間歇性外斜視

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眼石祝応のBLOG

間歇性外斜視

2021/09/26

本日のblogの難易度【★★★★★】

今朝の体重は77.6キロ。あれ?少し太ってる…。

今朝のYouTubeチャンネル登録者数728人。

いつも泊っている宿の従業員さんが、

複数登録してくれたみたい。嬉しいな~。

 

さて先日いらした方は20代の女性。

なんでも子供の頃から斜視の自覚はあり、

中学生の時に斜視の手術も検討したが、

恒常性の斜視ではない為に手術を見送ったそうです。

 

時々友人や親から目線が外れると指摘はされていたが、

その回数がここ数年は指摘が増えたと仰っています。

更にコロナ禍で在宅が増えると共に眼の疲労感も顕著に出てきたので、

意を決して、グラシアスにご来店頂きました。

 

視力測定に入る前に念押しというか、

確認事項が斜視矯正の場合にはあります。

特に女性の場合で眼鏡に対してアレルギーがあるような人は

斜視を眼鏡で矯正する事が上手くいかない事が過去にも散見されました。

 

 

 

ではその確認事項とは?

①眼鏡とコンタクトは兼用しているか?

②兼用しているとすると、今後はコンタクトがほぼほぼ使えない、それに問題はないか?

※女性の場合、多くのケースでコンタクトを使いたい、シーンが多々あります。

③コンタクトと同様に他のメガネとの兼用も出来なくなる。

だから若しも他のメガネも兼用するのであれば、全てのメガネのレンズを斜視矯正用に

交換する費用負担が生ずる。

④斜視矯正眼鏡は目の使い方がガラッと変わるので、当初は違和感が出る可能性ある。

※ただし、一般のプリズム入り眼鏡と比べると斜視矯正眼鏡の方が違和感に関するクレーム比率はぐっと下がり、

皆無とは言いませんがほぼほぼ皆無に等しいクレーム発生率です。

これの原因は正確には把握していませんが、両眼視出来たり、目線が安定したりするプラスの効果が

違和感等のマイナスの効果を打ち消してしまっていると推察しています。

 

この様に自分にとって斜視矯正眼鏡はプラスの要素だけでなく、

コンタクトがほぼほぼ使えなくなるように、マイナスもあるのだと腑に落ちて頂く必要があります。

この肚がかたまっていないと結局、高いお金を出しても、使いこなせない可能性もあるのです。

説明する事の重要性を特に感じるケース、それが斜視矯正眼鏡なのです。

 

では実際に度数を見ていきましょう。

屈折   SPH CYL AX ADD PD 片眼視力 両眼視力
他覚 R -5.25 -0.75 80   30.00 1.00 0.30
L -6.00 -0.75 96   30.00 0.60
角膜乱視 R   -0.75 156 色覚特性 8  9  
L -0.75 32 5  2

他覚の数値を見るとあ、近視が強めだな、っと思いますが、裸眼視力を見ると

到底こんな近視があるとは思えません。10歳以下とか、まだ調節能力にバリバリの

余力がある人は稀に、こういった滅茶苦茶なレフケラ測定値を出しますが、

20代の中盤に差し掛かっている御年齢ではレアケースです。

 

今使っている眼鏡はどんな感じでしょう?

旧度 R -0.75         1.20 1.20
L -0.75         1.20

これを見ると裸眼視力の測定の方がまだ正しいのかな?っと思います。

では実際の屈折異常量はどれくらいなのでしょう?

両眼解放 R -0.25 -0.50 75   60.0 2.0 1.2
L -1.00 -0.50 95   2.0

斜視量はプリズム量で75△斜視角で言えば42.75°程度でした。

視力の測定値を見ると片眼の方が両眼よりも視力が出ています。

これは両眼視をそもそも普段からしていないから、そもそも眼を使いこなせていないケースと、

もう一点は、輻輳性調節の介入という仮説が僕の中では浮かびます。

 

輻輳性調節とは:両目の寄り眼によって生じるピント調節運動で、眼が内側に入ると近視であれば、

強度化し、遠視であれば弱度化します。ただし定説では輻輳性調節は限りなくゼロに近いと

言われています。ただし、過去の斜視矯正の経験をもとにすれば寄り眼に伴い、調節運動が介入するとしか

思えない観測結果が複数出ています。これはもっともっとデーターを積み上げて

エビデンスとして固めてから言いきる方が良い案件で、今の段階では推論の域は出ません。

 

余談ですが、もう一つ似た言葉では、

 

調節性輻輳という言葉あり、これはピントの調節に伴う、寄り眼の運動を指します。

これの測定法にはグラディエント法とヘテロフォリア法と二つありますが、

この二つの測定法の測定値の差異には意味があると僕は思っていますが、

それの解説はまた別稿設け今日は割愛します。

 

何しろ初っ端のレフケラの異常値も輻輳性調節という物が介入し、

眼を内側に入れて頑張っている状態で

近視の量を異常値として測定させてしまっていると僕は考えています。

では今回作る眼鏡はどんな眼鏡でしょう?

 

今回は遠くをばっちりな状態から二段階弱めて

手元重視の眼鏡にしました。

それがこんな度数です。

処方値 R 0.25 -0.50 75  BI6.00△     0.6
L -0.50 -0.50 95  BI8.00△    

0.6しか視力を出していませんが、これが両眼視のレベル低下が原因であれば、

今回の眼鏡を常用すれば段々と視力が出てくると予想しますし、

調節性輻輳の介入で、実際にはもっと近視の量を多くしないと遠くが見えないのかもしれません。

いずれにしても、今回のケースでは在宅勤務で、PCを毎日10h以上、

更に眼精疲労の自覚もあるとの事だったので、近視を弱めていますし、

視力を出す事をそれ程狙いませんでした。

 

今後は遠く用のメガネが欲しいと思えば、

それも検討してくださいとも伝えました。

 

斜視矯正であろうと無かろうと、

この様に、遠く用と近く用の使い分けを

うちのお店では推奨しています。

 

さ~て、一発で合うのか合わないのか、

それすら分かりませんが、

取り合えず手探りで眼鏡をお仕立てさせて頂きました。

 

こんな僕ですが、若しもうちの検査を受けてみたいという場合には

先ずはこちらの文書をご覧になって頂きたいし、

グラシアス独自のRTM式眼鏡調整法とは

出来れば動画もご覧になって下さい。

 

その上でご予約の上でご来店くださいませ。

 

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