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眼石祝応のBLOG

報われる時。

2019/06/03

本日のblogの難易度【★★】

 

先日こっそり(?)と大阪でセミナーをしてきました。

 

講義内容は

 

「プリズム処方の基礎」

 

という内容でした。僕は眼鏡屋歴が17年程。

 

今月50っちゃいになりまちたから、生粋の眼鏡屋ではないのです。

 

勿論同い年で僕よりキャリアも知識も経験も豊富な方は

沢山いらっしゃいます。それでも僕におはちが回ってきたのでしたが、

 

それはこの業界でも少数派であるプリズムという度数を

メガネに組み込みサービスしているタイプが稀だからでしょう。

 

別にプリズム入れたから偉いって訳では決して無いんですよ。

でも今の日本の眼鏡業界ではそのプリズムを入れるという事に対して

縁遠いだけでなく、どちらかと言えば拒絶している

眼鏡士が多いのが冷静な分析だと思います。

 

何も大手の量販店がプリズムを入れているとか入れていないとかを

言っている訳ではありません。中小零細のこだわりの眼鏡屋さんでも

意外とプリズムをタブー視している方が実は多かったりするのです。

 

先日僕の所属するMOREというメガネ屋さんのグループでNIKONの遠近両用レンズの

教育部の秀島さんという方をお招きして、開発のご苦労であったり、

普及活動の困難さを教えて頂く機会がありましたが、そもそものお話で

 

遠近と言ったら、

 

遠視用と近視用が両方組み込まれているレンズと勘違いしていらっしゃる

一般生活者の方が本当に多いと仰っていました。

 

このblogを当初からご覧になっている方はお分かりですね。

 

遠近と言ったら、

 

〇くも〇くも一本で見えるレンズ。

 

 

 

 

ちょっと皆さんを試してしまいました。

丸に入れる文字はお分かりですね?

 

遠くも近くも一本で見えるレンズ。

 

というのが正解でした。

 

この様に基礎知識はもとより、深く正しい知識を

世間に広めるって本当に難しいなと日々感じています。

 

プリズムに関しては、先日のセミナーでもお話したのですが、

負の歴史というものが存在しています。

 

負とは?

 

それはプリズムを日本に持ち込もうとしてドイツ人のハウゼ先生の

普及活動の手順というか方法に多少の問題があったという事です。

 

勿論ハウゼ先生個人の能力云々の問題ではありません。

 

ただ言える事はマイスターの国から来た人が

 

2019年現在も国家資格化もされていない、ある意味国民のビジョンケアとしては

幼稚な日本という国のお国柄の違いに対応出来なかったと僕は分析しています。

 

もしも当時に僕が戻って、そのやり方だと普及しなかったのですと

ハウゼ先生に伝えられるのであれば、僕は、その普及活動は民間を頼って

眼鏡屋さんに普及させようとしても、眼科医の先生の理解を得ないと

上手く機能しませんよ。ときっとアドバイスします。

 

日本での普及を阻む一因として眼科医の先生と

眼鏡屋が協調体制を築けていないことも挙げられるでしょう。

 

少なくとも今の日本では、

 

眼科医の理解が無ければプリズム処方の普及は

難しいと僕は思っています。

 

例えば、

 

日本での斜視の全人口あたりの構成比は3%

 

およそ400万人弱の方が斜視でお悩みです。

 

一方、メガネレンズメーカーのプリズムを入れて出荷する比率は

全出荷ベースで2~3%です。このことから、

 

物がダブって見えたり(複視)

 

片目が遊んでしまっている状態(斜視)

 

の方にはプリズムを入れて矯正するというサービスを受けていて、

その選択が幸運ならあり得ると言えます。

それは斜視をメガネで矯正する事に精通している

眼科医や眼鏡士との出会いが必要で、

どこの眼鏡屋や眼科に行っても

斜視矯正のサービスが受けられる訳ではないからです。

 

「あなたは斜視です。」

 

っとご指摘だけ受けて以上で終わってしまう可能性も充分に考えられるのです。

まだ大幅にずれていれば、外見でも判別はつきます。

 

でもパッと見た目では斜視ではないのに、

実は斜視なんてケースもあるので、

ご自分でも眼鏡屋さんでも気づけないという意味で

それは厄介だったりします。

 

ハウゼ先生の理論からすれば、別に斜視であろうとなかろうと、

斜位というもの、それの一部融像除去眼位は全て矯正しなさいと

指導しました。(←難しいですね~、ごめんなさい。)

 

斜位とは何?

 

一部融像除去眼位って何?

 

って言われてもチンプンカンプンだとは思いますが、

それを説明するよりも今日の記事で大切なことは、

 

特殊な検査方法でないと分からない、目線のずれがあるという事実で

ハウゼ先生は、その特殊な検査方法で測定された目線のずれは

プリズムという度数を入れて矯正しなさいと指導したということは

皆様も理解をしてください。

 

特殊な検査方法で無いと分からないずれは、斜視ではありません。

 

でも、そのずれが様々な悪戯をすると僕は感じています。

例えば、眼が疲れてしまったり、それが酷くなると肩こりにいったり、

更に酷くなると慢性的な頭痛が生じたりします。

それはPCやスマフォの普及によりその傾向に拍車を掛けました。

 

もっと単純な事をいえば、斜位が理由で

最高視力にも悪影響を与えることすらあるのです。

 

ですから僕は創業当初にお師匠から教わり、鵜呑みにして

サービスした頃から、このプリズム処方に関して

もっともっと多くの人に体験して頂きたいと願って普及活動をしてきました。

 

ただそんな僕を当然ですが、眼鏡業界は異端視ししますし、

僕も異端児だと公言していました。

業界の主流にいるとは到底思えなかったからです。

業界の端っこから、プリズムって大切だよ~。

 

っと情報発信をしてきた10うんねんだったのですが、

 

先日のセミナー講師のオファーは、業界の端っこから、

ちょっとだけ業界の内側に呼ばれた気がして本当に嬉しかったのです。

普及活動をしてきて本当に良かったな~っとなんか努力が報われた気がしたのです。

 

よく言う言葉ですが、継続は力なんですね~。

 

これに慢心せず。更に精進し、

高みを目指したいと思います。

 

今日は僕の心の内側を吐露するに終始したblogでした。

 

そんな私的blogを最後までお読みいただき、本当に有難うございます。

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 

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