人は二度死ぬ、ドイツ式検査理論は死なない。

query_builder 2017/11/07

一昨日衝撃的なご縁を頂いたのに、昨日のblogでそれを触れずにサラダバーで

たらふく食べたデブよとどうでも良い事を呟いていましたが、

その衝撃的なご縁のお話をせねばなるまい、とふんどしを締めなおして今日はお話しします。

 

一昨日僕は元僕が修行したお店の三邦堂のお客様から調整の依頼を受ける事に

なりました。いつもの様に

 

「僕の母校が無くなったみたいで本当に悲しいんです…。」

 

と僕が新宿のお店で修行した経緯をお話ししているとその方がぽつりとこんな事を

仰います。

 

「あそこの額縁に入れて飾ってある写真は南沢先生のお写真ですか?」

 

と僕のお師匠の更にお師匠のお話をし始めたのです。

 

ここで整理しましょう。

 

僕は外食業界からこの眼鏡業界に入り、当初はスリープライスショップという検査に5分も掛けない

ような業態でお世話になりました。ここで場数をこなせたのは今でも僕の大きな大きな財産になっていますし、

コスト意識も身に着いた気がします。ですが、そこから独立してお店を開く前に、

恩人からこんなセリフを言われます。

 

「伊藤君、眼鏡屋やるなら本物になんなよ。」

 

と新宿の三邦堂さんでお世話になれるように手配してくださいました。

またこの三邦堂さんの社長さんとの出会いがその後の僕の人生を劇的に変えたというくだりは

何度もWEBではご紹介しております。そして先ほどお名前が出た南沢先生とは、

その三邦堂の社長さんの仲間でもあり、先輩でもあり、ある意味師匠かもしれません。

そのお方は、ハウゼ先生と共に、ドイツ式検眼方法の普及の為に全国を練り歩き、

そして普及の為に尽力しましたが、夢なかばで病魔に侵され鬼籍に入られました。

 

最後は末期の癌で、口に酸素吸入器を加えながら、僕に検査のやり方を見せてくれた

壮絶な生きざまは、僕の脳裏に、いや体中に染みわたって今の僕の行動に影響を与えて

います。そして僕は毎朝その故南沢先生の写真に向かっていつも感謝の言葉を告げています。

 

とここまで書いたところで今朝はご挨拶していないと気づき、中座します。

 

…

 

…

 

…

 

よっと、お待たせしました。

 

その写真を見たお客様から

 

「南沢先生に子供の頃から眼鏡を作って貰っていた。だから本当に困っていたんです。」

 

と聞いた物だから、僕は感激してしまったというお話なのです。

 

人は二度死ぬそうです、一度目は肉体の死、そして二度目は誰からも忘れさられてしまった時、

 

それが二度目の死だそうです。

 

僕は先生の思いを受けついでいるつもりです。そしていつの日か、先生を越えてその先に行く事が

先生や三邦堂の社長に対する本当の恩返しだと思っています。

 

残念ながら、その頂きの山頂はまだ遠く霞んで見えないのですが、

それでも僕は頂上を目指します。例え五合目で僕の体に死という現実が訪れても

僕は、僕はともかく僕と一緒に勉強した僕の後に続く人達には、どうか故南沢先生という

業界の為に人生を捧げた方が居た事を覚えていて欲しいなと思いました。

 

僕は全てのお店でプリズムを入れた眼鏡が作れる、若しくはプリズムのさじ加減が分かる。

そんな業界になる事を夢見ています。僕は先生にとって数多くいたであろうお弟子さんの

一人で、その手渡されたバトンのうちの一つを常に心の奥底に大切にしまっているからです。

 

先生の夢を叶えられたら、きっと僕は幸せだろうな~、っとふとした瞬間にぼんやり思うのです。

 

ではまた明日。

 

 

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