僕らのこだわりと手間暇を省いた代償

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眼石祝応のBLOG

僕らのこだわりと手間暇を省いた代償

2021/07/11

本日のblogの難易度【★★★★★】

今朝の体重は73.7キロ。

今朝のYouTubeチャンネル登録者数635人。

 

今日は何と言っても、体重、

何でしょう?ここ最近高止まりでしたが、

僕の体重は、いや体重計はどうなっているのでしょう?

 

僕の本当の体重は?っと知りたくなります。

こうして乱高下する僕の体重ですが、

 

目が乱高下するって聞いた事ありますか?

ある日測定するとどうやっても近視がS-6.00の日があると思えば、

ある日にはS-8.00何て方もいらっしゃるのです。

 

この場合の原則ですが、これは大事なので、

是非皆様も覚えてください。

 

近視の場合=最高視力で最弱度。

 

例えば、S-8.00~S-6.00のどこに度数を設定しても、視力は1.5出るという状態で、

S-5.75から視力低下を自覚したとします。するとこのお方の完全矯正値は

S-6.00だという事になります。

 

遠視の場合=最高視力で最強度

 

例えば、S+3.00~S+5.00のどこに度数を設定しても、視力が1.5出るという状態で、

S+5.25から視力低下を自覚したとします。するとこの場合の完全矯正値は、

S+5.00だという事になります。

僕らはこんな視標を用いて近視や遠視の量を測定します。

 

 

 

これは距離や色等厳密な決まりがあるので、僕の今だした視標はサンプルに

過ぎません、これでは測定出来ません、ごめんなさい。

 

それでも眼鏡を作った事がある方なら誰でも見た記憶があると思う

このレッドグリーン視標ですが、簡単に言うと

赤が鮮明に見えていれば近視は弱矯正、赤と緑が同じなら完全矯正、

緑が鮮明なら過矯正だと僕らは判断します。

 

S-6.00が完全矯正なら、赤と緑は均一に見えます。

そのお方にS-5.75を入れると赤が鮮明に見えて、

S-6.25を入れると緑が鮮明に見える筈です。

 

ところが、日によってこれが変動するのです。

これを単純にピントの調節の介入だと言えばそれまでなのですが、

要はピントを入れたままロックしてしまっている状態が予想される事。

 

更に言えば、ピントの調節の介入と言った瞬間に

目の位置ともリンクしてきます。

 

それは眼が外に開けば、近視は弱まり、

目が内側に入れば近視は強まる傾向にある方が多いからです。

 

僕はそれを考慮してプリズムという度数を眼鏡に組み込む場合には、

ベースイン処方であれば、近視が弱まる事を想定します。

つまり敢えて弱矯正に調整し、眼が緩んだり緊張がほどけたりすると

その弱矯正眼鏡でも、完全矯正の様な視力が出ます。

 

つまりこの弱矯正が完全矯正だった事が

後付けで答えが出せるのです。

 

では眼が開いたり、内側に入ったりするってそんな事があるのでしょうか?

これは結論には至りませんが僕はあると思っているし、

創業以来、何度も目を見させてもらっているお客様の瞳孔間距離は

揺らいでいるかのように、微動します。

 

これが先ほどの例で言えば、眼が外に開けばS-6.00よりに推移し、

目が内側に入れば、S-8.00よりに推移するのです。

 

だから僕はこのレッドグリーン視標は参考にはしますが、

あてにはしません。実情を正確に反映させる事が

出来る測定法だとは思えないからです。

 

僕に言わせればレッドグリーン視標はたたき台に過ぎず、

検査時間の短縮を目的とした参考値に過ぎないという事実を

多くの生活者の方が知るべきだと思い情報共有させて頂きました。

 

実際のマーケットではレッドグリーン視標どころか、

その前の段階、気球を見ながら測定するレフラクトメーターだけで、

度数を決定しているお店もあるのですから、恐ろしいとしか言いようがありません。

 

皆さんには問いたいです。

 

「眼鏡は本当に雑貨ですか?本当にそれで良いのですか?」

 

っとお聞きしたいのです。このblogでも何度も力説しているように、

ユニクロ登場以降、日本は魔法に掛けられました。

それは海外で作れば劇的に人件費が下がり、劇的に良い品が安く変えるという魔法です。

 

アパレルでユニクロはクオリティの底上げと単価ダウンという

難題を乗り越えシェアをとりました。

 

ユニクロのプロダクトは洗っても型崩れしにくく、

縫製もしっかりしていると感じます。

 

でも、ユニクロを着たから、健康にプラスですか?

それとも健康にマイナス働きますか?

