遠視かつ外斜位のリスク

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遠視かつ外斜位のリスク

2020/06/18

こんにちは、今朝の体重は73.9キロ。

今日は昨日ステーキをがつんと頂いたわりに

体重は落ちていました。肉食ダイエット効果恐るべし。

 

今朝のYouTube動画チャンネル登録者数は215人。

ほ、良かった二人増えていた~。もう打ち止めかとビビッてました。

 

今日はチャンネル登録者数は増えていましたが、

遠視が安定期にも関わらず増えていた可能性がある事例紹介です。

先ずはそもそもご来店の動機は斜視をなんとかしたいというご要望でした。

 

ではレフケラの値と旧度まとめてドンでご覧になってみてください。

屈折   SPH CYL AX ADD PD 片眼視力 両眼視力
他覚 R -0.75 -0.75 17   30.50 1.20 1.20
L 3.50 -0.50 78   30.50 0.80
角膜乱視 R   -1.25 5 色覚特性 8  9  
L -0.50 25 5  2

この様に右目は若干の近視、左目は遠視という不同視の様です。

ところが、今の眼鏡を見ると

旧度 R 0.25 -0.49 49   30.50 1.20 1.00
L 3.44 -0.53 91   30.50 0.80

右目に遠視矯正の凸レンズが組み込まれています。

では実際に検査してみると両眼解放下での完全矯正値は以下の通りでした。

処方値 R 1.00 -1.00 20   33.0   1.2
L 5.00 -0.75 70   33.0  

この様に右目、左目共に遠視が強めに測定されました。

ただし、前回調整した眼鏡士が敢えて度を弱めに度数決定して

お作りした可能性もあります。ですから一概に度が進んだとは言いにくいのです。

 

ただし、遠視の処方の原則は

 

最高視力で最強度が原則です。

 

今回のメガネはその原則からは外れていますが、

遠視かつ外斜視の場合には敢えて弱矯正を選択する場合があります。

遠視を弱矯正にすると遠くを見る時にもピントの調節をします。

 

その為、斜視量が調節性輻輳(寄り眼と捉えて下さい。)

により減少する事があるのです。

 

僕も以前にどうしようもないと判断して遠視の弱矯正を選択をしたことがありますが、

それはレアケースで、多くのケースでは完全矯正で作成し、斜視はプリズム度数で矯正し

喜ばれることが多いのです。ただ、多くの眼鏡士がプリズム度数に精通していない為に、

先ずは提案する選択肢から、プリズム度数を加えて作ることが除外してしまいます。

すると、この様な弱矯正メガネになる事があります。

 

ですから僕は今回のケースでは間違えたとも、

度が進んだとも言えないのです。

 

ただ両眼視という観点から言えば、

旧度の弱矯正度数では矯正視力が0.8しか出ていないのですが、

それは両眼視をするという動機からは外れています。

視力差が最小に留まっているという事も両眼視の成立条件だからです。

 

ただし左右の視力差にこだわり過ぎて、左右の視力差が無いメガネが

イコール良いメガネと一般の方が思ってしまうのは、それはそれで間違いだとも言えます。

多少の視力差があることはメガネ作りの現場ではよくよくある事です。

 

そして視力差を考慮し過ぎて、返ってバランスが悪くなる眼鏡があるのだと

ご理解下さい。専門的な言葉で言えば、それを調節バランスと言いますが、

視力の出る眼を視力の出にくい眼に合わせて度数を調整すると

ピント合わせのバランスがずれるだけでなく、明視域という範囲も左右差が出てきます。

これは視力差よりも、本来はその調節バランスを考慮して眼鏡を作るという事が

実は僕らメガネ屋の常識だったりします。視力差は最小限に留めるべき、

だけど視力差だけに囚われてしまうと間違った選択をすることがあるよと

僕は思っています。ですから、皆様も、左右の視力差「だけ」に意識をフォーカスせず、

快適なメガネとは?っとその視点でご自身の目やメガネとお付き合いください。

 

その為には正しい知識を得ている事が条件になります。

間違った知識や、思い込みが正しいメガネのご選択に邪魔する場合があるのです。

今日は思ったよりも硬いお話になってしまいました。

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 

 

 

 

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