いくつになっても隠れる遠視

query_builder 2023/10/03
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【眼積祝応の今朝のtweet Vol-31】

今朝のtweetです。

いくつになっても隠れる遠視:何しろ遠視とは何?と聞いても正解を言える人を一般人で見た事が無い。

屈折異常という概念があり、それは遠視/近視/乱視をさす。

近視と乱視に関しては今日は主旨と違うので割愛するが、

何しろ遠視を知る事が必須と感じるので、今日は遠視について説明したいと思う。

 

僕は乱視はともかく、近視よりも遠視の方が心身に与えるダメージが大きく、

近視矯正よりも遠視矯正の方が必要性が高いと思っている。

ここは賛否両論あるから鵜呑みは禁物ね。(苦笑)

 

何しろ僕は弱度の近視ならその方が、視力に難が無い場合が多い遠視を放置するより何倍もマシだと答える。

実際に不定愁訴でお悩みのお客様の多くが遠視だったり発達障碍と診断されたお子様を見ると

多くのケースがただの遠視+外斜位だった。なんて事例が頻発している。

 

昨日いらした方46歳(女性)も、まさに典型的な遠視でお悩みの方だった。

そして一見すると遠視に見えない目をお持ちの方が特徴だった。

レフケラという予備検査をする機械で測定すると、

その方の眼はこんな状態ですよ。っと機械は表示する。

 

RS+0.25 C-0.25 AX114 裸眼視力=1.2

LS-0.25 C-0.25 AX88  裸眼視力=2.0 

両目視力=1.5

 

視力に難も無いし、何も問題なさそうでしょ?

でも病気とは言えないまでも体調が悪く、お悩みだった。

全ての体調不良が遠視であり、目の不調に起因するとは決して言い切れない。

 

それでも多くのケースでこういった方が遠視の矯正を入れると体調が劇的に改善する。

以下にお困り事を問診票より転記し羅列する。

 

『不定愁訴』ドライアイ/肩こり/慢性的な頭痛/眼精疲労/充血/

酷い眩しさ/歯軋り/胃腸が弱い/低血圧/吐き気

 

何しろ少し前まで事務仕事をしていたが、仕事をすると頭痛と吐き気と眩しさが辛くて仕事にならなかった。

眼科と転々とするが、改善せず。MRIも撮ったが脳には異常無、整骨院の先生には自律神経失調症だと言われる。

 

先ずは眩しくなく、普通に手元が見える眼鏡も欲しい。

と言われ、お医者様でもない、ただの眼鏡屋のおっさんが、

屈折異常を測定すると以下の通りだった。

 

RS+1.75 C-0.25 AX90

LS+1.75 C-0.25 AX90

両眼矯正視力=2.0

 

散瞳剤を使う訳でもなく、ただ雲霧を掛けてひと手間掛ければ、こういった答えになる。

点眼も出来るお医者様よ、一体何を診た?っと言いたくなる。

 

こうして眼科難民、眼鏡屋難民が出来上がる。これは一般屈折であり

屈折異常矯正軽視の診療報酬の設定に全ての根源、問題があると僕は主張してきた。

 

国民の生活の質、労働生産性を左右するのが医療器具である眼鏡の役割、

雑貨化した眼鏡業界では国民の暮らしを下支え出来ないのだ。

 

ともかく今日一番言いたかった事は、調節能力が低下した老眼世代でも遠視は隠れてしまい、

正視であるかのように振る舞う事がある事を知って欲しいという事。

 

そして潜伏した遠視の弊害は著しく皆様の健康を損ない、

暮らしを棄損すると声を大にして言いたい。

以上本当は怖い遠視の潜伏でした。(以上Twitterより転載終わり)

 

お医者様が頼りにならなかったらどうする?

これは僕も痛風や糖尿でお医者様のお世話になっている当事者として強く危惧する。

 

眼科医の全てではないが、多くの眼科医の先生は眼鏡に関して素人と言って何ら差し支えない。

僕に言わせれば素人が診るからおかしな事になる。

 

僕は創業当初からこれを言い続けて、多くの反発を受け、時に炎上してきた。

だから僕のGoogleレビューはぼろくそに言われている。

 

これは権力者に歯向かう以上ある意味致し方ないとは思い、覚悟もしている。

でも誤解して欲しくないのは、別にお医者様を憎んでいる訳ではないという事。

むしろ可哀想にすら思う。

 

もっと診療報酬を上げて頂ければ、屈折矯正に真剣に取り組む眼科医の先生が増えるのに、

アメリカでは脳外科と並び、眼科医はヒエラルキーのトップに位置する。

 

一方、日本の眼科医はそのヒエラルキーの底辺にいると言われている。

ここに大きな問題がある。イノチを左右する訳ではないから、

安直に眼科診療はそれ程重要ではないと、誰かが結論付けている。

 

そして眼鏡は自由競争の名の下に低価格化、ファッションアイテム化し、

国民の暮らしがボロボロになったと「僕は」主張している。

これを変えられるのは、僕ら眼鏡業界でも、医療業界でもなく、

増してやお金でずぶずぶになっている政治家や、出世争いに邁進しているお役人でもなく。

 

気付いた皆様が消費行動を変えれば良いだけで、実はそれが一番大変だと僕は思っている。

何故なら皆様の消費行動は多くのコマーシャリズムによって決定されているからで、

僕ら中小零細眼鏡店には、その広報能力が決定的に欠落している。

 

まるで僕らなんて存在しないかのようだ。コロナ禍により、

年に250店舗程廃業に追い込まれている状況から、今は年に360店舗に廃業店舗数は増大した。

数年前には12000店舗だった眼鏡店店舗数は今や、10000店を割ろうとしている。

そして減少した多くの業態は、中小零細眼鏡店である事を、皆様は知る必要がある。

 

本来は皆様の拠り所として地域のライフケアをする眼鏡店が

全国どこかで一日一店舗弊店している事を、

僕らの悲鳴をどうか知って欲しいと思い、今日は熱く語らせて頂いた。

 

職人を育てるのにはめちゃ時間が掛かる。なくなったインフラを再構築するのには、

時間もコストも掛かる事をどうかご理解頂きたいのだ。

 

このご報告がどこかのお店の

     どなたかのお役に立ちますように。

               眼鏡評論家 眼石祝応

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