宣伝じゃんと馬鹿にされた過去

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眼石祝応のBLOG

宣伝じゃんと馬鹿にされた過去

2020/10/29

本日のblogの難易度【★★】

今朝の体重は75.1キロ。やっぱ増えた。

今朝のYouTubeチャンネル登録者数は346人。

チャンネル登録者数もお一人様増えたから良しとしよう。

 

今日はこんなお話をしようとインスピレーションが沸いてきたので、

ちょっとしたエピソードをご紹介したいと思います。

 

時は15年程遡ります。つまり僕の創業当初ですね。

僕は創業当初、素人に毛の生えた眼鏡屋さんで、

それこそ、師匠に言われた通りに、

測定し、そして言われた通りにご来店頂いたお客様の半分の比率で

プリズムという度数を入れて眼鏡を作っていました。

 

すると、そんな兄ちゃんな僕の作ったメガネが奇跡を起こします。

次から次へとお兄ちゃんの作ったメガネで目が楽になった。

ずっと悩んでいた頭痛から解放された。

乗り物酔いが一切出なくなった。

酷かった肩こりがほぼほぼ気にせずに済んだ。

顎の痛みが取れた。

眼瞼下垂気味で眼が下がっていたが、その眼が開くようになった。

 

なんて僕の想像を超えたレビューを沢山頂きました。

僕はこれに感動して

 

「よし!お師匠様から言われたこのプリズムという度数を入れた眼鏡を

普及させよう。僕の代で止めちゃ駄目だ。」と決意したのです。

 

そして僕はblogを書き始めました。

それは業界内に対して発信するもので、

皆様生活者に対して情報を届けるというよりは、

事例報告に終始し、うちのお店ではこんな事が起きているよ。

皆様のお店ではどうですか?っと投げかけ、普及させる為には

僕もキャッチーなニックネームが必要だと思ったので、

 

僕は自分自身をプリズム次郎という名前にネーミングしました。

僕をプリズム次郎や~い、といじって頂き、

盛り上がってくれないかな?っと思ったのです。

 

ところが、そのblogは荒れました。今の言葉で言えば炎上という奴ですね。

僕は業界の先輩方から猛攻撃にあったのです。

 

その中で言われた一つの言葉を思い返しました。

「プリズム次郎?なんだ結局宣伝じゃん。」

と業界の大先輩に揶揄されたのです。

 

(宣伝、そうだよ。僕はプリズムメガネのプラスの効果を

宣伝しているんだ。でも、それの何がいけないの?)

 

と僕は正直思いました。

だって世間の知らない不思議な出来事が起こっていて、

メガネを買った人達が喜んでいる。それを報せて何が悪いの?

っと宣伝を小馬鹿にする先輩の言葉を逆に不思議に思いました。

 

そもそも、令和の今、日本の眼鏡業界は大手主流で、中小零細眼鏡店の

シェアはおおよそ2割にも満たない状況です。僕らはマーケットの中で

ほぼほぼ存在意義を失っています。

 

元々は中小零細眼鏡店が独占状態だったのですが、

それが大手参入により、一気にマーケットシェアが民族大移動の様に

大変動しました。では大手がシェアをとったのは安いから「だけ」でしょうか?

 

僕は勿論、それもあると思うし、この要因は複合的に捉える必要があると

思っています。例えば僕らは御用達の商売をしていました。

 

「僕に任せておけば大丈夫、レンズの種類も最適な奴を選んでおくから、

あなたは何も勉強しなくていいよ。」

 

こんなスタイルで商売をしていました。すると当たり前ですが、

その結果、日本のマーケットは無知な消費者が大量生産されました。

無知な消費者を別の言葉に置き換えれば、

違いが分からない消費者とも言い換えられると僕は思います。

 

つまり専門店のこだわりに理解を示さず、ただただ眼鏡屋の先生

(昔は白衣を着て、先生の様にふるまっていました。)のいう事を聞くに終始したのです。

 

そして致命的だったのは、その状況に甘えて、僕ら中小零細眼鏡店が企業としての

当たり前ですが、企業努力を怠ったのです。

 

眼鏡屋における企業努力、それは当たり前ですが、昨日より今日、今日より明日と

仕立てるメガネの品質を高める努力で、それが本丸です。

 

ところが大手は、その土俵では戦いませんでした。

何故ならその土俵では勝ち目がないからです。

 

そして、大手は価格、

更に「宣伝力」で勝負をしかけたのです。

 

結果は、既に述べたように僕らは惨敗しました。

大手同士の血で血を洗うかのような激しい競争のとばっちりを受けて

廃業するのは、中小零細眼鏡店が先に負けて退場していきます。

 

つまり僕らは、技術云々の土俵すら作れていないのだと

知るべきです。だから僕は宣伝をしていきます。

 

お客様の事を心底考えて、

みんなの幸せを願っている眼鏡屋はここにいるよ。

っと宣伝して宣伝して宣伝しまくります。

 

そしてそれは僕も年齢的に中堅的な立場になりましたが、

若手が広報をしていたり、広告を目にした時に、

以前の僕がうけたような宣伝じゃんと小ばかにするような事は

この場を借りて絶対しないと誓います。

 

むしろ中小零細眼鏡店が一生懸命宣伝をしているのを見ると、

頼もしくさえ思います。ですから本blogをご覧になっている

同業他社の方には是非お願いしたいと思います。

 

自分の事業に自信があるのなら、どうか一生懸命広告と広報を

学んで欲しいと願います。また宣伝している誰かをどうか笑わないで頂きたい。

 

僕もここ数年懸命に勉強しています。

僕は15年前に感じた感動は一切彩りを失わず、むしろ輝きを増して

僕の中でキラキラと光を放っています。

 

それは半信半疑で始めた15年前の僕では到底感じられなかった思いで、

今の僕は、これをおいらが普及させなきゃ誰がやる。っくらいな気持ちなのです。

 

宣伝じゃん、と揶揄した大先輩は他界されてしまいました。

今、思えば、あの言葉が僕に火をつけましたから、

僕はあの大先輩に感謝しなくてはいけませんね。

 

今頃あの大先輩はあちらの世界で今の日本をどう見ているのでしょう?

僕はその大先輩に限らず、お世話になった方々その全てに恥ずかしくないよう

一日一日を懸命に生きたいと思います。そう15年前のblogのメインカテゴリーは

 

「今日を生きて」

 

でした。僕は15年経っても、さほど進歩せず。

相変わらず今を懸命に生きるに終始するのでした。

以上進歩のないおじさんの呟きでした。

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 

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