13才、遠近両用レンズへ。
2019/03/04
本日のblogの難易度【★★★★★】
グラシアスの、ある意味究極的な目標は近視の進行しない眼鏡屋さん。
近視の進行メカニズムが明らかにされていない、つまり原因が特定出来ていないのに、
対策が明確にあろう筈もないのが現実ですが、お店を開いて14年、
それなりに試行錯誤を繰り返して、ぼんやり見えてきたものは、
近視の進行過程にある子に対して、遠近両用レンズとプリズムベースイン処方が
一定の効果があるように思えます。一定の効果という控えめな言い方をせざるを得ないのが、
何をしても、近視が延々と進行する方がいるのも現実だからです。
ただ、一つ言えるのは、
近視のお子様にただ、近視の眼鏡を掛けさせると、通常は近くも問題なく見えるのが
相場です。ところが、今回のケースもそうでしたが、その遠くを良く見える眼鏡で
近くを見せると少しぼやける子がいるのです。
試しに、その状態で+1.00程度の老眼鏡の様な度数を眼前に置いてみると…。
「あ、良く見える。」
と驚きながら答えます。
僕は多少の近視は、むしろ好ましく、それくらいの方が近業作業の効率が良いよ。
と思っていますが、それでも延々と近視が進行してしまうのは、
眼の健康という観点からも好ましくありません。
では、何故
遠近両用レンズと
プリズムベースイン処方が
有効になるのでしょう?
そもそも論ですが、正視という遠くが普通に見える状態から近視化する時には
近視化した方が一日の多くを費やす〇〇(例えばPC作業)という作業が楽になるからです。
そうすると
遠くが1.5見えていた人が
気付くと
0.8
に視力低下したとします。
それを事件だとまた、-1.00程度の近視の眼鏡で視力を1.5に戻しますし、
比較的、眼鏡で視力を回復するのは安易に出来るでしょう。
ところが、近視化したことで楽になった眼に-1.00程度の近視の度数を掛けると
どうなるのでしょう?それは老眼鏡を掛けた時と逆の効果になります。
つまり裸眼の時より、近視の眼鏡を掛けた時の方が
ピントの調節をより多く求められるのです。
このように裸眼よりもピントの調節を過度に求められても、
無意識に体(眼)がその作業を辛いと感じると、今度は更に近視化を促します。
その方が眼が楽になるからです。
元々裸眼視力が0.8だった人も、-1.00程度の眼鏡を掛けて、1.5に戻し、
その後また、0.8に視力低下したとします。すると今度は裸眼視力は
0.1程度まで落ちます。
これを異常と考え今度は
-2.00程度でまた視力を1.5に戻します。
これを延々と繰り返すことで、近視は進行し、
最終的には強度近視の眼が出来上がるのです。
怖いですね。
ただし、実は岡山大学の眼科の先生が近視の進行過程のある子供に
この遠近両用レンズで治験をしたことがありますが、
結果は、
効果は多少ある。という程度に留まったそうです。
グラシアスでは多少どころの効果ではなく、全てではないにしても
かなりの効果があると言っても良い成果があります。
では上記の治験と僕は何を変えたのでしょう。
それが
プリズムベースイン処方なのです。
プリズムベースイン処方をすると何が変わるのでしょう?
それは手元を見る時の寄り眼の量が減少するという事です。
ここからは少し難解です。
何故寄り眼を減らすと近視が進行しにくくなるのでしょう?
それは
ピントの調節運動と
寄り眼の運動は連動しているからです。
それを難しい言葉で調節性輻輳と言いますが、
その輻輳量を減らしてあげて、更に遠近両用レンズを併用することで、
ピントの調節量が減り、それに連動して寄り眼の量が減ります。
この相乗効果で、近視の進行を抑えている可能性があるのです。
皆様も
近視の進行が止まらない、今まで見えていたのに気づけば遠くが見えなくなっていた。
そんなケースでは、若しかしたら、お力になれるかもしれません。
是非、遠慮なくご相談くださいね。
検査には時間を掛けます。その為、ご予約の方を優先的に検査させて頂きます。
その為極力ご予約の上でご来店、ご相談くださいませ。
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それではまたこのblogでお会いしましょう。
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