昨日いらした女の子は、小学校の頃から肩こりに悩まされていて、今も学生さんなのですが、

今でも、眼を使うとすぐに眼精疲労を感じるお方でした。

 

基本的に眼って頑丈な器官だからあまり悲鳴を挙げることは余程でない限り

ありません。多少間違った度数を掛けたってなんとも無いなんて人は

それこそ星の数程いらっしゃいます。更に言えばご年齢が若くなれば成る程に

眼精疲労なんて無縁になっていく、構成比の変化があります。

 

つまり通常20歳前後で、眼精疲労を言うなんて時は、余程極端な作業を長時間しているとか、

若しくは何かしらの屈折異常が隠れているのか、それとも斜位という普段隠れている目線のずれが

悪戯しているのか、他にも理由は挙げられるかもしれませんが、よくあるケースはこんな所です。

 

例えばスマフォのゲームにはまって、一日10ｈもゲームをしていて、

かつそのスマフォの距離を眼から20㎝といった極端に近づけて見ているパターンとか。

 

遠視が潜伏していて、それが悪戯しているとか、物凄い近視の過矯正眼鏡を掛けても

こんな事を仰る方がいるのです。

 

更に言えば、斜位という目線のずれで、特に外に大きくずれるケースでは、

寄り眼が上手に出来ないケースがあるのですが、そんな寄り眼下手な方でも

近業作業を長時間すれば眼精疲労を訴えるケースはあります。

 

今回のケースではそれ程長時間手元を注視しなくても疲れているとの主訴です。

 

使っている眼鏡は多少、過矯正気味でしたが、20歳前後であれば、これくらいは何ともなくこなせる方が多い

のですが、実際に過矯正の眼鏡の場合はピントを合わせる力がその分損なわれてしまうので、

問題になるケースは確かにあるのですが、今回は問題ありませんでした。

 

つまり過矯正は問題無しです。

 

では斜位の量が多いのでしょうか？実はこれも問題ありませんでした。

 

所が輻輳といって寄り眼の検査をすると事件が起こります。

 

通常多くのケースではらくらく目標とする視物が１０㎝以内でも寄り眼が出来るケースが多い

お年頃にも関わらず、今回は12㎝程度で左目が寄るのを止めます。

この寄り眼の力に左右差があるのと相対的に見ても、寄り眼下手と言える事が

異常と言える状態でした。

 

そこで僕は

 

遠くは良く見えるように設定し、それにプリズムという度数を入れて

眼鏡をおつくりします。これに遠近両用も使用する事が多いのですが、

今回は逆に遠近両用にしてしまうと近見の視力が落ちる状態でした。

その為、単焦点レンズという一つの度数しか入っていないレンズを使い、

自分の眼の力でピントの調節をさせる方法を提案しました。

 

ご参考までにこの女の子はこんな体の不具合でお困りでした。

 

①ドライアイ

②肩こり

③慢性的頭痛

④眼精疲労

⑤めまい

⑥乗り物酔い。

 

これらが全て改善する事もあれば、まるで変わらない事もありますが、

②～④が全て主訴としてあてはまるケースが眼に体調不良の根が有る事が

多いので、今回もきっと何らかの改善がみられることでしょう。

 

本当はこのblogで結果報告まで出来るのが理想ですね。

 

メガネ屋さんって調子よい時はなかなかお店にはいらして貰えないんですよね。

歪んだとか、見え心地が悪くなったとか、壊れたとか、そんな時にお店に来る

動機になるんですけど、本当は眼鏡を変えてよかった時も、店員とお客様で

情報が共有出来て、それが更にこうしたSNSやblogで情報が拡散していくのが

理想的だなと思います。多分全国に①～⑥でお悩みの方なんて膨大な数の方が

悩んでらっしゃると思うのです。その方々にこの情報が届けば、

 

「お、そうか、眼鏡の度で何とかなるのか～、

それならしっかり見てくれるお店を探してみよう。」

 

なんてモチベーションになりますよね。この情報の共有に関しては

僕ももっと良い方法が無いかアイディアをぷりっとひねり出してみたいと思います。

 

ではまた明日。