テレワークと偽近視

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眼石祝応のBLOG

テレワークと偽近視

2020/06/09

屈折性近視と調節の介入について

テレワークしたら近視が進行した、こんな事ってあるの?

こんにちは、

今朝は無事に体重を測定出来ました。

今朝の体重は74.6キロ。

なんとか74キロ台を維持したいものです。

 

そして今朝の

YouTube動画チャンネル登録者数が206人。

順調に増えていってくれている様です。

有難いこってす。

 

今日も一本配信予定で今日はLUNORという

ドイツのブランドについてご紹介します。

今回は、初めてですが視聴者様からのリクエストに

お応えした企画です。勿論今後もこういったリクエストは

大歓迎ですので是非宜しくお願い致します。

「次はこのブランド紹介して。」

と動画のコメント欄にコメント頂ければ結構です。

 

さて、今日は昨日いらしたお客様のケースをご紹介致します。

ご相談内容は

「最近コロナの影響でテレワークを始めた。するとモニターばかり

見ているせいか、視力が低下し、遠くを見たくても見えなくなった。

これは近視になってしまったのか?」

 

という30代前半の女性からのご相談です。

実際にその時にレフケラで測定してみると、

S-1.00程度の近視が測定されました。

 

そこでフリッパーという器具で柔軟体操の様な事をさせて見ると

裸眼視力がぐんと改善しました。その後レフをとってみると

今度は近視の量がS-0.50程度まで近視量が減少していました。

 

さて今回はこの柔軟体操をしてお仕舞かと思いきや

その先がありました。このお方は、特殊な仕事をしていて、

実際に12㎝程度まで近づけて視物を長時間見るという仕事も

PC以外にしていました。12センチというと求められる調節力は

100÷12=8.3Dという力が必要になりますが、

30代前半の調節力は以下の表をご覧ください。

 

 

調節力及び近点一覧表

この表で30才のところを見れば、平均的なピントの調節能力は

7Dとなっています。

今回の求められる調節力は8.3Dですから

およそ1.3D不足するという事を意味していますし、

仮に1.3Dの眼鏡を掛けたとしても100%の力を使って

ピント合わせをすれば長時間持たないであろうと予測します。

 

結果としては、

両目に+2.00程度の凸レンズと乱視、更にプリズムという度数を

ベースインで入れています。

この方の遠くを見た時の眼位は斜位はほぼなく正位でした。

そんな方に何故ベースインプリズムが必要なのでしょう?

 

更に言えば、このお方の裸眼での12センチを注視した時の

眼位はベースアウト10△(プリズム)程で内斜位になっていました。

この近くを注視する時に内斜位になってしまっているのも

眼精疲労の原因です。ピントを合わせる力を助けるだけでなく、

この寄り眼とピント調節のバランスをとってあげる必要があるのです。

 

そこで+2.00足した状態でカバーテストというやり方で

眼のずれを見るとほぼ動かない状態で、そこで今度は近見視力表を

見させながら、プリズムをベースインに加えていくと見やすいと答えます。

 

つまり固視ずれがあったと判断しました。

+2.00加入した状態でカバーは動かずとも多少の外斜位で、

それを補う為にプリズムベースイン処方をした方が

網膜の感度の良い場所に焦点が当たるという事です。

 

では、手元を見やすくすることも今回の目的ですが、

今回は近視進行抑制も僕自身に課したのです。

近視には二種類あります。

それを

 

①軸性近視

②屈折性近視

 

と類別されますが、今回は屈折性近視が生じていたのでしょうか?

今回は議論の余地が多いにありますが、僕は違うと思っています。

 

今回は過度なピント調節を長時間していた為に、

ピントの調節をしたまま、元に戻りにくくなっていると

予想しましたし、柔軟体操をしたら視力が回復したのも

その論拠とも言えます。

 

そしてこの状態を「偽近視」と言います。

昔の言い方では仮性近視とも言います。

 

言い方はともかくこの偽近視を真正の近視と安直に判断し、

近視の眼鏡を掛ける、

すると、せっかく近視になって近くを見やすくしたいと指令を出していた脳が残念に思う。

仕方がない。では、また近視化する方向に指示を出そう。

と言って近視化、眼鏡で補正、更に近視化のループが始まるのです。

皆様も強度近視化した経験がある方は、あっという間に見えなくなり、

度を強くする経験がおありでしょう。

 

だから僕は、今回のこのお客様にはそのループに入れない様に、

手元を見るのにそれ程辛くないよ、と脳に認識させる。

すると脳は近視化しようとするのを止めるように指示を出す。

すると裸眼視力は回復する。若しくは視力低下に歯止めが掛かる。

 

こんな流れが構築できないか?それを僕はこの15年間

ずっと研究してきているのです。若しかしたらこの先には

近視が進行しない眼鏡屋さんなんて夢の様ですが

そんな事も夢見ている夢見る乙女なのです。

 

乙女はこう思います。現状を快適と感じていれば、人は自らの器官をモディファイや

チューニングをしようとは思わない筈で、意図しない器官の変異を

病気と言うのです。だから僕らは病的に眼軸が伸びて近視化する軸性近視に

対して、有効な対策を持っていません。これは本当に悔しいのですが、

それが事実です。でも今回の様な偽近視であれば、

僕の出番もあるかもしれません。そして皆様も

今回のblogにたまたまご縁があったのならば、

 

今日は一つだけ覚えてください。

視力が低下した、それは一概にはイコール近視化と繋げられないのだと

理解してください。そして手元を長時間見たら近視化するのであれば、

その手元の環境をどうやってコントロールするか、その観点が大切なのです。

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。

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