老眼バレ-3
2018/11/16
なんだか一冊の本になりそうなボリュームで書いていますが、
皆さんついてきてくれるでしょうか?
今日は老眼バレシリーズのその3、
昨日は①遠近両用レンズは怖くて使えない。の
要因②~加入度や度数の設定で歪みの量をコントロールできる事実。
について解説しました。
今日は
要因③~アイポイントの測定精度を高めて、狙った位置に狙った
設計上のポイント合わせる。
について解説します。
遠近両用レンズは設計毎に、見える範囲や歪みの量が変わり、
そして加入度の設定によっても変化すると説明しました。
今日はその遠近両用レンズの特性として、
見える範囲の中で中心から物を見させることが大切ですよ~。
というお話です。レンズのどこに眼の位置がくれば適性なのでしょう?
少なくともレンズ面という面の中で座標を設定して、X軸とY軸をもって
始めて二次元の平面の中にある一点を指定します。
このある一点をアイポイントと言いますが、このアイポイントの測定が
難題であることは、僕らは当たり前でも皆さんには意外と知られていません。
皆さん創意工夫をしてアイポイントの測定をしていますが、
これだという決定打はでていないのが現状だと言えます。
そもそも論として瞳孔反射に合わせるのか、
それとも黒目の中心にアイポイントを合わせるのかでさえも
業界の中では議論の余地がある課題なのです。
万事その調子ですから、業界の中で皆を納得させる統一理論の構築なんてものは
現状を鑑みれば無理難題と言いきって差支えないと思います。
さて瞳孔反射って何でしょう?
この赤い→で指し示している白い点の事なんですが、
これは斜位量や固視ずれ量で水平方向に変化します。
原則論で言えば外斜位であれば、鼻側に、
内斜位であれば、耳側に反射している光が移動します。
ですから、このずれの存在を考慮して、黒目の中心をアイポイントと定義する
人もいれば、先日受講したセミナーの先生はこの瞳孔反射をベースにしなさいと
指導されていました。僕は鼻側にインセットされているので外斜位ですね。
そして赤い線で収差の領域を線が引いてありますが、
この鼻側と耳側の収差領域のど真ん中にアイポイントが来ていれば良いのですが、
それが僕の瞳孔反射をベースに考えれば、少し内側にこの写真ではずれていますし、
黒目の中心がアイポイントだとすれば、そのずれは軽微と言えます。
ともかく、皆さんに知っておいて欲しいのは、
アイポイントを測定せずに遠近両用レンズで眼鏡を仕立てることの
危険性を僕は今日のblogでお伝えしたいのです。
どんなに良いレンズを使っても、このアイポイントがてんでバラバラだったら?
それは見える範囲が狭まるだけでなく、歪む領域がより視界の中心に
近づきますから、それは気持ち悪く感じるでしょう。
因みに人の網膜は構造的に端に行けば急激に感度が落ちるようになっていますし、
それは細胞の密度や分布からも明らかなのです。ですから人は視野としては
広くとれていたとしても、その視界の端では何かあるのは気配としては
分かっても、それを具体的に何だと認識できないのです。
皆さんも試しにやってみてくださいね。
遠くもみたまんまで視界の端に指を最初は一本で持っていきます。
「では今から指の本数変えるね、これな~んぼん?」
と聞いてみてください。目線は真っ直ぐ前に固定したまま、
指の本数を識別できる範囲って意外と狭いのですよ~。
ってなことがご理解頂けると思います。
ですから、視界の端の歪みは意外となれますし、
その歪みを端においやればおいやる程に、よりレンズの歪みを
認識しにくいとも言えます。
今日はそれ程長文にならずに済みました。
それではまたこのblogでお会いしましょう。
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