斜位を放置した結末

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眼石祝応のBLOG

斜位を放置した結末

2020/10/06

本日のblogの難易度【★★★★★】

今朝の体重は74.9キロ。

今朝のYouTubeチャンネル登録者数は326人。

今日も動きがありました。

先日の老眼鏡の動画が多少の反響がった様で

登録者数に反映されました。

 

こつこつやるしか能のない男ですが、

諦めずに、スマッシュヒットがいつか出ると信じて

今日も動画のネタを考えるのであ~る。

 

さて、昨日いらしたお客様は最近眼が疲れる。

どうやら元々はプリズム入りの眼鏡を使っていたが、

それが壊れてしまい、その後プリズム入りメガネは納品に時間が掛かると言われ、

それは困ると、安い眼鏡屋さんでプリズム無で作ったそうです。

 

では実際に見てみるとどの程度の斜位があったのでしょうか?

眼位   測定 処方     測定 処方
R BI ~18~?~?~? 2 R UP 3.5~?~? 2
L BO 4 L 0
遠見眼位 -19 近見眼位 -26 HTF-AC/A比 4.10 輻輳近点 9

僕の検査結果をもとにすれば、斜位量は19△、比較的目線のずれは斜視云々という意味では

それ程大きなずれではありません。因みに僕もこの程度のずれがあります。

そして今お使いのメガネの視力をとってみました。以下がその結果です。

旧度 R -3.99 -0.10 62   34.00 1.20 1.20
L -3.51 -0.08 111   34.50 1.50

両目で1.2、ご年齢は38歳、システムエンジニアで一日9h程度のPC作業が常に課せられているそうです。

38歳と言えば、そろそろ老眼の足音がひたひたと聞こえてくるお年頃、そもそも、今回の主訴である。

眼精疲労の原因が、ピントの調節力が悲鳴を挙げているのか、それとも、寄り眼をする筋肉が疲労を訴えているのか、

正直なところ判断がつきませんでした。

 

そこで、取り合えず、PC用に度を下げる提案をしましたが、会議で頻繁に、

遠くのプロジェクターを見たりする業務もあるので、今より視力が落ちるのは困る。

そう主張されたので、今回はプリズム入りの遠用眼鏡を作る事にしましたが、

もし、これで疲労度の改善が見られないのであれば、PC専用も作ってくださいと

伝え二段構えで、経過観察する事にしました。

完全矯正値は以下の通りです。

両眼解放 R -4.25 -0.25 85   69.0   2.0
L -3.75 -0.75 90    

しっかり矯正すれば2.0まで矯正出来ますね。

今の眼鏡は乱視が入っていないのが気になります。

では僕が提案した今の遠用視力に合わせた今回の眼鏡の度数は以下の通りです。

処方値 R -4.00 -0.25 85   35.0   1.2
L -3.50 -0.75 90   36.0  

 これに右目にベースイン2.00△(プリズム)右アップ2.00△

左目にベースイン4.00△と入れてみました。本来はこれ以上のプリズムを欲しがる可能性が高いのですが、

今回は久々のプリズムという事で、装用テスト時に違和感を強く訴えられたので、

この程度に留めたという状況です。

 

ここからが本日のメインなお話ですが、

本来は斜位だったのか、それとも放置したが為に斜視になったのかは、不明ですが、

時系列にのっとり説明すれば以下の通りになります。

①前の眼鏡屋さんでは斜位だと言われた。

②その後斜位矯正のプリズム入り眼鏡を使っていたが、快適だった。

③プリズム入りメガネが壊れた。

④急いでプリズム無眼鏡を作った。

⑤眼精疲労が始まった。

⑥そしてグラシアスに来店して視力測定したら、左外斜視だった。

 

ご本人の言葉をベースにすれば

斜位だった状態から、斜視になってしまっていたという事が

起こった可能性があるという事です。

 

よく言われる間違った常識があります。

プリズムを入れると斜視になる。

 

これは明らかに事実誤認で、

お店を開いて、顧客名簿が7000人強、

そのうちの少なく見ても半数(近年はおよそ8割弱)

にはプリズムを入れていますが、

 

だとすればプリズムを3500人に入れた事になります。

ですが、少なくともうちのお店に斜位を矯正したら斜視になったと訴えられた方は

皆無です。事実として0/3500人という数字が根拠として存在しているのです。

 

ですが今回の様にプリズムを入れるべき目線のずれがある方が

それを放置する事で、加齢と共に寄り眼の力が弱まり、

最終的には斜視になるというメカニズムは複数件僕は見てきました。

今回もその事例である可能性があるという事です。

 

少なくとも19△というずれは、斜視に必ずなるような

大きなずれではありません。ですからどうか皆様にはお願いしたいのです。

 

自分が近視なのか、遠視の潜伏はないのか?つまり屈折異常の有無

さらに

自分の斜位の量がどれくらいあるのか?

そして

寄り眼の力が基準値程度はあるのか?

 

最低でもこの程度はご自身で知っていて欲しいと願います。

今上で述べた条件は視力に問題を感じていなくとも、

眼に不具合を感じさせたり、疲労を感じさせる要因になる事がある事は間違いありません。

むしろ、視力の良い人程、眼科やメガネ屋のお世話になる事がなく、

 

遠視が隠れていようと、斜位の量が大きかろうと、寄り眼下手であったとしても、

放置されるリスクが高いのです。なにせ自分は眼が良いと思い込んでいるからです。

 

今日は

 

難しいお話でしたが、

 

最後にこれだけは覚えてください。

 

視力の良い人が、イコール眼の良い人では決してない。

 

今日はここだけでも分かってくれれば幸いです。

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 

 

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