メガネを仕立てる注文力
2021/07/31
本日のblogの難易度【★★★★】
今朝の体重は77.4キロ。
げ、昨日は節制したのに太ってるやん。
今朝のYouTubeチャンネル登録者数645人。
今晩は日本代表の試合が終わったらウオーキングだな!
さて僕は最近、二本のメガネを新調しました。
一つはPC用で遠方視力は0.5程度。
裸眼視力が0.6くらいですから、
それより少し視力を落としたメガネです。
勿論遠近両用レンズにして
手元の細かい文字も見えるように調整されています。
レンズはSEIKOのインテグラルCSのシャープ。
それにフロンティアと言ってUV420カット、
更にコーティングでブルーライトカットレンズ、
またパーソナルに合わせたブルーの染色を施した
PCやデジタルデバイススペシャルとも言える内容。
そんでもって、それの感想ですが、
先ずブルーライトカットレンズのコーティング仕様って、
夜道を歩くとゴーストっていって乱反射した虚像が多くみえて
不快な視界になるレンズが多いのですが、
それが殆どミニマム、意地悪にチェックしても
気にならないレベルだったのが、好印象でした。
では何故0.5まで視力を落としたのでしょう?
そもそも僕は視力を落とす事を狙って
メガネを新調した訳ではありません。
僕が老眼だから老眼に対応したレンズを作ろうと思い、
その対策の結果視力が0.5に落ち着いたのです。
対策とは?それは焦点距離の調整です。
僕の完全矯正値下の近点は、56㎝。
そこから導き出されるピントの調節力は
100÷56㎝=1.78D(ディオプター)
遠くが良く見えるレンズでPC作業をすると
瞬時に僕は不快だと感じます。
物凄く目に力を入れてみる感覚になるのです。
僕のPC作業時のモニターまでの距離は
おおよそ55㎝。遠くが良く見えるメガネで作業をすれば、
その調節近点の際(きわ)で作業を強いる事になります。
そこで僕は焦点距離を調整したのです。
具体的には遠用度数にプラス度数を加えて
遠点(明視出来る遠方のある地点)を近づけました。
度数としては+1.25加えたのです。
一番強く遠くに合っている状態が
完全矯正値、それに+1.25を加えると…
100÷1.25=80㎝
このメガネを掛けると理論上は80㎝より離れれば対象物が霞みます。
ですが、僕の先ほどの調節力を考慮すれば、
1.25+1.78=3.03
100÷3.03=およそ33㎝
遠方の度数を使って33㎝まで近寄れます。ただし近くで読書をしたり
スマフォを見る時に33㎝で見たとすると
100%の力を使って視物を捉える事になります。
これでは疲れるので更に+1.50加えた
遠近両用レンズで仕立てたのです。
ではパソコンの目的距離である55㎝を
見る時にはどの程度のピントの調節を
自らに課すのでしょう?
100÷55=1.81
1.81から遠用度数に加入した1.25を引くと
自らの運動量が計算されます。
1.81-1.25=0.56
僕の持っているピントの調節力は1.78ですから、
0.56÷1.78=31%
おおよそ3割の力を使ってモニターを見る事になります。
これであればそんなに一生懸命眼を使わなくても良いのですから、
長時間のPC作業に耐えられます。
では遠く用の度数が+1.25ではなくて
+1.50、更に目に運動をさせない方向にすると
何が起こるのでしょう?
今度は遠点が
100÷1.5=66㎝
これだと実際の明視域は66㎝より内側に来ます。
すると、PC作業時に多少頭の位置が前後するだけで
見えたり見えなくなったりを繰り返しますから、
姿勢として非常に窮屈と感じる方が多いのです。
僕もそれを嫌って多少自分の目の力も使って
PCモニターを見る様に度数調整しています。
あ、因みに僕は文系で、数字が苦手です。
それでも僕らは、お客様の目的距離や普段の暮らしぶりを
お聞きした上で、脳内や時に電卓を用いて計算し、
答えを弾き出しているのです。
皆様がこの計算式を頭に叩き込む必要は
全くありませんが、それでも、こうして緻密な計算を元に
レンズ度数の強弱が算出されると理解していれば、
ご来店前に、目的距離を測定してきてくださいね
という僕の言葉の意味が理解出来ると思います。
モニターまでの距離が50㎝だと思って注文したけど、
実際には80㎝がその距離だったなんて事が
お店でも散見されます。そうなってしまうと
いくら検査を一生懸命やっても、
その土台から崩れてしまうのです。
つまり皆様の注文力も良質な眼鏡を仕立てる為には
必要なのですという事を今日のblogでは言いたかったのです。
それではまたこのblogでお会いしましょう。