機械はあてにならないよ

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眼石祝応のBLOG

機械はあてにならないよ

2021/04/05

本日のblogの難易度【★★★★★】

今朝の体重は75.5キロ。

よし!戻した。

今朝のYouTubeチャンネル登録者数は550人。

あら?進まない。

 

っという訳で一進一退の僕のダイエットと

YouTubeチャンネル登録者数の推移ですが、

 

第一次変動期(0歳~20歳)までの度数変動は

少なくとも日本では近視の強度化という現象が多数派だと言えます。

昨日いらした方も、その度数変動期真っ只中の御年齢でした。

 

ですが、検査していくとあれ?という事態になります。

お母さまは僕の視力測定をセカンドオピニオン変わりに

うけてみたいというご要望でした。

 

そうです。眼科処方箋をご持参頂いたお客様でした。

通常のメガネ屋さんでは、眼科処方箋を出されたら

それを忠実に再現するのが、原則になりますから、

自分の勝手な判断で処方箋を変えるなんて言語道断。

 

これが今の日本の主流と言える考え方です。

僕もこれに100%同意します。

ですから僕は決して眼科処方箋を否定するような言葉は

発しません。それどころか、プライスショップでさっと検査した

メガネの度数だって否定的なことは一切言いません。

 

あくまでも「見解の相違」ですね。

 

とお客様には伝えます。更にこんな言葉も投げかけます。

視力測定における近視の量などの答えは絶対値ではありません。

視力測定をする人や、うける日時を変えたり、

時間帯を変えればその度数は変化するのが当たり前です。

 

ですから、ご自分の近視量は絶対値だと考えないでくださいと

僕は伝えるようにしています。そして僕の出した今回の答えも

勿論自信がありません。あくまでも僕なりに多角的に見て答えを出したにすぎません。

 

っと伝えるようにしています。

 

すると多くのお客様が、

 

あなたの視力測定で出した

答えの眼鏡を掛けてみたいとご選択されます。

 

これに対して、

 

「でも眼科処方箋がありますから僕は変えられません。」

と創業当初は言っていました。ですが、この様に頼まれる事が

あまりにも数が増えたので、途中で方針を変えました。

 

僕は処方箋が間違っているとは思いませんが、

僕の出した答えとも違うのも事実です。

 

では、お客様が僕を選らんだという事で

よろしいでしょうか?とお聞きして、

そうだと答えられた場合には、

僕の出した答えの眼鏡を仕立てます。

 

そうなのです。処方箋は眼科医が何らかの意図をもって

出した答えです。そしてその答えの拘束力は僕ら眼鏡業界にも

確かに及びます。僕らは決して否定するべきではありません。

 

ですが、一般の生活者の方々の方々にまで

その拘束力は及ぶのでしょうか?

 

勿論それはNOです。

 

一例を挙げれば、

癌に罹った患者は、お医者様と相談しながら治療法を決定してゆきますね。

あるお医者様は抗がん剤を薦めます。ある人は放射線治療を薦めるでしょう。

 

でも、自分は抗がん剤も放射線治療も受けたくない。

食事療法で自然治癒を目指すと言ったとしたら?

 

この意思はどうなるのでしょうか?

勿論尊重されます。

 

メガネも一緒です。

処方箋が信頼出来ればその処方箋通りに僕らは作ります。

ですが、残念ながら一部の眼科では、それ程詳細な屈折矯正に

取り組んでいない場合も往々にしてあります。

 

眼科医は眼のエキスパートではありますが、

メガネのエキスパートかどうかは別の問題です。

更に言えば、レーシックを専門でやっている方もいれば、

白内障専門、緑内障専門とジャンルは細分化されます。

 

何のエキスパートかを分かっていないと

とんちんかんな答えが出ることだって

きっとあるのだと思います。

 

ですから眼科でメガネの処方箋を出してもらいたいのであれば、

それを専門でやっている眼科医を探して尋ねる必要があるという事です。

 

ここで冒頭の視力の変動期のお子様のお話に戻ります。

先ずはレフケラの数値からご紹介します。

他覚 R -2.25 -0.25 173   28.00 0.10 0.15
L -1.75 -0.25 148   28.00 0.15
角膜乱視 R   -1.50 171 色覚特性 8  9  
L -1.25 178 5  2

これだけを見れば、あ、近視だね?で済みますね。

では処方箋のお度数を見てみましょう。

処方箋 R -1.50 -0.50 180   27.50
L -1.25       27.50

レフケラだけを見れば問題無さそうです。

ですが僕が検査してみると答えはこんな感じでした。

両眼解放 R -1.25 -0.50 20       0.9
L 0.25 -1.00 150      

右目は処方箋とはそれ程変わりませんが

左目に注目です。マイナスの符号が外されていますね。

つまり遠視があるという事で、近視性乱視も含めた

混合乱視である事が分かります。

もう一度当初の機械との比較をしてみてください。

まるで違う度数になりました。

 

このお子様は散瞳剤で一年間程、近視進行抑制の治療を受けて、

その上で、どうにも回復しなくて処方箋を発行してもらい、

メガネを作りにいらっしゃいました。長年経過観察した

ドクターが見ても、この様な処方箋になってしまいます。

 

ですから皆様にもこの「誰」に視力測定して貰うかで

まるで違う答えになる事もあるのだとどうかご理解頂き、

賢く、眼科や眼鏡店とお付き合いしてください。

 

勿論僕の出した答えを他のお店に持っていけば、

これはおかしいと言うでしょう。

ま、そんなもんだと思って下さい。

ただし、眼科処方箋で視力がほぼ0.8でしたが、

僕の出した答えは0.9の視力が出ていました。

 

これを見てもそれ程は間違っていないとは思います。

少なくともさっと機械で測定するその数値は

まるであてにならないという事は

ご理解頂けたことでしょう。

 

今日も長くなりましたが、最後までお読みいただき

心から感謝いたします。

 

メガネ屋って大切な、そしてやりがいのある仕事ですね。

こんな職業に就けて本当に幸せです。

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 

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