僕は近視だから老眼にならない?

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眼石祝応のBLOG

僕は近視だから老眼にならない?

2020/09/27

今日のblogの難易度【★★★】

今朝の体重は74.9キロ。

ふむ、好調だ!!

今朝のYouTube動画チャンネル登録者数は316人。

プレスリリースが効いて一気に10人くらい増えたね。

おら嬉しい!!!

 

さて今日のblogは近視の人にとっては決して嬉しくないお話。

皆様のなかでは近視と老眼に関してどんな認識でしょうか?

多くの方は老眼とは何?と聞かれても正確に答えられないとは思います。

でも何となく老眼は年をとると近くの文字なんかが見え難くなる事。

この程度の知識はあるのではと推察します。

 

一方近視って何だっけ?近くが見えるんだっけ、遠くが見えるんだっけ?

みたいな認識でしょうか?正解は近視の度が進行すればするほどに

遠くまで見えていたその視界の端がどんどん近づいて、

近く「しか」見えなくなってしまう状態をさします。

 

それを目の前に凹レンズを置いて遠くまで見える様に

焦点の位置をコントロールします。

これが近視矯正ですね。

 

巷では、っていうかうちのお店ではこんな話をよく聞きます。

 

お客様「私(僕)は、近視だから老眼にならないんだよ。」

 

っと豪語します。実際には60歳近くになっても、

このセリフが口をついて出ている方もいらっしゃいます。

 

僕らにすれば明らかに事実誤認なのですが、

それをどうやって広く報せるかに業界としての大きな問題があります。

何しろ正しい知識が伝わらないのです。

 

では実際の事例を例にとって

どうして近視の人が老眼の自覚が殆どない、若しくは後ブレするのでしょう?

それを解説してみたいと思います。

 

この間いらした方は52歳、中度の近視でした。

【レフケラの度数】は以下の通りです。

屈折   SPH CYL AX ADD PD 片眼視力 両眼視力
他覚 R -4.75 -0.25 42   33.00 0.03 0.04
L -4.50 -1.50 166   33.00 0.03
角膜乱視 R   -0.75 9 色覚特性 8  9  
L -1.75 170 5  2

完全矯正値も以下の通りです。

両眼解放 R -4.25 -0.50 45   66.0   1.2
L -4.00 -1.25 165    

おおよそ、近視は機械で関単にとったデーターよりも

近視量が少なく出る傾向にありますが、今回もそうでした。

このお方が40㎝を快適に見たいとなった場合には

どんな度数が快適だったのでしょう? 

それは以下の通りです。

近用処方値 R -2.25 -0.50 45 1.00      
L -2.00 -1.25 165 1.00    

完全矯正値に+2.00を足した度数でした。

では完全矯正値に+2.00を足した加入度の

遠近両用レンズで作れば良いのでしょうか?

 

答えは理論上はそうです。

ところが実際にはそういったメガネを作ると

多くの方が慣らしに苦労します。

中には掛けられか!!っと怒られる方もいらっしゃいます。

 

+2.00というと上級者向けの遠近両用レンズで

何本かの使用歴を経てこの度数に辿り着けば何の問題もなく

快適にお使い頂けます。

 

ところが今回は初めて遠近両用レンズで作るのです。

その為、初心者向きの度数調整が必要になります。

 

では加入度別にどの程度が初心者、ここまでいけば中級者、

これ以上は上級者向けでしょう。の様に、指針となるべく数値を

ご紹介したいと思います。

 

あ、これあくまで私見です。それだけご理解下さい。

 

初心者向き:+0.75~+1.25

中級者向け:+1.50~+1.75

上級者向け:+2.00~

 

ですから今回も僕は加入度を+1.25に留める必要性を感じていました。

そこで作られた度数が以下の通りです。

処方値 R -3.50 -0.50 45 1.00     0.8
L -3.25 -1.25 165 1.00    

0.8だと物足りないと感じるかもしれませんが、

実は今まで使っていた眼鏡の度数は以下の通りです。

旧度 R -2.57 -0.74 4   30.50   0.50
L -2.33 -1.01 5   29.00  

なななんと0.5の視力に抑えていたのです。

これは何故でしょう?この度数だと僕がさっき述べた

40㎝が快適にお使い頂ける度数になります。 

 

つまり普段から老眼鏡を常用されていたのです。

これで快適に近くはご覧になれますから、

老眼ではないよ、全然見られるよと言えるでしょう。

 

その近くが見られるメリットの代わりに

遠くが見られないデメリットを受け入れていた訳です。

これを意識的にやっているのか、それとも無意識に弱い方が楽と感じて

やっていたのかで、メガネに関する知識レベルに差があると感じますが、

何しろ、このお方は遠近両用レンズに対して、

何しろ良いイメージを持っていらっしゃらなかったので

50歳を超えても遠近両用レンズを使っていなかったのです。

 

ともかく元々は0.5の視力で過ごしていらしたので、

それが0.8になれば見られるようになったとメリットも感じますし、

それで近くもカバー出来れば万々歳だと少なくとも僕は思います。

 

さて喜んでもらえるかな?

今から掛けて頂く日を楽しみにしているのです。

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 

遠近両用レンズについてはYouTubeで

概論を解説していますので、前編後編と

ご覧になってみてください。

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