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眼石祝応のBLOG

網膜前膜でお困りの方。

2017/03/27

https://www.ganka-toranomonhosp.jp/%E8%A8%BA%E7%99%82/%E7%B6%B2%E8%86%9C%E5%89%8D%E8%86%9C/

 

ここ最近、どこで検索するとヒットするのかわからないけど、網膜前膜の方から

立て続けにご相談頂きました。そもそも網膜前膜って何?ってところが開業当初の

僕のレベルでした。ですが、何年かに一回か、網膜前膜で困っているという方の

ご相談を受けるようになりました。

勿論皆さんはそんな言葉ご存じないですよね?

 

上記のリンクは眼科さんのホームページですが、よくまとめてくださっているので、

ご興味ある方は覗いてみてくださいね。

 

そのHPで仰っていますが、視力に影響を与える事が多いのですが、

それが全てではなく、少なくともグラシアスにご相談に来る方の主訴としては

 

「左右の眼で見た対象物の大きさが違って見える。」

 

「左右の像の大きさが違うので、上手く重ならない。」

 

「左右の像の大きさが違うせいか、非常に眼が疲れる。」

 

こんな風に言われる事が多いのです。もしかしたらグラシアスにいらっしゃる

方の多くは、まだ病気の初期の状態かもしれませんね。何故なら、ぼくの記憶に

ある限り、左右個別にとった視力ではそれ程の問題を抱えていない方が

殆どだった気がするからです。

 

ですから、グラシアスでご相談にいらした方の多くは、

 

「手術で治るって先生に言われたけど、怖いから手術は避けたい。」

 

とか

 

「手術で治るって先生に言われたけど、左右の視力差っていいう意味では

問題ないから、現状のままで良いと言われた。」

 

こんな風にご相談された方が多い様に思えます。これが片方の眼だけ

視力が明らかに低下した場合には有無を言わせず、即手術という選択に

なり、眼鏡屋の出る幕ではないのかもしれませんね。

 

ただ、一つ皆さんにお伝えしなくてはいけないのは、

左右の像の大きさに差がある状態は、少なくとも両眼視機能を

機能低下の方向に向けさせるという事を知っておくべきだと思います。

 

では、手術したら良いのでしょうか?

 

いいえ、その前にまだやれる事があります。それが今日の本題になりますが、

アニサイクルレンズという特殊なレンズを組み込んだ眼鏡で矯正するのです。

 

それがどんなレンズだって?

 

これを一般の方に説明するのは難しいな~。ではビジュアルで。

 

IMG_2305

 

画面に向かって左のレンズはエライ薄いですね~、右のレンズは分厚いでんな。

でもこの二枚のレンズがほぼ同じ度数だよ、って言ったら驚きますよね。

 

僕も初めて見た時は、驚きました。この左右のレンズはどうしてほぼ同じ度数

なのに、こんなに見た目が変わってしまうのでしょう?

 

それは発注時にそうなる様に指定したからです。

 

簡単に言うと

 

①屈折率②レンズ表面のカーブ③レンズの中心の厚み

 

これらを左右別に発注したらこうなったという訳なんです。

 

これに更にフィッティングの時に④角膜頂点間距離を変えて仕立てます。

 

すると左右の像の倍率の差が縮まります。ある程度まで縮まってくれば、

後は脳みそがエイヤ!と像倍率補正を掛けてくれる事が多いのですが、

今回はどの程度まで脳と眼とレンズの合わせ技でサイズが近付くか。

 

実はこればかりはやってみないと分からないところがあります。

脳の像倍率を補正する力に個人差があるとしか思えない事が現場では起こっているのです。

 

では実際に枠にはめてみましょう。

 

IMG_2303

これが左目、フレームの後ろに大きくはみ出ていますね。

少しフレームのカーブが強めになっています。

 

IMG_2304

一方右目はしっかり枠に収まります。でもカーブが違うので

少し直線気味ですね。

IMG_2302

枠に入れて前から見ればそれ程違和感があるようには思えません。

そして今回は遠近両用で作成しましたが、実は僕の眼鏡屋人生では初の試みです。

 

これが上手くいくのかは不明ですが、今回は条件が整ったのでレンズメーカーが

作れる度数だったに過ぎないので発注してみました。

 

僕の過去に作成したアニサイクルレンズは全て単焦点レンズと言って、

レンズの中に一つの度数しか組み込まれていないレンズでした。

 

ですから誰でも遠近両用アニサイクルレンズが出来る訳ではなく、

むしろほとんどのケースで作れなかったことを報告させて頂きますね。

 

今回のこの方は、やはりダブって見えて、そして眼が疲れるという主訴で、

ダブっていても眼科医の先生の見解は左右の眼が視力がちゃんと

出ているから良いでしょう。というお見立てでした。

 

ま、多くの眼科医の先生は、このアニサイクルレンズに関してご存知ないと思うので、

像倍率の左右差を何とかして、と言われれば手術しか方法が無い。

でも成功率100%の術式なんてこの世に存在しません、一方患者サイドからすれば、

やはり体を切った貼ったというのは極力避けたいし怖いという心理がありますね。

 

その為中途半端な複視という状態で放置されてしまっている

現状が存在してしまうのでしょう。これは決して良い状態とは言えないと僕は思います。

 

まとめると視力も低下してどうしようもなければ、手術、そして

まだ軽微な程度の網膜前膜であれば、こんなアニサイクルレンズという方法を

試してみても良いのかもしれませんね。

 

ではまた明日。

 

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