 

心地よいという意味で精神にプラスに働く事はあったとしても、

洋服が気分転換やファッションが主要素であるのは間違いないのでしょう。

洋服は包んでお仕舞です。

 

ですから高度な社員教育を必要としません。

敢えていうのであれば、チェーンオペレーションのエキスパートを

店舗に数名おいておけば、後はパートタイマーでも仕事をこなせる職種かもしれません。

原則陳列してレジを打って包んでお仕舞なのです。

 

でも、眼鏡は違います。

 

陳列前の型直しに始まり、接客提案でフレームが決定し、

視力測定し、その後レンズの品種、グレード、スペックを相談しながら決めて、

プレフィッテングをし、アイポイントやインディビジュアルの測定をし、

その後レンズを仕立てる様にスペックを決めて発注します。

 

レンズが数日後に届き、今度はフレームに枠入れ加工をします。

更にそれが狙った通りに仕上がっているか検品します。

そして光学中心にシールを貼り、最後に納品します。

 

納品時には、そのシールの位置と眼の位置が合っているか確認をして、

更にレンズが入った事により重量バランスが変わりますので、

フィッテングの最終チェック、更に今回の眼鏡のコンセプトを伝えて、

慣らしの必要性や、方法をお伝えします。

 

場合によっては一カ月検診の様に、問題なく使えているかどうかをチェックし、

ご不満があれば、再検査、更にレンズの作り直しまで視野に入れて

僕らは眼鏡を仕立てています。

 

このさらっと羅列した言葉の中に更に細かく項目が存在します。

視力測定に関して言えば、120項目程ある中から、100項目程度を

適宜チョイスして視力測定します。

 

ね、包んでお仕舞じゃないでしょ?

 

グラシアスは何で5000円とかで眼鏡を作れないんですか?

って聞かれる事が創業当初は多々ありました。

そういった方には5000円で作れるお店が吉祥寺には複数ありますから、

そちらをお薦めしますといってわざわざお店の前までご案内しました。

 

そういった方にご理解頂く為には僕は相当の時間を割かないといけないと

思っていたし、そもそも価格でお店を選ばれる方には僕のやっているビジネスは

理解して頂けないと思っていたからです。

 

この様にアパレルと眼鏡と商材が変わればガラッと事情が変わります。

 

ユニクロの例を出せば

SPA化(小売業が製造の分野まで踏み込み、自社のオリジナル商品の開発を行い、自社で販売する方法。)

した事によって商品の原価が劇的に減ったのです。更に詳しく言えばパッと見て見渡し

商品ラインナップが一目瞭然な陳列をした事により、接客提案をしなくても、

オートマチックにお客様がレジまで商品を持ってきてくれたり、コンサバティブな商品なので、

そもそも似合う似合わないよりも、色バリを揃えて豊富な色バリから自らが選べるという事に

付加価値があり、満足要因があったのでしょう。そういった複合的な組み合わせであの売価が

設定出来たとも言えます。

 

何しろ商品原価を下げた事が劇的に価格競争力をつけ、

ユニクロの成長に繋がったのは間違いありません。

 

眼鏡業界でもユニクロに続けと言わんばかりに、

激安なプライスショップという業態が一時期は

雨後の筍の様に創業しました。

 

それらは当初軒並み中国で作り原価を下げて

売価を下げたデフレ経営をしました。

 

そこで何をやったと思いますか?

商品原価だけを下げて、人件費に手をつけなかったと思いますか?

いえ、パートタイマー比率を上げて、パートタイマーが

一連のメガネを仕立てる全てに携わったのです。

 

つまり手間暇を省き、簡略化した検査で、眼鏡を仕立てることで

今の売価を実現したのです。もう一つ価格帯が上の、

量販店はこのプライスショップに引きずられて、手間暇を省くようになりました。

 

腕の良い職人程阿保らしいと会社を去っていったそうです。

 

うちのお店は確かに売価は高いです。

それは間違いありません。

 

それは僕や清水君の手間暇や、技術を習得するための

積み重ねの分が原価に乗っかているって都合が良く聞こえますか?

 

僕らは僕らが納得のいく出来栄えのメガネを仕立てたいと思っています。

そしてそれには相当の時間が掛かると今の時点では思っています。

 

よくレンズメーカーさんが愚痴をうちではこぼします。

新しいレンズを発売したんだけど、その商品を売る為には

新しいソフトやアプリを使ってひと手間掛けないと販売出来ません。

 

それを説明すると昔ながらの眼鏡屋さんはそんな面倒くさい事

やっていられないよと言われてしまうそうです。

 

僕はそれを聞く度(一度や二度じゃないのよ。)に阿保かと思います。

僕らが手間暇を掛けないでササっと仕上げるということは

限りなく量販店やプライスショップのやっているデフレ経営に近づくという事です。

 

そんな土俵で勝負して規模が大きい会社に敵うと思うのでしょうか?

単価勝負の土俵で勝負して勝てると思っているのでしょうか?

僕は勝てないと思っています。だから手間暇を掛けて発注するような

レンズを作ってくれると嬉しいと感じます。

 

なんか、僕らのこだわりを反映出来るレンズを作ってくれたんだって。

そんなこだわりのレンズがNIKONから発売されました。

僕の動画でもそれを解説してみるつもりで今プレゼン資料を作りこんでいます。

 

その名も「センチュリーAI2.0」です。

 

既存の商品の焼き直しですが、そのスペックアップの度合いが半端じゃないのです。

来週には動画がアップ出来るかな?乞うご期待です。

 

何しろ今日の僕の言いたかった事は僕らのこだわりと

それを投げ捨て価格勝負の土俵で競争している眼鏡屋が主流になった今の業界、

それに伴い、皆様が失ってしまった物、本当にそれでいいんですか?

と投げかけたかったのです。

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 

 

 

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