弱視でも諦めるな
2020/07/06
こんにちは、今朝の体重は74.8キロ。
ふむ、75.0を挟んで行ったり来たり。
今朝のYouTube動画チャンネル登録者数は233人。
ふむ、明らかに停滞傾向。
どっかでてこ入れが必要ですね。
さて、てこ入れと言えば、
皆さんは目の環境整備、いわばてこ入れは普段から
意識されていますか?目というのは丈夫な器官で
滅多な事では音を上げないと言われています。
ただし、現代を象徴する体調の不具合の症状として、
眼精疲労は常に様々な方面から指摘されていますし、
うちのお店にいらっしゃる方も眼精疲労でお悩みの方は
引っ切り無しだとも言えます。
そして頑丈であるという要素と、実は不可思議な器官で
あるというのも、実は知られていませんが、
眼の涙液は多層構造なのですが、その層の一つが
近年新たにみつかったり、眼の、いや見るというメカニズムに
関してはまだまだ未解明だと言っても差し支えないでしょう。
今日ご紹介する事例もそんな不思議を感じさせる事例でした。
左目が生まれつき弱視、で左目が内側に入ってしまう内斜視で
お悩みだというご相談でした。
実際に屈折異常量をレフケラで見てみましょう。
屈折 | SPH | CYL | AX | ADD | PD | 片眼視力 | 両眼視力 | |
他覚 | R | -6.50 | -1.75 | 151 | 29.00 | 0.10 | 0.10 | |
L | -3.75 | -2.00 | 6 | 29.00 | 0.03 | |||
角膜乱視 | R | -2.25 | 164 | 色覚特性 | 8 9 | |||
L | -2.75 | 20 | 5 2 |
強度の近視ですが、注目すべきは裸眼視力です。
右目の方が屈折異常量は多いのに0.1
左目は0.03しか視力が出ていませんでした。
今まではどんな眼鏡を使っていたのでしょう?
旧度 | R | -6.55 | -1.42 | 142 | 29.50 | 0.80 | 0.80 | |
L | -4.51 | -0.02 | 180 | 29.50 | 0.05 |
今な感じです。左目が若干過矯正気味ですが、乱視を入れていない事を考慮すれば、
それ程問題ではないと前のメガネ屋さんは判断したのかもしれません。
では実際に僕が視力測定してみるとどうなるでしょう?
両眼解放 | R | -5.00 | -1.50 | 145 | 58.0 | 1.0 | ||
L | -3.00 | -1.50 | 180 |
この様に両目共に近視が大幅に減って測定されて、これを完全矯正値と定義付けしました。
度数を下げた方が視力が出るのです。
ただし今回は眼が内側に入りやすかったのですが、
それを少しでも外に出したいし、普段の生活環境も、
運転をする訳でもなく、遠方視力はそれ程必要とはしていないそうなので、
今回は相談して弱矯正を狙いました。
今回お作りする度数はこちらです。
暫定度数 | R | -4.25 | -1.50 | 145 | 0.7 | |||
L | -2.25 | -1.50 | 180 |
これで矯正視力は0.7ですが、前の眼鏡よりも、視力は落としました。
斜視の矯正は以下の通りです。
眼位 | 測定 | 処方 | 測定 | 処方 | |||
R | BI | ~~~~ | -2 | R | UP | 14~~ | 6 |
L | BO | 2 | L | 8 |
少し分かりづらいとは思いますが、今回は水平方向はヨークトプリズムという手法を入れています。
よく使うのは眼球震盪をおさえる目的で、
右目と左目に逆のプリズムを入れて落ち着かせるのですが、
これとは別に上下のずれを矯正する上下斜視も矯正しています。
実は本丸はこちらで、この上下のずれが色々悪戯していた可能性を疑っています。
注目して欲しいのはこの数値です。
処方値 | R | -4.25 | -1.50 | 145 | 32.0 | 0.4 | 0.7 | |
L | -2.25 | -1.50 | 180 | 27.0 | 0.1 |
強制視力が
右目が0.4
左目が0.1
両目で0.7
となっているのです。つまり片目より両目の方が視力が上がっています。
これは少なくとも両眼視をしていなければこうはなりません。
本来はこういった大きな矯正視力に差がある場合は
両眼視を阻害するというのが定説ですが、
どっこい、義眼で無い限り、ほぼ盲である方に
今回の様な屈折異常を矯正すると両眼視力が上がる事もありますから、
何しろ、視力が出ていないから、片目は使っていないから、
どんな度数を入れたっていいんだみたいな考え方があるとしたら
僕はそれを暴論だと感じます。
是非、弱視だと言われた方が本blogに辿り着いたとしても
どうか諦めずに、ちゃんとした眼科やメガネ屋にかかってくださいね。
それではまたこのblogでお会いしましょう。