アニサイクルレンズの可能性
2021/06/05
本日のblogの難易度【★★★★】
今朝の体重は75.2キロ。
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さて、横浜からいつもいらっしゃるお客様は
左目の方が右目で捉えた映像よりもサイズが小さくなってしまう。
不等像視
という状態でした。6年前に新調して頂き
その後快適でしたが、最近何やら両眼視している気がしなくて、
左目ばかりで見ている気がするとの事でした。
早速眼を見させて頂くと完全矯正値が特に左目が著しく変化していました。
六年前と現在で比較してみましょう。
【六年前の完全矯正値】
両眼解放 | R | -4.00 | -1.00 | 85 | 70 | 1.0 | |
L | -2.75 | -1.25 | 120 | 1.2 |
【現在の完全矯正値】
両眼解放 | R | -4.00 | -1.25 | 84 | 71.0 | 1.5 | 2.0 | |
L | -1.50 | -1.50 | 115 | 2.0 |
両目共に完全矯正値下では視力が以前よりましています。
良好だと言えそうです。ですが左目が今となっては過矯正になってしまっています。
この状態だと左目にピント調節を入れてみる癖がついてしまいます。
ピントの調節機能は片目だけ調節するという構造になっていないので、
この場合は右目にもピントの調節が入ります。
遠方をこの状態で見ると左目は遠くが良く見えて、
右目はぼやけてしまいます。ピントの調節を入れたが故に
近くにピントが合ってしまっているからです。
今回は、この現在の完全矯正値で作成し、遠くに合わせました。
さて、アニサイクルレンズについては何度も解説しているので、
軽くふれる程度に留めますが、
発注時と加工時にちょっとした工夫が必要です。
右目は屈折率は1.76後ろヤゲン、カーブは浅く。
左目は屈折率1.60前ヤゲン、カーブは深く、中心厚も厚く。
とこのように片目ずつ発注し、一つの眼鏡に納めていきます。
眼鏡は視力測定だけ頑張ったって意味がないという根拠がここにあります。
加工もひと手間二手間かけないと狙った機能性を発揮できないのです。
勿論せっかく手間暇かけて視力測定も加工したのにフィッティングが駄目で
ずれずれでは元も子もないのですから、視力測定/加工/フィッティング全てに
僕らはこだわって眼鏡を仕立てています。
こんな専門店のこだわりは皆さんご存知ありませんね?
でも、回転寿司と職人の握った寿司程の別物の世界がそこにあるのだと
僕は力説したいと思うのです。
何しろ第二次変動期には近視が減るのが当たり前ですから、
減った物を適正な度数に調整する必要が数年に一度は生じます。
二年で一段階くらい近視が減るのが相場ですが、今回の様に一気に変化する事も
ありうるのでおかしいなと思ったら馴染みの眼鏡屋さんに相談に行ってくださいね。
え?第二次変動期って何だ?
第二次変動期には近視は減少し、遠視は増加します。
この傾向を頭に入れる必要があります。
第二次変動期は40~46歳からだと言われています。
それではまたこのblogでお会いしましょう。