。ご覧になりたいコアな方限定でどうぞ。

 

https://drive.google.com/file/d/0B6CKD7gx0W4AVDYwU3p1WUZwM0E/view?usp=sharing

 

文字数40000字弱、ページ数にして49ページとblogレベルでは大作です。
是非プリントアウトして自由に社員教育にご活用して頂ければ幸いです。

また記事そのものは今よりも古いレンズが殆どですが、

 

一部今でも現役バリバリのレンズもございます。文体はこのblogより堅苦しいテンションで書いていますが、
当時の僕は商売っ気抜きで、業界の改革だけを訴えるblogとしてこの次論公論を活用していましたので、
どうしても当時自分の感じている危機感を読者の方々にも少しでもリアルに届けたい、.

 

そんな思いで書いていた為にこんな「である。」調の

文体をチョイスした経緯がある事をどうかご理解くださいませ。

 

このblogは100%グラシアスのお客様と一般の消費者向けなので、丁寧にお話ししています。(‘◇’)ゞ

 

では当時と比べて随分進化している累進レンズですが、この記事でも出ていたSEIKOのP-1ネオが
今流行りのインディビジュアルレンズの先鞭をつけた形になり、今では大手各社からその
フレーム形状や装用時の条件等を考慮してレンズをフリーフォームで削り、光学性能を挙げています。

 

この時と比べてレンズメーカー間の差が薄まっているのもまた事実なのです。

では遠近両用とは?それが今日の本題ですので、

詳しい解説は上記リンクで、ここでは簡易にご説明したいと思います。

 

まずは遠近両用は多くのケースで老眼になったから、掛けるというのが現在でも主流です。
ただしグラシアスではIT作業が多い方や、近視の進行過程にあるお子さん、こんな方々にも
眼精疲労軽減や近視の進行抑制の目的でご提案させていただいておりますが、

 

それは少なくとも一般のお店ではレアケースだと思われますので、

ここではその老眼以外の方に遠近を提案する
事例についての説明は割愛させて頂きます。

 

遠近両用レンズとは~ピントの調節力が衰えてきた老眼世代の方に提案する複数の度数を
無段階で変化させて、手元の細かい対象物を見える様に設計されたレンズをいいます。

この無段階に変化させていくレンズの事を累進レンズというのですが、

 

皆さんのイメージだと遠の度数と近の度数を階段状の様に段階的に分けている

イメージかもしれませんが、僕は階段ではなく
坂道だとうちのお客様には説明しています。よくあるご質問では

 

「遠近って、あの手元を見るところに別のレンズをくっつけたようなレンズでしょ?
あれはいかにも老眼ってバレてみっともないから、嫌だわ~。」

 

と女性を中心にこんなご意見を頂きますが、それも遠近両用レンズなのですが、それは
バイフォーカルやトライフォーカルと言います。つまり累進レンズであれば無段階に
度数を変化させますので見える範囲の広狭はありますが、少なくとも様々な距離を見やすく
させます。

 

でも先程の小窓がついたようなレンズは遠くか近くか、二から三段階の度数しか
一つのレンズに入っていないので、明視出来る距離が限定されると言えます。

ですから累進構造の遠近両用レンズは少なくとも素人さんが見てあれ遠近両用だわ、

と一目見て分かるものではないという事です。そこはご安心くださいね。

では遠近両用はその度数変化をどの様に変化させるのでしょうか?

 

それは二つに大別されます。

 

一つは縦の変化。

 

二つ目のは横の変化。

 

一つづつ解説しますが、累進レンズでは遠くを見る時にレンズの上側を使用し、近くを見る時には
レンズの下側を使います。そういった意味ではバイフォーカルレンズと同様ですが、それを坂道の
様に変化させることが特徴です。縦の変化における度数は近視であれば下に行けば行く程に弱く、
遠視であれば強くなります。

例えば近視でS-2.00D(近視でマイナス2.00度数の屈折異常がある方の状態を表記した物です。)
の方に加入度(遠くの度数から近くの度数に対する変化の度合いを表します。)+2.00で作成したとすると

大雑把に言えば、

遠くはS-2.00⇒S-1.75⇒S-1.50⇒S-1.25…と無段階に変化してゆき、最終的に一番下のエリアでは
S±0.00 と裸眼と同様の度数になります。余談ですが、私眼鏡外せば手元はよく見えるから
老眼じゃないのよ、と豪語されている方がいらっしゃいますが、近視の方がその矯正用メガネを外すという
事は、実は老眼鏡をかけた効果があります。このケースであればS-2.00Dの眼鏡を外せば+2.00Dの
老眼鏡をかけた効果が得られるということです。

 

何となくでこの辺りは結構です。

 

では横の変化とは何でしょう?

 

僕は横の変化が何故生じてしまうか。それを専門家(レンズの設計をするような博士号をとった様な方)の
様には解説できません。でも一つ言える事は、縦の変化はどこかの目的距離にピントが合うよう設計されて
いますが、横の変化は、一番端に行くとどこにもピントが合わない様になります。

 

つまり単純に近視を足したり引いたりという変化ではないという事です。対象物の像の形状は歪み、

そして滲みます。この領域を収差領域といいますが、言い換えると装用者にとって

不要な乱視と言えば、それほど大きな間違いではないでしょう。

 

そして眼を横に視線移動させていくと遠くの領域も近くの領域も、そのどちらも
視力が低下していき、見えにくくなります。ここの収差領域のコントロールが

近年劇的に改善されているとも言えますし、この消費者として装用感を著しく落とす揺れ/歪みの原因

でもある収差領域の度数分布の調整と収差領域の収差をいかに抑えるかをメーカー間は技術開発で

しのぎを削っているのです。
ですから10年前に遠近両用はダメだったと諦めた方も、それこそ、今と10年前と
では雲泥の差があるのが今の累進レンズの世界なのですから、

どうか諦めずに一度ご相談くださいませ。

 

そしてグラシアスでは遠近両用レンズは一番お手頃で16.200円(一組)からフルオプションで
23万越えまでレンズを取り揃えておりますが、その価格差によって得られる差異は、
先ほどご説明した縦の変化と横の変化をより違和感なく変化させるという事、

 

以外にもう一つあります。

 

それは

 

そもそも高いレンズの方が見える範囲が広いという事です。

先ほど横の変化で端の部分を収差領域と
説明致しましたが、高いレンズは収差領域に高度な設計概念を取り入れ、

収差領域を隅においやるだけでなく、明視領域の広さを確保します。

.僕は安易な単価アップという提案は満足度を下げるだけで、顧客満足からはかけ離れ、

最終的にそんなお店は顧客に愛想を尽かされると思っていますが、

 

この遠近両用レンズはご予算の許す範囲で極力良い物をご使用ください。

とお勧めしています。それはこの縦と横の変化のコントロールに対して、

最新の理論を組み入れたレンズの装用感や視野の広さに与える影響が絶大だと
自身の体験を踏まえて確信しているからこその言葉なのです。

 

では長文失礼致しました。皆様によってよい眼鏡屋さんとのご縁がありますように。

 

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