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眼石祝応のBLOG

老眼と遠視と近視、それぞれの自覚のタイミング。

2017/05/12

最近blog記事が老眼に偏り過ぎていると方向修正の必要性を感じる

今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか?

 

という前振りをしておきながら、今日も老眼に関して解説致します。(苦笑)

 

巷ではよくこんな会話をお目にかけます。

 

「あら、あなたまだ若いのに老眼?」

 

と50歳を超えている女性が40代中盤の女性に声を掛けます。

 

「そうなのよ、最近近くが見えにくくってしょうがないのよ。」

 

と打ち明けると、50代の女性は

 

「昔から、眼がいい人程老眼が早いっていうものね。遠くが良く見えた

んだから、それに感謝しなくちゃ、私なんてすんごい強い近視だから、

外したらそれこそ歩けないわ。」

 

とここら辺で、メガネ屋さんなら、

 

(はは~ん、そういう設定か、読めたぞ。)

 

となりますが、一般の方はチンプンカンプンですよね。

 

僕は以前の記事で、分母を大きくすれば、多少の差異はあれど、

40才で多くの人は老眼になるとご説明しましたね。

 

でも上記の事例では明らかに50代でも老眼になっていない人と

40代中盤で老眼で困っていらっしゃる格差があります。

 

この差はどこから来るのでしょう?

 

それが近視や遠視等の屈折異常の有無と量の差異なのです。

 

これも説明済みですが、近視の方のほうが後ブレして

老眼鏡のお世話になるのが、遅くなります。

 

遠視の方が早くなり、

 

正視のかたは、その中間だと申し上げました。

 

今回の50代の女性は自分でも言っていましたが、強度の近視だと

言っています。

 

そして

 

40代中盤の女性は、昔から眼鏡のお世話になった事が無い、

世間から眼の良い人とお墨付きをもらっている方です。

 

ここから考えるに、

 

この40代中盤の女性は正視か、弱い遠視と推察されます。仮に弱い遠視だとしましょう。

 

その上で、近視の方と比較してみます。

 

今日お勉強する事は「調節効果」という言葉です。

 

調節効果とは、レンズそのものが持っている調節を助けたり、

時に阻害したりする効果の事です。

 

近視系=調節を助け

 

遠視系=調節を阻害します。

 

これが原則です。

 

では条件設定してみますね。

 

近視系の50代の女性の方は、S-8.00 という近視、強度近視の定義がS-6.00~

ですから、かなりの近視と言えますね。

 

そして40代中盤の女性はS+0.75 弱い遠視ですね。

 

すると

 

近視系の方はご年齢を考慮して少し弱めに設定した眼鏡を掛ける事が多いのですが、

この方も

 

S-7.00(遠用視力0.8程度)

 

に設定したとします。

 

一方、遠視系の女性は裸眼ですから、遠くを見る時でさえ+0.75 のピントの調節を

普段からしています。更に近くを見ようとすれば、例えば40.0㎝を注視しようとすれば、

+2.50 という力を眼に最低限求められます。

 

近視系の人は、ここに調節効果というレンズの持っている力を借りられるので

 

+0.44の力をレンズから借りられます。すると

 

S-8.00-(+1.00+0.44)=S-6.56 の状態で近くを見られるのです。

 

すると必用な力は+2.50-1.44)=+1.06 凡1.00ディオプターという力が眼に

残っていれば、40㎝が楽に見られます。

 

年齢別で自分の持っているピントを合わせる力を平均値で言えば、

 

50才で1.00ディオプター

 

45才で3.00ディオプター程度になります。

 

ですから、50歳の女性でも自分の力とレンズの助け、更に度を弱めた相乗効果で

40㎝が見られるのです。

 

一方40代中盤の女性はどうでしょう?

 

自分の持っている屈折異常は+0.75

 

40㎝先を見る為の必用な調節力+2.50

 

調節効果は0.03ディオプター、先ほどの近視は調節を助けましたが、

今回は阻害します。ではこれらを足してみると+3.28になります。

 

自分の持っている調節力は3.00D程度ですから、

 

約0.28ディオプター力が足りない為に、対象物を少し離してみないと

見えなくなってしまうのです。

 

いかがですか?

 

近視系と遠視系、これでは老眼に対する対策の必要性という意味では

大違いであるという事がご理解頂けたと思います。

 

老眼の始まるご年齢にはそれ程の個人差はありません、でも眼の屈折異常の量で

これ程に大きく条件が変わってきてしまう事を今日の時点ではご理解頂ければ

充分だと思います。正しく自分の眼を知って、正しい対策を先手をうって

立てる事が大切だという事はご理解頂けたでしょうか?

 

周りに

 

「私は眼だけはいいのよ。」と謙遜交じりにいう方いらっしゃいませんか?

そんな方程、実は眼鏡屋さんのお世話になるべき人が本当に多いのです。

 

皆さんもご自愛くださいね。

 

ではまた明日。

 

$RW3SYVS

 

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