遠視は遠くが良く見える?
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遠視は遠くがよく見える?:何かと誤解の多い遠視という目の状態。
遠視は病気ではなく、背が高い低いのと似通った人の体質的な個性であり、
それは食生活や、生活習慣、体の姿勢でも、目に影響を与え、
目の形状変化を促し遠視や近視の目の状態を決定づける。
先日ある著名人の方の目を見させて頂いた。
その方はこんな風に自らの目を説明した。
僕は遠視だから遠くはよく見えるんですよ。エヘン!!
…
…
ブブー!!!
はい、間違い。遠視だから視力に難が無い。は明らかな事実誤認で、
遠視でも視力に難がある人は沢山いらっしゃる。
だから遠視眼は眼鏡が不要とイコールで結んじゃいけないのさ。
僕に言わせれば遠視眼のかたが弱度の近視に比して心体にダメージを与える事が多いのだから、
視力に難があろうと無かろうと眼鏡を掛けるべきさ、本来は。
でも多くの人は何かが見えなくなったら眼鏡を新調したり、度数を見直したりするよね?
僕は皆様の思う、この世間の常識をひっくり返したいのさ。
何故こんなミスリードが発生するのだろう?僕は前から自分なりに分析していた。
結論には至らずとも、今思うのは日本には本当の意味での眼鏡のエキスパートが存在しないからだと答える。
なんちゃって専門家が多いから、こうなってしまうのね。
んじゃお前が専門家なのか?って言われると答えに窮する。
少なくとも僕は遠視の解釈に関して、冒頭あった様に間違いを正す事は出来るかもしれない。
でも日本は広いよ。眼鏡のエキスパートって
公の場で言いきる自信は僕には無いな。寂しく悲しいけど。
だって上には上がいるもん
今日の話は、そんな自信の無い眼鏡屋のおっさんの戯言って思って読んでね。
遠視は何故誤解されるのだろう?確かに遠視眼で視力に難が無い人もいる。
でも遠視=高視力と言えないと僕は言っているのね。
では遠視だけど視力の出る人と出ない人の差とは?
病気が無い事が前提で
①ピントの調節力の程度
②乱視の屈折異常量
ここは議論の余地があるけど、
③斜位量の程度
そもそも視力の決定プロセスって複雑なのね。
精神的な要因も視力に影響を及ぼすからね。
今日はそこは端折るよ。
①ピントの調節力は、
加齢と共に減少するのよ。ここに誤解もあるけど、一般的にピントの調節力は、
老眼世代になってから減少が始まるって思っている人が多いけど、これも間違い。
例えば10代と20代で細かい辞書の文字を何㌢まで寄れる?
ってご家族に兄弟がいたらやってみて、
正確に測定する為には遠視や近視を完全に矯正するのが正確だけどお試し程度に遊んで。
多くのケースでは10代の方が20代より文字が近くまで読めると思う。
つまりこの時点でピントの調節力の低下が始まってるって事。
長くなりそうだから、今日は①の解説にとどめるね。
つまり同じ遠視の屈折異常を有する目でも、
ピントの調節量によって遠くの視力が低下するよって僕は指摘してる。
だから遠視の度数が変わらずとも、加齢と共に遠方視力は
低下して行くという説明が正しいと僕は思う。
先程の著名人は60代だった。
その方に遠くの視力表を見させて、最初から1.2の視力表を見させると識字出来るけど、
意地悪するよって伝えて0.05から音読させるでしょう?
すると0.7位で、あ!って声を挙げる。
伊藤さん字がぼやけた。って驚かれた。
ぼやけたという事はその人のピントの調節量の限界を超えたって事ね。
中腰で空気椅子をしてねって頑張っても限界超えたらバタンって倒れるでしょ?そんな感じ。
ここから分かる事は遠視眼の人は年は幾つであっても
ピントの調節という目の機能を使って遠方に焦点を合わせている事。
そして僕に言わせれば焦点を合わせる為にピントの調節を入れると寄り目が発生し、
程度によっては内斜視になるし、ならずとも両眼視を阻害し、更に言えば目を疲れさせたりする。
そして目の疲労は目だけでは済ませずに心体にまで悪戯する。生活の質と労働生産性を低下させる。
日本は眼鏡の後進国か?って言いたくなる程、日本の完成品としての眼鏡の品質は低下している。
これをお国の危機と言わずして何と表現すれば良いのだろう?
僕の危機感が少しは伝わっただろうか?(以上Twitterより転載終わり)
日本の福井が世界の三大産地である事は変わらないし、
今もフレームやレンズの性能が日進月歩で進化しているのも間違いないのよ。
僕が言っているのは、フレームもレンズも半製品で、
眼鏡を医療器具として捉えて製品化する為には、
視力測定/加工/フィッテングの三つの手順を経て、
道具として機能し始めるけど、その製品化した時のクオリティが数十年前に比して
機能性が低下しているよって指摘しているのよ。
だって眼鏡業界の職人って言われている人は定年と共に引退されたり、
アルバイトと変わらない給料だったらあほくさくてやってれないって
愛想をつかして他の業種に転職したり、何しろ職人を育てるって観点が今、
大手の眼鏡チェーンは皆無に等しいからさ。一部の高級チェーン店は別よ。
逆を言えば、職人を雇用してまともな教育システムを構築しようとすれば、
あれ位の客単価が必要だって事。
そして多くの人は、その高単価な眼鏡を否定し、
安くても高くても変わらないと勘違いして安い眼鏡が一気に普及しシェアを獲得した。
それが御国の危機だとさっきから言っているのよ。
あの業態を全否定はしないし、むしろ底辺を広げる効果は素晴らしいと思う。
ライトユーザーの取り込みには成功したよね。
それがヘビーユーザーも含めて、数十万円のスーツを着た人まで、
眼鏡は数千円という出で立ちが珍妙だと僕は思っている。
お金に困っている訳でもなく、ただ、安直に眼鏡はファッションアイテムだから、
別に恰好が良ければそれで良しと結論付けている。
それが自分が損をしている事にどうか気づいて欲しい。
そしてひいてみれば、それが日本の国際競争力まで左右していると僕は言っている。
どうかな?
ここまで読んでくださった方がいるのかは不明だけど、
ここまで読んでも数千円の眼鏡でいいや、
視力に難が無いからいいやって思えるかしら?
一度でいいからお近くのこだわりのお店を探してみて、
それはネット検索にも引っかからず、ひっそりやっているお店かもしれない。
そこにもきっと凄技の職人がいるよ。そんな職人の人が僕は大好きだけど、
そういった人たちは宣伝なんてしねぇ~よ。
良い品作っていればお客様が来るって思いこんでる。
でも確かに自分がご飯を食べる位の日々の売り上げは作れているかもしれない。
でも、それが業界の中心にはいないし、端っこで細々とやっているように僕には見えて、
それがたまらなく悔しく、そして沈んでいく日本を見ていると寂しくなるのだ。
このご報告がどこかのお店の
どなたかのお役に立ちますように。
眼鏡評論家 眼石祝応
opteria-Glassias(オプテリアグラシアス)
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-21‐1F
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