味方と見方。
2018/04/16
消費者のニーズに忠実でありたい、いわば消費者の味方でありたいと
願う僕なのですが、一方、消費者のニーズに馬鹿正直でも消費者の
満足を得られない。それが日々難しいな~と感じている次郎さんですが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
春の展示会に出展し、その場で同窓会のように眼鏡屋のお友達と
再会し、元気をたくさんいただいたのですが、一方、展示会って
身を削るかのように、体力をそがれるなと感じているのもこれまた事実で、
楽しい反面、き、きついっす。
と泣きたくなる思いもするのですが、その疲れも癒えて
今は楽しくまたお店でお客様と接していられます。いや~有難いっすね。
冒頭の消費者のニーズに忠実で、と言いましたが、
例えば、遠近両用レンズで説明するとわかりやすいのですが、
遠近両用って言うくらいだから、お客様はもしも遠近両用を作るなら
どんな作業でも一本でなんとかなっちゃう。こう思っている人が多いのです。
ところが、遠近でもやり方によって、ほとんどの目的距離を満たす度数設定は
可能なのですが、全ての距離にピントが合えば、それがイコール快適かと
言われるとそんなことも無いのです。
ね、この時点で難しいでしょ?
初めて遠近両用メガネを作るお客様のご要望
=昔(若い頃)のように遠くも近くも一本の眼鏡で済ませたい。
現場でそういったご要望に対する弊店での回答
=「確かに遠くも近くも一本で済めばよいですよね?でも実際は
初めて作るのに、それ(遠くも近くも一本で済ます)にこだわりすぎると
酷く不便になるだけでなく、慣らしも辛く、歩くのも怖いレンズに仕上がる
事が多々あります。ですから最初(の一本)は遠くか近くのどちらかを
妥協出来ませんか?」
と僕は案内し、再考を促します。
これを馬鹿正直にご要望に応えてしまうとえらい勢いで
お客様に怒られることもあります。
「こんなくらくらして歩くのも怖いなんて聞いてないよ。」
とか、
「見えるんだけど、視野が狭くて使えないよ~。」
とかのお怒りのコメントをいただくのです。(自身の体験談です。)
ではどうすればよいのでしょう?
僕の答えは、時にお客様のご要望をやんわりと否定し、
お客様に妥協を求めることも必要だと思う、こんな結論に至ったのです。
具体的に言えば、加入度という度数設定を極力最弱度に設定することが
肝になり、その加入度を強くすれば、度数は一気に変化し、それをせわしなく感じ、
更に見える範囲(視野)が狭くなるのです。
つまり奥行きは自在にピント調節は出来たとしても、
その節穴から覗くような視野の狭さと視界の揺れに
消費者の多くは違和感と、時には疲労感まで感じるのです。
僕は消費者の味方でありたいと願いますが、一方、見方を変えれば、
味方であるからこそ、消費者のご要望を否定することもあるのです。
どうかその点、ご容赦頂けないかな、と勝手ながら思います。
opteria Glassias
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