弱視と屈折異常

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眼石祝応のBLOG

弱視と屈折異常

2023/05/21

本日のblogの難易度【★★★★★】

今朝の体重は79.2キロ。

今朝のYouTubeチャンネル登録者数は1633人。

 

弱視と屈折異常:昨日いらした小児科の先生が仰るには左目弱視で、ずっと右目ばかりを使っていたそうだ。

早速、視力測定をしてみると

右目の装用視力は0.8

左目は0.03

両眼で0.9

ここで僕は

ん?

と疑問を感じた。左目はほぼ使っていない筈なのに、何で両眼で視力が上がるのかな?と感じたのだ。

今使っている眼鏡の度数は

RS-4.00 C-1.00 AX175

LS-4.00 C-1.00 AX175

左右の眼に同じ度数。

実際に検査した後の完全矯正値を測定すると以下の通りだった。

RS-4.25 C-1.00 AX175

LS+2.00 C-0.75 AX60

左目はどうせ使えないから外から見た目を重視して同じ度数にセットされている。

見た目を重視して左右同じ度数にして外観は整ったとして、それで弊害は無いのだろうか?

 

視力という観点で先ずはご説明したい。

今の近視の眼鏡での視力=0.03

完全矯正値での左目の最高視力=0.05

と弱視である事に変わりはないが、若干視力は上がる。片目だけで判断すればそうかもしれない。

 

これを両眼視という観点で見るとがらっと変わる。

旧度の両眼最高視力=0.9

今回の両眼最高視力=1.2

今回、先生は遠くを良くみたいと仰っていたので、先ずはこの時点で遠くは見える様に調整する事は出来た。

でもお医者様ですから、当然事務作業もあるし、手元も見たい。手元のケアも必要になる。

 

結局相談の上で遠近両用レンズで作製したのだが、

左右不同視だが、それでもテストレンズにおける装用感は良好で、付け加えると当日僕は在庫レンズ(球面設計1.60)で、

 

練習用に

LS+1.00 C-0.75 AX60

 

で急遽左目だけ加工作成しお渡ししたが、今までより見え心地が良いと満面の笑みだった。

 

片目が義眼で無い限り僕の過去の経験では視力が出ようが出まいが、しっかり完全矯正値を入れて作製した方が両眼視力は改善すると感じている。

だから皆様も弱視だからと諦め(僕に言わせれば)安直に右目と一緒の度数で良いやと決めてしまう事は止めて欲しい。弱視の左目が可哀そうに思える事例だった。

 

先日古舘伊知郎さんとのYouTube対談動画で、古舘さんが

「伊藤さんのお店は、お洒落なフレームも品揃えし、更に技術的な裏付けも整え、お洒落と機能性の両立を目指していらっしゃる。」

と最上級の褒め言葉を頂いた。

 

今回の事例を目の当たりにすると、お洒落アイテムとして眼鏡を楽しむ文化は浸透した。現在はその過渡期で、眼鏡はコモデティ化し、雑貨化した。

 

トヨタ自動車の社長は車だけはコモデティ化させないと意気込みを語っていらした。

トヨタにそれが出来て、何故眼鏡業界はコモデティ化の波を食い止める事が出来なかったのか、その答えは僕には無い。

でも業界関係者、僕を含む全て、自らの目先小手先の利益に飛びつき、日々の生活の糧を得る為に飛びついてしまった様に僕には見える。

 

そういった意味では僕も反省が必要だ。

 

でもこれからの時代は、こうした弱視に限らず、多くの目のお困り事でお悩みのお客様を業界としてどうやって対応していくのかを明確にビジョンを持つべきだと思う。

決して機械の性能が上がったから、人は介在する必要が無い。人の知識経験に価値が無い。なんて事はなく、実際には

 

眼鏡士の経験に基づく、知識、経験、技術が最も価値があり、大切だと僕は声を大にして言いたい。

今回の左右同じ目にセットする僕に言わせれば愚かなチョイスは、経験不足による物だ。

何度でも言うが、経験こそ、宝だと僕は言いたくなるのだ。

 

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