17歳の高校生、近視と遠近両用レンズ

本日のｂｌｏｇの難易度【★★★★★】

今朝の体重は75.6キロ。

今朝のYouTubeチャンネル登録者数は555人。

 

げ、体重も減ったけど、チャンネル登録者数も減ってるやん。

 

じわじわと増えてくれたらいいなと願うチャンネル登録者数ですが、

一方、減ってくれたらいいなと願うのが近視や乱視、

そして遠視等の屈折異常ですね。

 

今日ご紹介する事例は、17歳で、

第一次変動（近視は強度化、遠視は弱度化）する時期ですから、

細心の注意をはらう必要があるケースです。

 

早速レフケラの数値、そして今までお使いの眼鏡の度数と視力を見ていきましょう。

屈折		SPH	CYL	AX	ADD	PD	片眼視力	両眼視力
他覚	R	-3.00	-0.25	106		29.00	0.15	0.15
	L	-3.25	-0.25	173		29.00	0.03
角膜乱視	R		-0.50	164	色覚特性	8　　9
	L		-0.50	177		5　　2
旧度	R	-1.01	-0.28	89		28.00	0.20	0.20
	L	-1.73	-0.04	0		28.00	0.15

​左目の裸眼視力が屈折異常の量からすれば出なすぎで、逆に左目は屈折異常の量から考慮すれば

視力が出ている方だと言えます。ここで言いたいのは、レフケラの数値は参考にはなっても

あてにはならないという事実です。ですからこの機械の測定値を元に、

視力測定をして度数を決定すると痛い目にあいますよとだけは言っておきます。

 

世間の常識は、

 

どうせ子供の眼はすぐに度が進むから安いのでいいや。

 

僕はこの常識を真っ向から否定します。

 

僕の提唱する常識は、

 

0歳～20歳までの第一次変動期は、近視が進行しがちなので、

特に細心の注意をはらって、度数進行を抑制する方法を模索し、

信頼のおける眼鏡店で仕立ててもらう事。

 

これを提唱​しています。

 

では事例紹介に戻りますが、僕はどんな眼鏡を作ったのでしょう？

両眼解放	R	-2.75	-0.25	105		58.0	1.2	1.5
	L	-3.25	-0.25	175			1.2

こんな形で 一番強い度数を決定しました。

更にこれから多少調整して以下のようなメガネにしました。

作成度数	R	-2.25	-0.25	105	1.00			1.0
	L	-2.75	-0.25	175	1.00

+1.00の度数を入れた遠近両用レンズで提案しました。

これで少なくとも黒板は楽に見られるでしょう。

また今回は特徴的な寄り眼の状況でした。

 

遠くが外斜位

近くが内斜位

 

と遠くと近くで斜位の方向性が変わってしまうのが一点、

これは 裸眼でいる事が多かった為に、近接性輻輳という寄り眼の力を

必要以上に使ってすごす癖がついていたと予想します。

 

実際に調節性輻輳量は、それ程大きな数値は示しませんでした。

 

それにしても近くを見ると内斜位という状態は決して良い状態ではありません。

そこで調節性輻輳量をコントロールしようとして遠近両用レンズで提案したのです。

 

また融像幅という検査で見ても、ここは仮説ですが、

僕の見立てではパーナムエリアが狭いとカテゴライズされる眼でした。

実際に固視ずれ検査でも固視ずれは見つかり、プリズムも入れさせていただきました。

 

遠くが外斜位、近くが内斜位で、では寄り眼を助ける？反り目を助けるの？

 

当然こういう疑問が出来てきますが、近くに関しては遠近両用レンズの効果で

ほぼほぼ正位に近づきますから、遠くの外斜位をしっかり矯正し、固視ずれを

解消するのが主目的になります。

 

あ、固視ずれが分かりませんね、固視ずれって斜視にはなっていないし、

外観上も斜位の検査でもそれ程大きなずれがある様には見えないけど、

網膜の感度の良いある一点（中心窩）に当たっていない状態をさします。

 

中心窩に当たらないと、

人は最高の視力も得られませんし、

立体的に物を見る機能も衰えます。​​

 

この様に固視ずれを放置していると眼のパフォーマンスを活かせないので、

それを改善する事には大きなメリットがあります。

そして僕のお店では80/100人程の確率でプリズムを入れていますが、

多くのケースでその目的は固視ずれ矯正なのです。

 

そして副産物として、結果としては慢性的な頭痛が改善したり、

肩こりが改善したり、更に眼の疲れが軽減したり。

 

様々な副次的効果が存在します。一方、この効果を業界の内外を含めて

多くの方がご存知ないので、僕は普及活動をしているとご理解くださいね。

 

明日から三連休を頂き、骨休めを致します。

急な調整等でご迷惑をおかけするやもしれませんが、

何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

4/19～4/21は臨時休業です。

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。