他人の検査を否定するのはもう、終わりにしませんか?
2016/10/23
https://opteria-glassias.jp/news01/513
僕は二日間にわたって、乱視やプリズムの矯正が必用なのは、その通り、
でも、プリズムどころか、乱視でさえも入れられない眼鏡屋や眼科医、もいるんだよ
って力説したつもりです。アンパイばかりを狙っていては、検査理論は進化しないし、
どの検査が優れているか?その議論の土俵すら作れないよと警鐘をならしたつもりなのです。
そして今日のお題も、また僕に言わせればチャレンジングなタイトルです。
今、日本の業界では、自分と違う見解の処方を見ると安直に
「あ~、これは間違ってるね。」
と他店での検査に駄目だしします。このダメ出しした人は、暗に
(だから、僕に任せれば大丈夫。)
という空気を作ろうとして言っているのかもしれません。
でも、でもね。何を根拠に人の検査を間違いって言ってるの?って僕は思います。
人を全否定するからには、自分が絶対の自信が無ければそんなセリフは吐けないと思うのですが、
絶対というからには、人の眼の度数に絶対値があるのが前提になります。
僕は、それは無い可能性があるとこのblogの当初から説明してきました。
人の眼は、その日の体調や精神状態によって揺らぎ、ふわふわとある範囲を行ったり来たりしているよ。
と言ってきました。だからある日ある時の測定の精度を上げても意味が無いばかりか、
それではその揺らぎの範囲から外れてしまう可能性もあると思っているのです。
立方体の容積を測るなら、それは縦横奥行きの寸法を掛ければ答に辿り着くでしょう。
確かに人の眼は立体的な球状の器官です。でも僕のイメージしている眼はアメーバの様です。
常にゆらゆらと揺れ動いているように思えるのです。それは時間軸を伸ばして
中長期的な視点に立てば立つほどに顕著にその傾向は見てとれます。
今メガネの買い替えのサイクルはどの程度なのでしょう?あれ?この間のその数値をセミナーで言っていたような…。
すみません、忘れました。弊店の実績に基づき申し上げれば、3~4年に一回レンズ交換なり、
眼鏡を新調したりするケースが多いようです。という事は、僕の目標は最低3~4年眼鏡を快適に
使用して頂ける眼鏡にする。これが僕の目標になるのです。
つまりこれから3~4年掛けて眼がどのように変化するか?その答えは非常に難解ですが、
でもそこから逃げていては、僕自身の成長がありません。ですから自分なりにそれを想定、予想します。
この様に僕らは中長期的な眼の揺らぎ、もっとわかりやすく言えば、変化、これを考慮して
度数決定する必要があると思う、という僕の見解をお伝えしたかったのです。
ですから、他店で作った眼鏡を間違っていると言った人が例え、その眼鏡が一か月前に購入した物だったとしても
その一か月間だって、眼は変化するかもしれないその可能性を考慮するべきだと思うのです。
絶対なんて存在しない、そして常に人の眼は変化し続けている。
僕は、これを念頭におき、人の処方を否定しないように気をつけています。
ご参考までに僕の言い方はこうです。
「うん、当時は合ってたかもしれないけど、今は眼の状態が変わってるね。だから改善しましょう。」
だったり、
「そうですね。僕の考え方とは違いますね。でも間違いとは言い切れないんですよ。
だって流派が変われば答えも変わるのが、この世界だから。」
こんな風に言っています。この意図は、
他人の処方を否定して、自分の信頼を獲得する行為やそれの連続している状態は
業界全体の信用問題になっていますよ。だから人を否定するのはよしましょう。
そして一度失った信頼を取り戻すのは容易じゃないけど、一歩ずつ信頼回復を目指しましょう。
という業界全体に対するメッセージだったりするのです。
以前にノーベル賞を受賞した日本人の科学者の方(どなたか失念しました。)が仰っていました。
「僕は馬鹿だ、知らない事が多すぎる。」
と仰っていました。当初僕は謙遜して仰っているのかと思っていました。
ノーベル賞を受賞して謙遜はないだろうと思ってました。でも僕自身眼鏡を学問として捉え
勉強して一生徒の立場に立つ(通信教育ですが、眼鏡学校に通い始めて3年目です。)
とこの言葉の意味が少しずつ分かってきました。
見識の高い方こそ、知識や情報、学問の世界は途方もなく広く、それを全て極める何て不可能だと、
だからその広大な世界の存在を知ってしまえば、自分が何でも知っているかのように振る舞う行為を
恥ずかしいと感じてしまう。だからこその、僕は馬鹿だの発言が生まれると思うのです。
何が言いたいかというと人を安直に否定している人は、その批判している人が見えている世界を
見えていない可能性があるという事をお伝えしたかったのです。
知ってしまえば、簡単に否定何てできないよ。って事を言っているのです。
僕は今業界の方向けに月一回メルマガを書いていますが、
そこで気をつけている事は「こうだ」と言い切らない事です。
僕にもわからない事が多すぎると自身の不勉強を知っているからなのです。
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