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眼石祝応のBLOG

新しいチャレンジ~網膜の異常対応編~

2017/05/30

今日が月末で明日はお休み、僕の中では、水曜日が週末な感じだから、今日は月末で

終末、そんな感じです。明日は免許の更新に行ってこようと思っています。

昨日は、佐藤琢磨さんが、世界の三大レースと言われるインディー500に優勝するという

快挙を成し遂げ、その報せがネットを飛び交いました。

 

なんか、最近テロと空爆、そんな話しか無かったので、こういうニュースは

もっと大々的に扱って欲しいなと思う今日この頃です。

 

今日のお話しは、そんな世相とは話がグルリンパと変わり、

網膜の異常対応に関するお話しです。

 

これを一般の方に説明するのは、佐藤琢磨さんがインディ500に優勝するのと同じくらい

難しいお話しです。何せ本業の眼鏡屋さんでもこれを理解している方はもしかしたら

少数派かもしれない程に、難しいのです。

 

そして僕は今回は、その難しい網膜の異常対応の方に、

更にもう一歩踏み込んだ眼鏡を作ったお話しなのです。

 

では網膜の異常対応とは何でしょう?

 

「網膜の異常対応とは、ってググってみたらうちのお店の過去ログが出てきました。

自分は書いた事忘れてるんですね~。ここぞとばかりに引用したいと思います。

 

(弊店HPより引用開始)

まずは網膜異常対応についてなのですが、今日検査した方は生まれつき、

気が付くと眼が外に開いていたりしていた方でした。でも意識するとすっと

眼は内側に寄ってきます。この状態を間歇性外斜視といいますが、

 

ではこの間歇性外斜視を幼少期から、恒常的にその状態が存在することで

眼は特殊な機能を使う事があります。それは眼が多少開いた状態でも左右の像を捉え、

そして左右の眼で捉えた画像を脳みそが重ね合わせる事が出来るようになるのです。

人の体って本当に凄いですね。この状態を網膜の異常対応と言います。

 

原則、網膜異常対応の方は、斜視の手術であったり、

プリズムレンズはタブーとされています。(引用終わり)

 

この様に多少ずれていても対応してしまう方がいるのです。ある意味環境に適応し

そんな環境で生きれるように体の組織を変えてします。生命体の不思議を感じます。

この方は35才(A様 仮称 女性)でした。女性で外観が斜視では、一大事ですよね。

 

ですから、僕もA様も斜視を何とか出来ないか?という意味では方向性は一致していました。

 

実際に検査してみると、外に開いた眼を内側に持ってくると両眼視力が激減します。

普通に1.0見えていたのに、それが0.1程度まで下がってしまうのです。

 

これは斜視の矯正を始めてみて分かりましたが、眼を内側に持って来る運動の事を

輻輳運動といいます。この運動とピントを合わせる運動は連動しています。

その為、眼を内側に寄せると近視は強めにでてしまう事が多々ありました。

 

この近視が強くなる状態を調節の介入と言います。

 

実際にはこんな風に変化しました。

 

右目がS-1.00

 

を内側に寄せると

 

S-4.00程度になります。

 

実際に近視をこの程度入れると視力はすぐに改善しました。

そしてこの状態では、自分の筋肉だけで、内側に目を持ってくるので、

それは当初は相当に辛いと予測します。その為、この方にはプリズム処方と

 

更に輻輳トレーニングをお願いするように僕は計画しています。

 

実際に今まで使っていた眼鏡にはプリズムが入っていました。

これは批判する訳では無いのですが、ベースアウトプリズムという度数が

加味されて作られていました。検査をしてみると確かにカバーテストでは

大きく外に開いた状態が安静位なのですが、

 

偏光板という道具を使って十字を見させると内斜位方向に動きます。

以前の眼鏡士さんはこのずれを真に受けたのでしょう。

 

ここまでは実は、それ程驚くべき事ではありません。

 

網膜の異常対応はそのまま放置してプリズムを入れないというのが

僕の中の常識でした。ですがこのA様は高校2年までは斜視では無かったと

ご自分では仰っています。僕はこの言葉に掛けてみようと思いました。

 

つまり、網膜の異常対応であってもプリズムとトレーニングで

両眼視を再獲得出来ないかという僕の中での新たな試みです。

 

異常対応になってしまうと、別の神経回路を作り出し、そこで得た

像を使って視野を確認しています。でも、もう一度、約20年前の

環境を眼鏡で作りだし、両眼視をしてみませんか?

 

と提案したのです。

 

今回は輻輳と調節をさせるので、調節を助ける意味で遠近両用にして

手元をケアしました。あくまでもテストレンズの段階では遠くを0.8に

設定し、近くも良く見えると仰っていただきました。

 

ただし、検査の最中も、少し気を抜くと眼が外に開いていました。

でも今までは眼を内側に入れると遠くが見えないから、両眼視をしていなかったのですが、

今回ご用意した眼鏡は違います。視力は維持どころか、裸眼よりも視力が上がるのです。

 

俄然A様もこれでやる気になってくれた様です。

 

そして、今回の強度のプリズムでも遠近両用レンズを作ってくれた東海光学さんにも

A様に成り代わり御礼申し上げます。昔なら遠近は諦めて、というべきところを

作って下さいました。良い時代になったものです。

 

ここまで読んで皆さんどう思いますか?眼ってもっと大切に考えてみても良いと

思えません?別に今回のケースはA様の様にお困りの方だからグラシアスに来た、

それは確かだと思います。でも僕は、全ての方々に一度グラシアスで眼鏡を作って

って言いたいのです。だって実際に作ってみれば良いもん、それでも違いが

分からなければ、それは安いお店でも良いと思います。

 

でも多くの方が僕と一緒に感動してくれている現状を目の当たりにすると

日本の眼鏡を取り巻く環境はもっともっと改善しなくちゃいけない事が

沢山あるな~と思う今日この頃なのです。

 

ではまた明日。

 

$RW3SYVS

 

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まずは網膜異常対応についてなのですが、今日検査した方は生まれつき、

気が付くと眼が外に開いていたりしていた方でした。でも意識するとすっと

眼は内側に寄ってきます。この状態を間歇性外斜視といいますが、

 

ではこの間歇性外斜視を幼少期から、恒常的にその状態が存在することで

眼は特殊な機能を使う事があります。それは眼が多少開いた状態でも左右の像を捉え、

そして左右の眼で捉えた画像を脳みそが重ね合わせる事が出来るようになるのです。

人の体って本当に凄いですね。この状態を網膜の異常対応と言います。

 

原則、網膜異常対応の方は、斜視の手術であったり、

プリズムレンズはタブーとされています。(引用終わり)

 

この様に多少ずれていても対応してしまう方がいるのです。ある意味環境に適応し

そんな環境で生きれるように体の組織を変えてします。生命体の不思議を感じます。

この方は35才(A様 仮称 女性)でした。女性で外観が斜視では、一大事ですよね。

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