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斜視矯正で遠近両用レンズは作れない?

本日のblogの難易度【★★★★★】

 

先日いらした方は海外から一時的に帰国された方でしたが、

何でも斜視でお悩みでご相談にいらっしゃいました。

 

眼科に相談に行くと常用の眼鏡ではなく、

遠くを見る時にだけ、斜視矯正眼鏡を掛けなさいという

指示を頂いたそうです。

 

ところが近くに関しては、困っていないのであれば、

近く用に特殊な眼鏡は必要ないから、過去の眼鏡を使用しなさいと

いう指示も出していたそうです。

 

早速眼を見させて頂くと内斜視の状態でした。

 

僕は

 

(ふ~ん、内斜視のケースって、斜視角が遠くよりも近くの方がずれが少ないから、

専用に矯正した眼鏡が必要ないって言っているのかな?)

 

と無理やり納得させようとしましたが、

万が一と思ってカバーテストという検査をすると

 

遠くは複視

 

近くは抑制

 

という状態で

 

斜視角は

 

遠くが20△(プリズム)の内斜視。

 

近くが40△の内斜視。

 

と近くの方が斜視角が多く測定されました。

これは珍しいケースですが、

過去に例が無い訳でもありません。

 

どこから解説していけば良いのか、

分からなくなってきましたが、

先ずは複視について。

 

遠くは物がダブって見える状態で、

この状態を両眼同時視であり複視と言います。

 

近くは物がダブる事も出来ずに、眼が遊んでいる状態に誘導するよう、

脳みそが片目の画像信号をカットしている状態を抑制といいます。

 

両眼視という観点から、抑制より、両眼同時視の方が一歩前進とは言えますが、

その先に融像という世界があります。融像とは右目と左目で捉えた像を

重ね合わせて一つに見えるように画像処理をしている状態をさします。

 

お客様の

 

「近くは問題ないから。」という言葉だけを信じれば、

近く用はプリズム矯正が不要だと判断してしまう事があるので、

これは僕も気を付けたいと思います。

 

では結果として僕はどんな眼鏡を作ったのでしょう?

 

【レフケラという簡易に屈折異常の量を確かめられる機械の数値】

屈折 SPH CYL AX ADD PD 片眼視力 両眼視力
他覚 R 0.75 -1.00 88 31.50 1.00 1.20
L 0.25 -1.00 71 31.50 0.60
角膜乱視 R 0.00 0
L -0.50 37

【実際に作成した度数】

処方値 R 0.75 -1.00 88 1.00 30.5 1.2
L 0.50 -1.00 70 1.00 30.5
混合乱視と言いますが、遠視と近視性乱視を併せ持っている方でした。
左右の眼共に4△、合算して8△をHOYAの遠近両用レンズ、
しかも海外で眩しくて暑い地域からのお客様でしたので、
調光レンズでご用命頂きました。
僕は今回は、遠近両用レンズで作るという点にこだわりました。
それは人の眼は習慣が作ると思っているからで、
プリズムを入れて複視を消したり、また複視を起こしたり
してしまっては、習慣化せず、斜視改善の自覚が弱くなるだけでなく、
プリズム入りの眼鏡にも慣れない方が多いという過去の反省も
踏まえての方針決定でしたし、その僕のアドヴァイスに
理解を示して頂けたので、今回は思い通りの眼鏡が仕上がると思います。
いつも思うのは、お客様の思いと僕の思いが必ずしも一致する訳ではなくて、
その妥協点を見出したり、すり合わせをするのが難しいなと感じます。
どうかこの眼鏡でこのお客様の生活の質が
少しでも改善しますようにとお祈りさせて頂きます。
それではまたこのblogでお会いしましょう。
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