近視を弱めると老眼鏡になる

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眼石祝応のBLOG

近視を弱めると老眼鏡になる

2021/11/18

本日のblogの難易度【★★★★★】

今朝の体重は79.3キロ。

今朝のYouTubeチャンネル登録者数は805人。

 

さて昨日はガンダム、正確に言うとユニコーンガンダムらしいのですが、

その実物大(1/1スケール)のガンダムを見てきました。

 

実は僕はダブルゼータで止まっているのです。ゼータもギリっす。

でも男の子(←誰が子や)はいくつになってもロボットではときめくのね。

 

沢山写真撮ってきましたがほんの一部だけお見せします。

 

 

お台場で見てきました

この写真だけだと映画のワンシーンみたい

引きでみると大きさがわかります

夜は光るは角は開くは

さて、余談はこれくらいにして、先日いらした方は、

49歳強度の近視のお方でした。49歳と言えば、

もうとうに老眼になっていておかしくないご年齢です。

 

ところが自覚が一切ない状態でした。

僕はすでにあ~こういう事かとピンと来ていますが、

皆様はなんのこっちゃですよね?

早速視力測定結果をご覧になってください。

屈折   SPH CYL AX ADD PD 片眼視力 両眼視力
他覚 R -6.75 -0.50 97   34.50 0.03 0.04
L -6.75 -0.25 70   34.50 0.03
角膜乱視 R   -0.50 151 色覚特性 8  9  
L -0.50 15 5  2
旧度 R -5.08 -0.48 38 BI1.43△ 35.00 0.60 0.60
L -5.35 -0.47 148 BI4.24△ 33.00 0.40

ま、裸眼視力は順当です。ですが他覚値に対して明らかに弱矯正になっていました。

では完全矯正値を測定してみましょう。

両眼解放 R -6.25 -0.50 90   69.0 1.5 1.5
L -6.50 -0.50 45   1.5

だいたいレフケラという機械で測定したよりも

実際の近視は弱くなる可能性が高いのですが、今回もそうなりました。

実際に作成した眼鏡の度数は

処方値 R -5.00 -0.50 90       0.7
L -5.25 -0.50 45      

乱視の軸度といって向きが大幅に変わっていました。

その手直しにより、装用時の視力が0.6→0.7に改善しました。

今回の主題はこの視力ではなく、そもそも弱矯正した眼鏡を使えば、

どうして老眼を自覚しないのか?っというお話です。

 

今回は

右目の一番強い度数はS-6.25、これで1.5の視力が出ました。

左目の一番強い度数はS-6.50、これもまた1.5の視力が出ました。

 

では作成した眼鏡と一番強い度数(完全矯正値)との差は?

 

右目:S-6.25→S-5.00ですから、その差は1.25D(ディオプター)の差です。

左目:S-6.50→S-5.25ですから、その差は1.25D(ディオプター)の差です。

 

この1.25Dという差が今回の肝になります。

 

近視の方が無意識に手元作業の時に

昔の弱い眼鏡を使って楽だと感じる時があります。

 

それは何をしているかと言えば、ピントの調節筋の

運動量を減らしています。運動量が減ったから楽だと感じるのです。

これは老眼でなくとも、条件次第では、一番強い度数より弱い度数の方が

楽だと感じる方がうちのお店では多数いらっしゃいます。

 

では近視を弱めると何が変わるのでしょう?

 

それは弱い近視が残る事を意味しています。

弱い近視が残れば残る程に、焦点は手元に近づきます。

そもそも、遠くにピントが合っている状態から、

人は手元にピントを合わせる能力を有しています。

 

そしてその調節能力が衰えた人を老眼だと定義します。

老眼下では、遠くに合わせたメガネでは

近くにピントを合わせきれないのです。

 

そこで近視の場合には100%の状態から、

95%、90%と度数を調整することがままあります。

 

今回は右目で言えばS-5.00/S-6.25に調整しましたので、

計算すると80%まで度数を落としたことになります。

 

ではパーセンテージではなく、焦点距離で言うと

どのような変化になるのでしょう?

 

例えば一段階近視を弱めると400㎝

二段階近視を弱めると200㎝

三段階近視を弱めると133㎝

四段階近視を弱めると100㎝

五段階近視を弱めると80㎝

 

今回は五段階ですから、

理論上は80㎝に焦点の一番端があると予想します。

理論上はというのにも理由がありますが、

理論上の遠点よりも実際の遠点は目に近づきます。

 

近づく度合いは人によって差があるので、

言い切れないのですが、例えば今回のケースでは80㎝まで

楽に見えているはずが、実際には70㎝が視界の端でした。

 

この理由には大きく分けて二つあります。

 

一つ目は近接性の輻輳(寄り目)に伴う調節運動の発生。

二つ目はそもそもの調節癖ともいうべきピントの調節運動の発生。

 

この二つの原因が考えられます。

何しろ皆様は理論値通りにはいかないと

ご理解頂ければ充分だと思います。

 

では五段階以降ももう少しご紹介しましょう。

 

六段階近視を弱めると66㎝

七段階近視を弱めると57㎝

八段階近視を弱めると50㎝

 

っとこの様に変化しています。

 

計算式を僕は

 

100/弱めたディオプターで割るという計算にしています。

 

100÷1=100(㎝)

 

という単純な計算です。計算は単純なのですが、

ここに先ほどの①と②の要因、更に近視の度数の測定そのものの精度の問題が

複雑に絡み合い、実は老眼鏡ってそんなに単純な物ではありません。

 

今回は80㎝まではレンズの調整で距離を合わせ、

目的距離はノートパソコンで55㎝だったので、

約25㎝分は自分の残された目の力を使って調整させるように設定しました。

 

例えば七段階近視を弱めると57㎝ですから目的距離の55㎝に対して

ピッタリだとご満足頂けそうなものですが、

実際には、57㎝に設定しても①と②の作用で

明視できる距離は50㎝程度になると予想します。

 

ですから多少の余裕はみておいた方が無難だと言えますし、

そもそも人はパソコン作業中にいつも同じ距離で見るとも限りません。

背もたれに預ける方もいれば、前かがみで作業をする人もいます。

 

時にもたれたり、前に出たりして作業をする方が多いのです。

ですから多少の距離的な余裕を持たせることが実は大切だったりします。

 

では皆様、何となくこの老眼鏡の作成ノウハウというか、

ご理解頂けたでしょうか?出来合いの老眼鏡だと

 

+1.00(弱)

 

+2.00(中)

 

+3.00(強)

 

なんて四段階飛びですから、

それで詳細な距離の調整が出来るはずもありません。

更に言えば、

 

乱視の未矯正、

 

左右の度数差に対する調整の必要性、

 

また、レンズの焦点と目線の通る位置の調整、

 

最後にフィッティングの大切さ。

 

これらを考慮すれば出来合いの老眼鏡は、

本当に使うのは止めて欲しいと思います。

 

多少面倒でも(眼鏡屋に来るのが面倒なのは理解していますよ)

メガネ屋さんでちゃんとした度数調整とフィッティングをした眼鏡を

仕立ててくださいね。きっと無くならないのでしょうけど、

僕は本音では出来合いの老眼鏡なんてなくなれば良いのにな~。

 

なんて思っています。簡単便利で安直で良い物と

そうではいけない物ってきっとあると思いますし、

メガネは慎重に選ぶべき物だと僕は思うからそう言うのです。

メガネは下手な薬より良く効くよ~っと大風呂敷を広げてしまいました。(汗)

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 

追伸~は~、僕が生きている間に

人が乗って操作出来るガンダムが出来ないかな~。

 

 

 

 

 

 

 

 

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