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眼石祝応のBLOG

諦めることすら出来ない。

2018/01/23

昨日は4年ぶりの大雪でお店は早仕舞い、うちに帰れば雪かきの荒行が待っていました。
北国の方が雪が降ると暖かいって言ってたな~って、思い出しながら大汗書いて
えっちらおっちら雪をかき分けていました次郎さんですが、

皆さんいかがお過ごしでしょうか?

今日は、17時に閉店して組合の新年会に出席してきます。

また明日からは三日間名古屋に専門学校のスクーリングの為に
臨時休業致します。

急な調整等でご迷惑をお掛けするかと存じておりますが、
どうかご理解くださいますようお願い申し上げます。

さて、今朝は大雪の影響で15分遅れてお店を開ける大失態をしてしまいましたが、
最初のご予約が12時からだったので、何とかご迷惑を掛けずにすみました。

そのお客様ですが、近くを見る時にダブってしまい、物が見えづらいという
ご相談の内容ですが、早速検査してみると、裸眼視力には問題無しで、
初期の老眼と、そして外斜視と上下斜視が合わさって今は斜視の状態でした。

斜視であれば必ず物がダブるのでしょうか?そんな事はありません。
遠くを見る時は完全な斜視で片目は抑制と言って、
右目で捉えた情報はカットする機能を使ってらっしゃいました。
ですから遠くにダブりの自覚はありませんでした。

でも近くではなぜか(原因不明ですが、推論で言えば、
近くの方が斜視量が少なかったからかもしれません。)
その抑制が利いたり利かなかったりで、この様な主訴になったのでしょう。

更に言えば、網膜の異常対応という状態にもなっていました。多少右目が
外に開いた状態でも何とか環境に適応しようとして、眼の神経回路を
組み替えているかのように、眼は時に眼の異常に対応してしまいます。

原則論としては、この網膜の異常対応の時にはプリズムを入れると
極度の違和感を伴う事が予想されるので、プリズムを入れずに網膜の異常対応の
状態を放置する事が多いのですが、今日の方は、まだ、網膜の感度の良い箇所で
見るという記憶も神経回路も残っていたようです。

その為、僕にしても大きなチャレンジですが、それに取り組んでみようと思えました。

では実際にと、お試しレンズで物の見え方を体験して下さいと促しました。

僕は「ダブる?」

と訊きましたが、その方はいいえと答えられました。

「でもどちらの眼で見たら良いかが分からない。」

と心配そうな表情を浮かべました。

僕は「両目で見るんだよ。だって、両目で見られる様に環境を整えたから、
          もうどっちの眼で見るか迷わなくて良いのですよ。」

とご案内しました。するとお客様がぶわっと泣いてしまいました。
何でも、感激したそうです。僕は別に眼科医でもありませんし、
眼鏡業界で人に物を教える講師でもありません。

つまりレベルが高いメガネ屋ではないのですが、それでも時にこうやって人様の
お役に立てる事が嬉しいし、こんな経験で僕はもっと頑張らなくちゃと
僕のお尻を猛烈に叩きます。

(いつかこの世界から斜視を無くしたい…。)

出来るかどうか分からないこんな夢をみちゃいけませんか?
でも今日のお方は、当たり前の様に、どちらかの眼を使い分けせざるを得ない
状態に日々追い込まれていました。ちゃんとした検査を受ければ、
あなたには無理だから諦めなさいと言われたかもしれません。

でもこのお方には諦めるという選択肢すらなく、ただ自分の眼を受け入れるしか
なかったのです。どうです?これって立派な不幸ではありませんか?
そしてまだ多くの方がご存知ない斜視を眼鏡で矯正するというこの方法は
もっともっとお困りの方の耳に届ける必要があります。

少なくとも、このお方は、斜視手術の専門で名を馳せた眼科専門医に
診てもらっていましたが、それでも今回の結論にはたどり着けずに、
ただ斜視の手術をしますか?と提案されたそうです。

それで良い時も勿論ありますが、今回のケースは斜視を手術で矯正する事に
リスクがあります。それはそれ程大きくない目線のずれをゼロにする技術は
斜視のどんな名医でもありません。今回のケースではやりすぎて内斜視になって
しまう大きなリスクがありました。

ですからお勧めしないとお医者様も本来は言うべきケースでした。
更に言えば網膜の異常対応なのですから、今あるずれを全て矯正してしまうと
複視と言って物がダブって見えるリスクもあったのです。

皆さんもどうか人生において大きな決断を迫られた時には必ず
セカンドオピニオンはとって下さいね。逆の切り口からの見解から
得られるものがきっとあると僕は思うからです。

よし!僕は今日ぼんやりと思った世界中から斜視を無くす
という夢に向かって更に一歩踏み出そう!そう思えた大きな実りある
出会いであったと今日のお方には感謝するのです。

ではまた明日。

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