PRESIDENTの記事に思うこと。
2019/07/01
本日のblogの難易度【★★★】
表題からしておどろおどろしいのですが、
今僕の周りの眼鏡屋さんは、取り合えず手に取り、
読み漁っていて、情報収集しています。
皆様もご興味ありましたらお読みになって下さい。
僕らからすると当たり前の事も、
皆様にとっては新鮮な驚きもある内容となっていると思います。
ところが僕は別の記事に真っ先にくいついてしまいました。
無印良品についてのお話で、無印の企業理念についてでした。
良品計画の目標は、「最良の生活者を探求しましょう。」
というくだりでした。僕は今年の正月の賀詞交歓会で
大先輩から「伊藤君、消費者という使い方は間違いだよ。
生活者と言いなさい。」とアドヴァイスを頂き、
僕はことあるごとに、消費者と言いかけて、生活者に直すという
作業を繰り返していました。そこに来て最良の生活者を…。
っときたもんですからぐぐっとくいついてしまいました。
いつも読んでいるblogで大器晩成は間違いな可能性がある。
大器免成(つまり大物は、最後まで完成しないで成長し続けるということらしいです。)
だと紹介されていましたが、無印良品も時代の変化と共に、
常に新しい付加価値を創造していくのでしょう。
っと腑に落ちたのです。
これだけだとプレジデントのメガネに関する記事は何も面白くないんかい!!?
となってしまうので、もう一つ食いつきました。
それがレーシックについてでした。
グラシアスでは一時期、レーシック後の不定愁訴でお悩みの方が
殺到していました。それはお客様同士の口コミによるものでしたが、
それだけを見ていれば、今とんでもない事が起きていると
言いたくなります。でもこういった事柄は、
まず全体を見て、その上で、何が起こっているかを判断する必要があります。
ところが僕はその全体を俯瞰してみる術も、
深く入ってディテールを見て知る機会もないんです。
そこで困っていました。
眼鏡屋をやっていると本当によく聞かれます。
「レーシックってどうなの?」
この問いに僕は答えられないのです。
そりゃこんなセリフも言いたくなります。
「いや~、酷いよ。うちのお店にはレーシック難民と呼ばれる方が
大挙して押し寄せているよ。あれはリスクばっかりだからやめた方がいい。」
っと簡単にこのセリフを言えれば良いのです。
ところが大局も、詳細も分からずこのセリフは言えません。
ですから奥歯に物が挟まっているかのような、こんな言葉に終始していました。
「うん、確かにうちにレーシック難民と呼ばれる人が沢山いらしているけど。
実際にそれが全体の中で何%を占めているかが不明なんだ。だからリスクが無い術式とも
言いきれないけど、リスクだらけなのか?それとも100人中一人あるかないかなのかも
僕には分からないんです。だから僕は否定も肯定も出来ないよ。」
っと回答していました。
ところがこのプレジデントではこんな記述がありました。
レーシック経験者は全体の4%でそのうち
3.2%は満足、
0.8%不満足。
と感じている表に僕は驚き着目したのでした。
っという事は全体の8割(3.2%)は満足
全体の2割(0.8%)不満足ということになります。
これに僕は驚きました。
僕がレーシックに対して賛成反対をズバッと言いきれないのは、
数%のリスクなのか、数割のリスクなのかが分からなかったからですが、
ここに2割の方が不満足というデーターが示されたのですから、
これなら堂々とリスクはあるよ。と言えますね。
レーシックが訴訟沙汰になったのは、この2割の不満足要因があるという
事実を隠し、ひたすら商売に走った一部のお医者様に対しての怒りとも言えます。
また、この不満足要因があるというリスクを説明しては多くの方が
たじろぎ、手術をするという選択をなくしてしまう。
これも説明を省き、リスクを全面に押し出さなかった要因の一つでしょう。
いわば本来聖職である筈のお医者様を商業主義の土俵に乗せるから
こういった事が起こるのだと僕は思っています。
医療を取り巻く環境を抜本的に見直す必要性も僕は感じています。
一方、お医者様の立場になれば、新しい術式が出てくれば、
それを研究し、情報収集するのも当たり前ですが、
まだそのデータが集まる前に、チャレンジした方々も相当な勇気だと
今となっては言えます。ただし当時の触れ込みが痛みもなく、日帰りで出来る
コンビニエンスな術式と宣伝されていましたから無理もないとも思います。
一方、レーシックに否定的な眼科医は角膜の知覚神経を傷つけ、
ダメージを負う可能性もあるとも指摘していますから、
やはり今回の記事のこともあり、
相当な覚悟をもってレーシックに臨むべきかと思います。
2割が不満でするんじゃなかった。これは僕に相当な驚きと恐怖を
与えました。ある意味ロシアンルーレット的な術式とも言えますね。
それではまたこのblogでお会いしましょう。
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