内斜視、手術かメガネで調整か?

query_builder 2020/03/30
ブログ

本日のblogの難易度【★★★★★】

 

今朝の体重は76.8キロ。

久々に76キロ台。

ほっと一安心。これでいつも頂いている

バナナチップスも安心して頬張れる。

 

ぐははは~。

 

さて、昨日いらした方は、22歳学生さんで、

20才くらいから、内斜視の自覚が始まり、

年々酷くなっていくとご相談にいらっしゃいました。

 

お医者様の見解は開散麻痺、

 

MRIでも脳は問題無。

 

そこで手術をするかどうか、このお客様も考えたそうです。

僕のお店で手術が出来る訳では勿論ありませんので、

僕は僕の出来る事をお薦めするのは当たり前ですが、

 

一方、一般論として、それ程ずれの大きくない斜視は

その少ないずれをゼロにするような手術の精度は

どんな名医でも保持していないというのが定説です。

 

大きなずれを少なくする。

これが斜視手術の現状と言えます。

 

では

 

大きなずれ、

 

少ないずれ、

 

この判断基準、線引きはどこでするのでしょう?

 

原則として

 

20△(プリズム)以上のずれは手術を検討し、

20△未満であれば眼鏡を検討する。

 

これが以前の常識でした。

 

50△のずれを10△に減らす手術の精度はあっても

20△のずれを0△にする手術の精度はどんな名医でも有していないのです。

 

また、眼鏡屋の立場でも、

プリズム度数の製作範囲は、多くのレンズ品目で

 

3△

 

たまに、

 

5△

 

までというのが相場です。

硬めに3△か5△ですから、

両目に合算nすると6△か10△までが

現実的に矯正出来る限界値だと言われ続けてきました。

 

この程度のプリズム度数だと斜位の矯正は出来ても

斜視の矯正ではまるで足らないのだとレンズメーカーの

レンズ製作範囲の問題点を指摘させて頂きます。

 

ところが近年各メーカーの一部のレンズ品目に関しては、

このプリズム度数の製作範囲が多少、変化してきています。

 

特に当店で最近お薦めしている斜視矯正レンズでは、

 

東海光学さんのレンズが充分だとは言えないとしても

非常にフレキシブルに対応してくれています。

 

実際に製作実績としては10△を超えるプリズム量にも

対応してくれていますので、これとスイッチマグを合わせて、

片目に10△更にレンズを重ね合わせて、片目で20△も

理論上は可能になってきている事をご報告させて頂きます。

 

左右合わせて40△なんてプリズム度数で近視や乱視、遠視、

時には遠近両用レンズで作成出来るのですから、

以前と比較すれば雲泥の差とも言えます。

 

さて、この40△のプリズム量は一体どの程度の斜視に対応出来るのでしょう?

 

先ずは斜視量から言えば,

過去の実績から言えば、105△の外斜視の人が、

この斜視矯正レンズで両目が正面を向く様に改善しています。

 

また、理論上からご説明すれば、

 

外斜視の場合には寄り眼の力がそこそこ残っている方が多いので、

 

40△の倍、80△までは充分に対応出来ると考えます。

 

内斜視の場合には

 

過去の実績から言えば65△程度のプリズム量でも
対応した経験はあります。

 

また、理論上では

 

60△×0.7=42△

 

ですから、ほぼほぼ内斜視は対応出来ています。

おおよそ斜視の量は内斜位の方が外斜視に比べて斜視量は少ない傾向にあり、

斜視のずれの量に対して求められるプリズム量は内斜視の方が外斜視より多く

プリズムが求められる傾向にあります。

 

それは寄り眼は出来る人はいても、

 

反り目が出来る人って、斜視で無ければ殆どいませんね。

 

この事から、

 

寄り眼の力の方が反り目の力よりも大きいと

いう解が導かれます。

 

では先日いらした方の目の度数を一覧でご案内しますね。

 

【レフケラという簡易に測定出来る機械の数値】

屈折 SPH CYL AX ADD PD 片眼視力 両眼視力
他覚 R -10.00 -2.25 178 29.50 0.03 0.04
L -11.25 -2.00 1 29.50 0.02
角膜乱視 R -2.00 172 色覚特性 8  9
L -1.50 3 5  2

 

【今まで使っていた眼鏡の度数】

旧度 R -9.29 -2.49 176 30.00 0.80 0.80
L -10.62 -1.99 173 30.50 0.80
【僕が測定した完全矯正値】
両眼解放 R -9.50 -2.00 175 60.0 0.9
L -11.00 -1.75 3
【僕が作成した度数】
処方値 R -9.25 -2.00 179 1.25 28.5 1.0
L -10.75 -1.75 178 1.25 28.5
【作成したメガネのプリズム度数】左右ともにベースアウト6△
【眼位】
眼位 測定 処方 測定 処方
R BI ~23~20~20~19.5 -6 R UP 0~4.5~1.5 0
L BO -6 L 0
遠見眼位 +21 近見眼位 +26 HTF-AC/A比 8.00 輻輳近点 5
遠見眼位というところで見れば21△となっていますから、
以前の基準であれば、手術と迷うボーダーラインになりますが、
今まで説明してきた経緯からすれば、このくらいのずれであれば
メガネで充分に対応出来るからです。
仮に手術したとしても、
結局近視の度数や乱視は残り、眼鏡は掛け続ける事になります。
それなのであれば、今回のケースは眼鏡で充分ではないのですか?
と眼鏡屋のおっちゃんは言いたくなります。
今回特徴的なのは、
22歳という御年齢なのですが、遠近両用レンズにしたという事です。
これの意味は難しいのですが、
ピントを調節した時に寄り眼がきつく出てしまい、
内斜視が強く出てしまうからです。
レンズの下の部分を通せば、ピントの調節は最小限に済むので、
内斜視が手元で残ってしまう事も最低限で済むでしょう。
今日のblogは一般の方には正直難しいと思いますが、
以前よりも斜視矯正を選んだ場合の自由度が増していますよって事。
また、内斜視の場合には若くとも遠近両用レンズにする事が
少なからずありますよ。
この2点は心に留めておいていただきたいと思います。
昨日からご紹介しているこの統計データー
ここには国境はないですね。
いや今のグローバル経済の上では
厳密には国境封鎖なんて不可能で、
コロナウイルスは国単位では対応できない
地球全体の問題だと僕は捉えていますが、
もう、
一つの家庭や
一企業、
一地方自治体、日本という国家、これらでは対応出来ない
未曾有の事態だと誰もが理解するべきでしょう。
それではまたこのblogでお会いしましょう。
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