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眼石祝応のBLOG

修理という引き出し。

2017/03/31

以前にメーカーさんとお話ししていたら、日本のフレームはオーヴァースペックで

壊れない、だから、なかなかユーザーが新調しない。だからもっとやわに作るべきと、

堂々と持論を訴えている方がいらっしゃいました。

 

もしもこの言葉を真に受けて、日本製がすぐ壊れるなんて風評が広まったら

どうなるのでしょう?答えは誰でもわかりますね。

 

誰も日本製を買わなくなります。中国製よりも高い、でも丈夫さという尺度で

見れば中国製も日本製も変わらない。もしもこんな状況に陥ってしまったとしたら?

 

日本の眼鏡の主要な産地は福井県、鯖江市ですが、その産地の崩壊を間違いなく招くでしょう。

 

冒頭の壊れやすい方が云々というご主張には、まるで消費者目線も、

その商品を扱う小売店目線も入っていないと言えるでしょう。

 

要は自分の売り上げを上げる為に、悪魔と契約を結んでいるように僕に見えます。

だって、人の故障という不幸を招きやすいプロダクトを確信犯的に作るなんて。

まともな発想とは僕には到底思えないのです。

 

何故海外でランドクルーザーの人気があるのでしょう?

それは壊れにくいからです。また日本製のプロダクトに対しては

未だに根強く高品質というイメージが存在しています。

 

壊れにくい商品を作る事が日本の物づくり文化を守る為にも必須である。

ここまでは良いと思いますし、議論の余地はありません。

 

では、どんなに頑丈に作っても、それでも壊れる時は壊れます。

そして、それを修理するのと、新調して頂くのとどちらが消費者の為になるでしょうか?

 

因みに、小売店にとっては新調してもらった方が良いに決まっていると思っている方

いらっしゃいますか?僕は違うと思います。僕は、いえ、僕のお店は極力良い物を

売りたいと願っています。良い物はメンテナンスしながら長く使って欲しいと僕は思います。

 

そうすると、眼鏡一本を長く使って、そして壊れたら新調する。

 

この流れがあるとすると、壊れてから、新調するまではそのお客様はどうするのでしょう?

 

ひたすら耐える。それも正解かもしれませんが、我慢にも程がありますよね。

 

ですから、新調するまでの数日間、何とか使用に耐えるだけの強度を持たせる修理は

出来ないものか?僕はずっと思っていました。簡単に言えば、金属が折れてしまったら

溶接をすれば良い。プラスティックが切れてしまったら、それをつないであげたい。

 

こんな思いでいたのですが、プラスティックは何とかくっつく程度には修理出来ていましたが、

金属をくっつける溶接に関してはノータッチでした。

 

それを先日のセミナーでパリミキの崎谷先生という方に教わってきました。

先生の修理は神業と言えるような仕上がりで、数日間の使用に耐えるなんてレベルでは

なく、ちゃんと使えるレベルでした。一方僕には、まだその技も経験もありませんが、

それでも何とか使えるレベルまでは、一日のセミナーでその方法を覚えてきました。

 

その為、今後は、自店でお店の状況によっては即日修理も可能になりました事を

報告させて頂きます。

 

僕は、眼鏡屋さんに求められるスキルって様々で、例えば、

 

検査、加工、フィッティング、レンズ知識、フレームに対する知識、ファッション提案力

 

等、多岐にわたると思っていましたが、もう一項目増えました。

それが修理であり、溶接です。いつかこの修理という分野でも

崎谷先生の様に感動を与えられる職人を目指したいと思います。

 

残念ですが、今は産み立てほやほやの卵状態ですが、まずはひよこを

目指して頑張りたいと思います。今は卵でも、卵すら無かった以前の自分にとっては

大いなる一歩前進と言えるでしょう。

 

ではまた明日。

 

$RW3SYVS

 

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