簡単に片目を諦めるな
2022/01/16
本日のblogの難易度【★★★★★】
今朝の体重は77.4キロ。
今朝のYouTubeチャンネル登録者数は873人。
さて昨日いらした方は久々のご来店。
前回はペーパーグラスという長財布にも入ってしまう
薄い老眼鏡をお買い求めいただきました。
度数は、デフォルトで入っている+1.50という度数で良い。
とご指示頂き、視力測定をせずそのまま検査したのが
前回のお付き合いの全てで、僕の視力測定のこだわりを
ご説明することもかなわず、一店員さんとお客様のお付き合いに
終始したと言えます。
昨日は一応、視力測定しましょうと
一通りの視力測定をすると、
相手が俄然乗り気になっているのが伝わってきます。
本来は出来合いの老眼鏡の度を変えてくれ、
それ以上は必要ないと頑なだったのですが、
遠近両用レンズも欲しいと仰ってくださいました。
今日はそんなお客様とのふれあい云々というお話ではなく、
そのお客様の当初仰っていた一言が僕の心にとげの様に刺さったというお話です。
それはこんなお言葉でした。
「右目は白内障で、磨りガラスの様に見えるから、
右目はどうでもいいから左目の見え心地をベースに調整してくれる?」
と仰っていた気がします。多少の言葉がずれているかもしれませんが、
右目が見えないから、そちらはいくら合わせても無駄だと感じているように
僕には思えました。どれどれではどの程度見えていないのかと
視力測定をしていくと確かにレフケラ値と裸眼視力はこんな感じでした。
屈折 | SPH | CYL | AX | ADD | PD | 片眼視力 | 両眼視力 | |
他覚 | R | 1.00 | -0.25 | 176 | 34.50 | 0.50 | 2.00 | |
L | 0.25 | -0.25 | 83 | 34.50 | 2.00 | |||
R瞳孔径 | 6㍉ | 角膜乱視 | -0.50 | 1 | 夜間矯正視力 | BE0.9 | 夜間近視 | 追加加算 |
L瞳孔径 | 7㍉ | 0.00 | 0 | R0.4以下 | L0.9 | S-0.25加算 |
それでも弱視と言われている人達は、矯正しても0.3以下だったりしますし、
少数かもしれませんが、そういった方々もいらっしゃいます。
ですから僕に言わせれば比較の対象を変えれば
充分に幸せな目だとも言えるのです。
更に測定していくとこんな感じで変化しました。
完全矯正値と矯正視力は以下の通りです。
処方値 | R | 2.00 | -0.50 | 180 | 2.00 | 0.9 | 1.2 | |
L | 0.75 | -0.25 | 85 | 2.00 | 2.0 |
ここでまた驚きます。
矯正視力では0.9出ています。
多分このお方の比較対象は自分自身、
自分の左目と比較してダメだと烙印を自ら押していますが、
0.9出ていれば、運転だって出来るくらいの視力です。
つくづく皆様の認識は、
あくまでも過去の自分、他人の見え方を体験できないのですから、
そうなるのも当たり前ですが、広く多くの方の目を見ている方を
見ている僕らの様な眼鏡屋からすれば、
今回の事例は何も諦めなくてよい事例に見えます。
だから僕は右目はどうだっていいなんて度数設定は一切しませんでした。
因みに、右目が義眼でない限り、弱視状態でも、矯正視力が
0.1行かなかったとしても、その目に屈折異常があり、
それを矯正したら両眼視力は上がる事例があります。
ですから、僕は義眼でない限り両眼視を諦めないで
って伝えます。昨日もお伝えしましたが、
最終的にこのお方は、いつかは眼内レンズを入れるでしょう。
するとほかに異常が無ければ見え心地は劇的に改善します。
でも、普段から白内障側の右目を使っている習慣を身につけていないと
突然両眼視を始めても、目も意識も、そして脳も戸惑うでしょう。
だから今から右目の屈折異常は矯正すべきだと僕は言いたかったのです。
皆様も簡単に絶望したり、
諦めたりせず、先ずは専門の眼鏡店や
専門でやっている眼科医に掛かってみてください。
僕に言わせれば諦めるにはまだ早い。
今回の事例を挙げるまでもなく、
まだまだ僕ら眼鏡屋にはやれる事が沢山あるはずなのです。
若しも眼鏡屋選びに困ったら、
こちらの研究会を
オススメします。↓
それではまたこのblogでお会いしましょう。