もう少し遠く、もう少し近く
2020/08/14
こんにちは、今朝の体重は75.8キロ。
なかなか74キロ台に入らなくなりました。(涙)
今朝のYouTube動画チャンネル登録者数は276人。
動画を二本アップしたらまた動き出しました。
よし、がんばるぞい!!
今日いらした方は、今使っているメガネだと
デスクトップパソコンのモニターが少し霞む、
でもスマフォ等の近距離は裸眼の方が楽。
なんとかならんですか!?
っとお困りの方でした。
このblogの読者なら、
「そんなもんは遠近両用レンズでどうにでもなるで~。」
とお分かりでしょうけど、
でも、遠近両用レンズを使った事が無い人にとっては、
そんな世界はピンときませんね。
そこで簡易にレフケラをとって、
仮枠という枠に入れて、その世界を体感して頂きました。
すると、
「これは違う!」
と自分の視界としてご納得頂けたようです。
では実際に今回の様に遠くをもう少しみたい、
でも近くも見たいって時はどんな度数調整をするのでしょう?
これは先ず遠点の計算式が頭に入っていないと
理解出来ないのです。算数が大の苦手な僕でもなんとかなっているから、
皆さんも強くして、
例えば、
完全矯正値(近視の場合には最高視力で最弱度の度数)
S-2.00 の人がいたとします。
この完全矯正値下で最高視力が1.5出たと仮定します。
そして近視の場合には完全矯正値から度数を下げれば視力が低下すると予想します。
度数を下げても視力が下がらないで視力を維持しているのでは、
その度数を完全矯正値とは言えないのです。
今回はS-2.00より度を弱く(数値を小さく)すると
視力が下がったと仮定します。
この度を弱く設定する事で遠点が近くに近づいてきます。
計算上の遠点と実測値は多少ぶれます。
計算上の遠点より近めに実測値は来ると理解してください。
では一覧をつくってみましょう。
この様に近視を弱くすれば、良く見える範囲が遠くから近づいてきます。
そして度を弱くした状態で遠くを見れば、霞むと感じます。
今回は、53歳の方でデスクワーク様に、
上の表で言えば、四段階下げた度数と
八段階下げた度数をレンズの発注時に設定し、
近くを見やすくさせています。
四段階:S-1.00=0.8の視力では遠点が100㎝、
実際には80㎝前後を遠点に設定します。
この状態で60㎝程度の距離までは楽にピントを合わせる調節力は
有していました。でもそれが35㎝になるとその状態ではピントが合いません。
そこで
八段階:S±0.00=0.2の視力の度数をレンズの下にセットします。
その下の度数から遠くをみれば、0.2程度の視力しか出ません。
でも上の部分で0.8でているので生活視力としては足りているでしょう。
ですから僕はこの状態で室内(家庭、オフィス)用のメガネと定義し提案しました。
では近くに関してこの方は八段階弱めた度数でどの程度まで近寄れるのでしょう?
それも実測値ですが、おおよそ25㎝でした。
つまり遠くの視界の端が80㎝~25㎝までが良く見える範囲です。
何故八段階で50㎝が遠点なのに、近くは25㎝まで見えるのでしょう?
それはピントの調節という人本来持っている機能を使って対象物を見ているからです。
ご参考までにいえば、そのピントの調節能力が落ちている状態を老眼と定義します。
まとめに入ります。
遠くの視界の端のある地点=遠点
近くの視界の端のある地点=近点
遠点と近点の間の領域=明視域
といいます。今日は難しい話で恐縮です。
でも大事な事です。僕の理想とする未来は、
お客様自ら、自分の求める遠点と近点を
予め測定した上でご来店頂き、それを店員に伝えられる
環境を作る事です。その測定にお手間をとって頂きますが、
それでも仕上がりの満足度はぐんと高くなのです。
それをもう少し遠く、もう少し近くという
ご要望はこちらからすれば酷く抽象的に聞こえてしまいます。
ぼんやりとしたご要望にはぼんやりとした仕上がりのメガネが出来上がります。
具体的に何㎝から何㎝までを見たいと仰って頂ければより具体的ですね。
最後は耳タコフレーズで締めたいと思います。
「賢明なる顧客が健全な業界を育む。」のです。
それではまたこのblogでお会いしましょう。