累進ネイティブのその先へ。
2016/12/20
世間はどうか知りませんが、グラシアスでは下は4歳からいわゆる遠近両用レンズを販売しています。
世間のイメージは遠近両用レンズと言えば、レンズの下の部分に線が合って、その線より下の部分から
覗けば近くが見える。こんなイメージかもしれませんが、実はこんなレンズをバイフォーカルレンズと言いますが、
グラシアスで昨年一年間の間でバイフォーカルレンズを販売した事は1度もありません、過去12年弱で
多分片手で数える程度でしょう。つまり何が言いたいかと言えば、世間の多くは未だに、遠近両用レンズと聞くと
その明らかに外観で老眼対策しているレンズと分かる。=格好悪いレンズと認識されているという事です。
ですが繰り返しになりますが、実情は殆どうちのお店ではそういったレンズは販売していないのですから、
遠近両用レンズといえばバイフォーカルレンズ。こういうイメージを払拭する必要があるのだと感じています。
ではグラシアスで販売している遠近両用レンズとは、どんなレンズなのでしょう?
それは累進タイプの遠近両用レンズというレンズが過去一年間で言えば100%そういったタイプのレンズを
販売しています。それをお子様や、高校生、大学生、若しくは新卒でIT系の会社に入社された方々に
ご販売させて頂いております。さて、その累進タイプとは何ぞや?という話になりますね。
累進という言葉で良くテレビ等で聞く用語は累進課税でしょうか?
所得に応じて課税するというやつですが、あれを棒グラフにすると段々になっていますよね?
メガネの累進レンズはその段々の様な階段構造ではなく、坂道になっていると僕は説明しています。
つまりあるラインから度は変化していますが、それは無段階に変化しています。
今日はその遠近の設計のお話ではないのでここら辺にしておきますが、累進レンズが少なくとも今の日本の
眼鏡業界では主流であるという点は今日のblogではおさえておいて欲しいのです。この累進レンズであれば、
業界の方はともかく一般の方で、度が変化しているとか、老眼対策されていると判別出来る方は皆無とは
言いませんが皆無に等しいと思います。ですからある日ある時から眼鏡を新調し遠近両用レンズに変えた
何て事を暴露しなければ、まず人にはバレないと思っていてください。
累進タイプの遠近両用レンズが主流になってからは久しいのですが、一方この累進レンズの種別は
日々増え、そして日進月歩の進化を遂げています。ですが、メガネのレンズマニアでないと
その新製品情報はなかなか消費者には届いていないのが現状ですね。
そんな状態ですから、グラシアスで例えば中学生に遠近両用レンズと提案するとまず親御さんが
面喰います。だって自分だってまだ老眼鏡持っていないのに、先に子供が老眼になるなんて
何て不憫な子でしょう。とお嘆きになるのです。でもご安心ください。
少なくとも老眼だから若い子に遠近両用レンズを薦めるのではないのです。
まだ業界の常識ににはなっていませんが、僕がそういった子に提案する時には
近視の進行を抑制、若しくはスピードダウンさせる為に提案します。
「え!?遠近両用レンズを遣えば近視の進行が止まるの?」
と思った方、少しだけ気が早いです。僕の今の段階ではその可能性を探っているという事と、
そして少しばかりの手ごたえも感じているという低度です。
また全ての方の近視に変化してしまう状態をコントロール出来ている訳でもないという
事を僕はまず誤解を招かないようハッキリ言っておきます。
何をしても近視が進行してしまうケースもある事も事実なのです。
ですが、僕は思います。少なくとも試す価値はあると。そんな僕の思いを以前に書いていた
次論公論というblogで思いを書き綴っていますので、もし宜しければそのリンクも貼っておきますので
ご興味ある方はご覧になってみてくださいね。
http://opteriaglassias.blog92.fc2.com/blog-entry-1179.html
ここでも言っているのですが、近視=害悪と捉えて何でもかんでも矯正してきたから、
近視の進行に加速度をつけている可能性を、このblog記事は6年半前に書いたのですが、
僕はずっと疑っていて検証し続けているのです。
では遠近両用レンズの話に戻りますが、遠近両用レンズの下部を使うと近視状態になると思ってください。
つまり遠くが見えないのです。その状態で近くを見させるから、眼の形を変えて
無理に近視化させなくとも安定する可能性が高いと僕は思っているのです。
では子供の頃からこうして遠近両用レンズを使用していた子供達が大人になるとどうなるのでしょうか?
少なくとも度の変化に順応していますから、多少の揺れゆがみ何て物もへっちゃら、こうなるかもしれません。
日本のマーケットにおいて遠近両用レンズは、この揺れゆがみによる違和感と戦ってきたと言っても過言では
ないと思います。その違和感という縛りから解放された時に、目茶目茶ハード設計なレンズが見直されるかもしれませんね。
ただ一つ言える事は、もしも僕の言っている事が本当で、こんなやり方を日本全国でやりだしたら、
もしかしたら強度の近視になる方々の絶対数が減るかもしれません。強度近視が網膜剥離を始め、
様々な疾病の発生理由になっているのですから、若しかしたら僕ら眼鏡士が微力ながらも
その近視による病気を減らすという予防医療の形で社会に貢献できるかもしれないと
考えるだけでワクワクしますね。
皆さん、僕ら眼鏡屋も常に新しい理論を勉強し、その学びを活かし社会に貢献したいと願っております。
ですから、どうかその検査理論であったり眼鏡学の変化に戸惑わないで欲しいと僕は願います。
新しいレンズが発売されたらそれをお試し頂きたいし、その効果も体感して頂きたいのです。
僕の変化もここ数年加速度がついています。皆さんも遅れずについてきてくださいね。
ではまた明日。
opteria Glassias
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