二刀流とシーザーフリップ。
2019/12/14
本日のblogの難易度【★★★★★】
今朝の体重は75.2キロ。
ふ~む、立派な停滞期だな~。
お腹を見ればそぎ落とす余地は
ありまくりなんですが…((;’∀’))
昨日いらした方は、
50才目前、事務系でPCとにらめっこが日常なお方でした。
なんでも今の眼鏡を掛けるとすぐに目が疲れるせいか、
眠くなる。
集中力が維持出来ない。
そんなお悩みでご相談にいらっしゃいました。
今使っている眼鏡は二本使いで、遠用とPC等手元用で
お使いでした。手元用の度数を見てみるとえらい弱めに設定されています。
使用状況をお聞きすると、デスクトップパソコンをお使いで、
70㎝程離れて姿勢が楽と感じるが、よく見えないので、
結局前かがみで近づいて50㎝くらいが良く見えている。
そしてその姿勢ではとても疲れるという主訴でした。
今お使いの眼鏡の度数は以下の通りでした。
旧度 | R | -2.78 | -0.07 | 102 | 31.50 | 0.20 | 0.20 | |
L | -1.67 | -0.13 | 99 | 30.50 | 0.20 |
では実際に検査してみるとこのお方の屈折異常量(近視/乱視/遠視等)
はどの程度なのでしょうか?何故0.2しか視力が出ていないのでしょうか?
両眼解放 | R | -4.25 | -0.50 | 90 | 65.0 | 1.5 | 1.5 | |
L | -3.50 | -0.50 | 90 | 1.5 |
上記の様な視力測定の結果になりました。
では両眼解放下での視力測定の度数と旧度という度数との関係から、
この度数設定は、どの距離に適した眼鏡なのか?というのが簡易に答えが出せます。
では計算してみましょう。乱視まで含むとそれは計算が複雑になるので
今回はあくまでも簡易に近視だけの比較にしてみますね。
先ずは右目
RS-4.25(完全矯正値)-RS-2.75(旧度)=1.50
では一番強くすれば1.5の視力が出る方が1.50程近視を弱くしたから、
0.2しか出ていないのですが、今度はこの計算から遠点の計算をしてみましょう。
遠点とは、奥行きのある視界の遠くの端っこだとご理解下さい。
100÷1.5=66.6㎝
以上が計算式ですが、実際の計算式の遠点と実際では若干の差があります。
実際の測定時の遠点は計算上の遠点よりも近くなると理解してください。
今回の方の測定上の遠点は50㎝強でした。つまり冒頭の使用状況の本人の自覚と
一致したという事です。視界の端っこは50㎝に想定した眼鏡で70㎝を
見せようとするために、不鮮明な視界は、集中力を阻害するでしょう。
眠くなる、これが眼鏡で改善するのか正直分かりませんが、
それは使用後のご感想を頂きたいなと思います。
では今回の眼鏡はどんな眼鏡を作ったのでしょう?
処方値 | R | -3.00 | -0.50 | 90 | 1.00 | 32.5 | 0.8 | |
L | -2.25 | -0.50 | 90 | 1.00 | 32.5 |
この処方値を先ほどの計算式に当てはめてみます。
これも暫定的に右目だけを計算してみます。
左目は皆さんも計算してみてください。
RS-4.25(完全矯正値)-)-RS-3.00=1.25
100÷1.25=80㎝
これで実際の遠点は限りなく、80㎝に近かったのです。
これは理論上の遠点とほぼほぼ一致しています。
ですが僕はこういったケースでは完全矯正値の測定精度を疑います。
つまりRS-4.25は本当にそれが完全矯正値なのか?
本当はRS-4.00が正解だったのではないか?という推論を組み立てます。
どんなにこだわって手間暇かけて測定しても、僕らは人の眼のメカニズムなんて
実は何も分かってないのかもしれません。
少なくとも僕はやればやる程分からない事が増えていっています。
今回のケースでは本来は僕の計算上は65㎝くらいが
視界の端になると予想したのに、思いの他、遠くまで見えているのです。
ですから今回は遠くの視界の端の80㎝に設定し、多少頭の位置が前後しても、
明視出来る状況を作る事が目的です。そしてこのお方は手元に資料を置いて、
50㎝近くの細かい資料も見ると仰ります。
そこで
あっちもこっちもどちらも見たい。
こんなニーズには遠近両用レンズがもってこいです。
そこで今回はNIKONのセンチュリーAIというレンズでご提案しました。
ところがそれで終わりません。今回は眩しさに対する対策も
ご要望がありました。はいそれでは染色したレンズで提案しましょう。
普通はそれで終わりです。
ところが今回はこのメガネをPC作業も含めて常用する事を
想定されました。それでは普段からカラーレンズを使う事には
なかなかご理解頂けないのですが、今回もそうでした。
普段は無色のレンズで暮らしたいというご要望なのです。
そこでシーザーフリップという商品を今回は提案します。
こんな跳ね上げ式の眼鏡を今の眼鏡に合わせて
仕立てて作ります。跳ね上げれば無色の遠近両用レンズ、
下におろせばPCの眩しさ対策レンズ。
こんな二丁使いが一本で済むのです。
お客様の数だけ様々なニーズがありますね。
皆様もどうか、こんなの有ったらいいなと
ご用命ください。大概、既存の商品で何かしらの対策がうてる筈なのです。
それではまたこのblogでお会いしましょう。
opteria Glassias
https://opteria-glassias.jp/
住所:〒180-0004 東京都武蔵野市
吉祥寺本町1-11-21せのおビル1F
TEL:0422-21-6755
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