乱視矯正の難しさ
2020/10/29
本日のblogの難易度【★★★★★】
今朝の体重は74.6キロ。
ここら辺が限界でなかなかこれ以上は下がらなかったのですが、
今回はどうでしょう?
今朝のYouTubeチャンネル登録者数は345人。
お!増えた。一人でも増えると嬉しいな~。
さて、増えると嬉しいチャンネル登録者数、
でも増えると悲しくなる乱視度数。
先日いらしたお客様も人生初の乱視を入れた眼鏡を作るという
人生の岐路に立たされました。僕は乱視は極力100%矯正を
推奨します。人によってこの乱視に関する捉え方はまるで違うので
これはあくまでも僕が言っているにすぎません。
眼科や激安店、量販店は乱視を100%矯正するのはレアケースな様です。
それは何故でしょう?
これは推論ですが、乱視を入れた場合には違和感の原因になり、
場合によってはクレームになるからです。
実際グラシアスでも乱視をしっかり入れると装用テスト時に
ちょっと歩くだけで、
「A4の用紙が長方形に見えず、右肩上がり(左肩上がり)に見える。」
若しくは
「A4の用紙が台形に見える。」
こんな人もいました。
「床が歪んで見える。」
これがクレームを一番に嫌う方々にはデメリットとして
捉え、それではクレームを減らす為に、乱視を弱めに度数調整しよう。
っと工夫します。では乱視を弱くする事によって
違和感が減るというメリットがある事はご理解頂けたと思いますが、
乱視を弱くするという事でデメリットは無いのでしょうか?
勿論ございます。以下羅列しますね。
①視力が出にくくなる。(その為乱視を弱くした人達は、視力を維持する為に近視の度数を
強め強めに狙う傾向にある。)
② ①の結果、ピントの調節に過度な負担を強いる為に、近視の進行を促したり、
老眼の自覚が早めに出たり、更に言えば眼鏡を掛けると疲れる。なんて事もあり得ます。
③空間把握能力の低下、かみ砕くと立体視の能力低下の可能性もあります。
④寄り眼の力が削がれる。
この様に①~④まで悪影響を及ぼす可能性があります。
では気持ち悪い乱視をしっかり入れて我慢すれば良いのでしょうか?
この問いにはイエスともノーとも言えます。
ただし、気持ち悪さは期間限定です。この気持ち悪さが未来永劫続くと
思えば、それは乱視を抜いてというご要望も理解出来ます。
ところが早ければ数分、遅くとも一カ月も経つと、
最初感じた違和感って何だっけ?という具合に違和感は潮が引くように
軽減し、最後は雲散霧消します。この過程を慣れ戻しと言いますが、
僕はこの慣れ戻しの時期を生みの苦しみと命名しています。
生みの苦しみを経た後は①~④のメリットだけが残るのです。
だから僕は極力乱視はしっかり入れた方が良いよ。とお薦めします。
ただし無理のない範囲でと注釈付きです。
無理して慣らして、辛い思いをして、
こんなに辛い思いをしなくちゃいけないの?
こうお嘆きになる方がいらっしゃいます。
そうなって初めて、慣らしのハードルを下げれば良いのです。
乱視に対する違和感の感受性は人によって千差万別です。
全然OK、っていう方もいれば、
掛けた瞬間に「うわ!」っと驚かれる方もいらっしゃいます。
そうなって初めて、考慮すれば良いだけで、
十把一絡げにして最初から乱視を弱めに入れると
提案するのは思考停止に僕には見えます。
では違和感を感じた場合には、
乱視を弱くする以外に選択肢はないのでしょうか?
いえいえ、ございます。
もう一つの選択肢は乱視に特化して補正を掛けてくれる。
NIKONはシークラフトという両面非球面
カールツァイスは内面非球面レンズ、
そのどちらも乱視によって発生する収差を補正してくれます。
どちらかと言えば、近視が強くて乱視も強い方にはNIKONを
乱視がかたよって強い方にはカールツァイスがお薦めです。
最後に一言、この乱視一つとっても、眼鏡士の数だけ
解釈の余地があり、眼鏡の仕立て方はお店や眼鏡士が変われば
大きく変動します。そのどれが皆様のお口に合うのか、
まさに大好きなフレンチのレストランを探すかのように、
お好みの眼鏡屋さんに皆様が辿り着いて欲しいと願います。
僕はメガログ(食べログのメガネ屋版)を実現する為に頑張るだけです。
それではまたこのblogでお会いしましょう。