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眼石祝応のBLOG

42歳で遠近両用?

2020/03/10

本日のblogの難易度【★★★★★】

 

今朝の体重は77.8キロ。

はい、確信犯です。

昨日はえん寺というつけ麺屋さんに

行ってしまいました。

 

あれだけ旨いのだから、後悔はありません。

今日からまた粗食を重ねたいと思います。

 

ふむ。

 

さて今日は朝から42歳の主婦からのご相談。

 

相談内容が

 

「最近老眼が始まったかも?」

 

という内容でした。

 

そのお方はもう10年来お付き合いをしている方で、

左右に度数差のある近視、くらいは度数内容が頭に入っていたので、

あれ?少し早いな~。っというのが実感です。

 

ここで基本的なデーターをおさらいしましょう。

 

人は本来何歳で老眼になるのでしょう?

 

これは諸説あるのと、その方の屈折異常の量や種類によっても

老眼を自覚する御年齢は変化します。

 

誰でも何歳になったら必ず老眼になりますとは

言いきれないのだと先ずはご理解下さい。

 

その上で敢えて平均的な老眼になる年齢は?

 

と聞かれれば僕は

 

40才で老眼になり。

 

45才で老眼を自覚し、

 

50才で初めて老眼鏡を作る。

 

という以前にNIKONのセミナーで

言っていた内容を支持しています。

 

ここで疑問が生じますね。

 

40才で老眼になり、45才で自覚する?

 

っというと無自覚に老眼になっている?

という事?と思われますよね?

 

言いきるのは難しいのですが、

そうなのです。初期の老眼というのは、

滅茶苦茶近づいて近くを見るという事を

除けば、ほぼ無自覚です。

 

では、その無自覚な状態は放置して良いのでしょうか?

 

ここはあくまでも僕はとお断りしますが、

僕は無自覚であっても、

生活の質を落としてしまっているのなら、

対策は必要ですと説明しています。

 

一例を挙げれば、

 

まだ見えているから老眼ではないという人に、

 

「では、最近眼精疲労が始まっていませんか?」

 

っと問いを投げかけると、

 

「はい、最近眼が疲れます。」

 

と答える方が多いのです。

つまり初期の老眼時には

見える見えないの前に、

 

眼が疲れる等、体に異常のサインが見受けられます。

 

そのサインが始まったら、

僕は対策を推奨しますし、

 

そもそも近くばっかり見て、

一日PCを10h以上作業している方は、

例え10代であっても目的距離別に

度数調整をするよう推奨しています。

 

近視なら弱めの眼鏡。

 

遠視なら強めの眼鏡。

 

こんな具合です。

そしてこの強め、弱めと

遠視と近視では対策は違いますが、

 

この調整で僕らは焦点距離を調整します。

その焦点距離を調整しているという意味では

 

10代の方に作っているPC用メガネも

 

50代の方に作っている老眼鏡も

 

質的には何ら変わらないのです。

ですから目的距離別に眼鏡を仕立てている僕からすれば、

「いくつになったら老眼鏡」

というスローガンが古臭く見えてしまいます。

 

皆様の生活習慣、個々に提案すべき眼鏡や

適性なレンズの度数があると思うからです。

年齢はその判断する要素の一つに過ぎません。

 

では今回の42才の女性のケースに戻りますが、

この方は老眼だったのでしょうか?

 

答えはYESでした。

 

ただし、老眼を自覚する距離は20㎝。

子供の爪を切ってあげる距離が見えずに

眼鏡を外すと見えるようになる。

 

これが今回ご相談に来るきっかけでした。

 

結果として僕は

 

弱い遠近両用レンズを提案しました。

 

弱いとは、度数の変化量の弱い、

初心者向きの遠近両用という意味です。

 

では遠近って?

 

っという方にいつもの図を再掲載しますね。

遠近両用明視域図

赤い線から外が収差領域と言いますが、

不要な乱視度数が入っていて、歪んでいる視界と

ご理解下さい。上の青い〇で遠くを見ています。

 

ノートパソコン等の中間はピンク。

 

スマフォや読書は黄色の丸になります。

 

今回僕のフレームはティアドロップタイプですが、

これを白丸のラウンド型にすると

歪む部分が減るでしょう?

 

というお話です。

 

緑の線、紫の線は外に行けば行くほど歪みは大きくなりますよ。

という収差を示す線です。

 

ですから遠近両用レンズを初めて作るなんて時は

適性なサイズ選びも重要ですよと言いたいのです。

 

因みに

 

赤い線

 

紫の線

 

緑の線

 

と外に行けば行くほど歪んでいきますが、

この歪みをもっと外に追いやりたいのであれば、

対策としては二つあります。

 

①レンズのグレードを上げる。

 

②度数の変化量(加入度)を弱めにする。

 

この対策で赤い線はより、外に追いやられます。

レンズのグレードは単純に高いレンズにするという事ですが、

 

度数の調整は少し難しいですよね?

 

例えば近視の例で言えば、

 

遠くにバッチリに合わせずに弱めに設定する。

こうする事によって度数の変化量を減らす事が出来ます。

 

また、近くを見ると言っても、40㎝くらいまで寄れればいいよと

言ってくだされば逆に近くの度数を調整する事が可能です。

 

具体例を挙げてみますね。

 

S-2.00(これを完全矯正値とします。矯正視力は1.5でした。)

 

このお方が遠くバッチリ、近くもバッチリと度数を調整してみます。

 

S-2.00 ADD+1.50(ADDとは加入度と言います。)

 

この場合の手元用の度数は2.00-1.50=0.50

 

S-0.50 が一番眼鏡の下の度数。先ほどの図で言えば

黄色い〇の部分の度数と理解してください。

 

これを遠くはそれ程見ないし、運転もしないからと弱めに設定します。

近くの度数はそのままS-0.50に設定して遠くだけ動かします。

 

S-1.50 ADD+1.00(遠方矯正視力は1.0)

 

1.50-1.00=0.50

 

これなら遠くの見え心地は少し落ちますが、

近くの見やすさは維持出来ます。

 

今度は近くはそれ程見ないよ。

っという方向けの調整をしてみましょう。

 

S-2.00 ADD+1.00(遠方は1.5、近くは2.00-1.00=S-1.00)

 

近くは先ほどのS-0.50よりも強めに入っています。

手元はより離さないと見えなくなりますが、

遠くはバッチリの状態を維持出来ます。

 

どんなに分かりやすくと思っても難解なのが

レンズの世界ですね。だからといって逃げていては、

こだわりのレンズをせっかくメーカーが作っても、

その世界に理解を示して頂けませんし、

そもそも使おうとも思いませんよね?

 

そんなもんで長文覚悟で説明させて頂きました。

 

あ、もう何回ご説明したか分かりませんけど、

遠近両用レンズって、最近の累進レンズというレンズは

レンズの下の部分に小玉って言って手元用の老眼鏡の

部分が外から見てあからさまに分かるような構造には

なっていません。因みに昨年一年間でその小玉のついたレンズを

 

バイフォーカルレンズというのですが、

そのレンズの販売実績はうちのお店はゼロです。

 

うちは累進レンズを積極的にお薦めしているので、

特殊かもしれませんが、世間の主流はとっくに

バイフォーカルレンズではなく累進レンズになっているのに、

その知識は伝わらないな~といつも考えさせられます。

 

皆様も正しい知識をもって、

正しいご選択が出来る様になって下さいね。

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 

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