鼻パッドの美学。
2017/06/18
先日、箱根は強羅公園というところに行って咲き乱れるお花鑑賞を楽しんできました。
いつも花を観て思うのは、お花ってただそこに有るだけで、人を癒して、何か無償の愛
かしら?何て思います。また、多少デザインをかじっている僕としては、自然が構築する
デザインにただただ驚愕しますし、敵わないなと感じます。
まさに自然の美学のお話しなのですが、
今日は鼻パッドのお話しです。昨年のカケルというシンポジウムでは
ハセガワビコーさんのハイロンパッドという鼻パッドがMost Emotional Eyewear
のパーツ/アクセサリー/周辺機器部門でグランプリを取りました。
殆どの眼鏡は鼻パッドが無くては成り立ちません。一部の鼻パッド無しのフレームで
NEOJINというフレームがありますが、これも鼻パッドの様な素材でこめかみの近辺をホールドしますから、こめかみパッドの様な形で眼鏡を固定します。
何しろどこで、どのような形で固定しようとも肌との接点が必用なわけです。
今日はそんな鼻パッドの話です。
①こちらがU字型クリングスタイプの鼻パッド
②こちらがクリングスタイプのグースネックとかスネークとか言われる鼻パッドです。
③これが一山というタイプ、昔はこういった形状しかありませんでした。
④こちらはセル枠用の鼻パッド、ヨーロッパのフレームなので高さがありませんね。
⑤こちら日本のメーカーさんの鼻パッド。上と比較すると高さがあって
鼻が低くともしっかり固定できますね。
今回のblogタイトルでは、美学と多少大仰な物言いですが、眼鏡屋さんに来る
お客様は千差万別、こだわる方もいれば、拘り無しなんて方もいれば、レンズには
こだわるけど、フレームは掛けられれば良い。なんて方もいます。そしてそんなこだわり派の
中にこの鼻パッドにこだわり選ばれる方が少なからずいらっしゃるのです。
そしてそれを言う方の多くは①と②のクリングス付き鼻パッドを敬遠しがちなのです。
あ、クリングスって何かと言えば、針金みたいな金属部が①と②にはありますね。
あれをクリングスっていいます。
③の一山を使うと戻れないっていうくらいにはまる方が多いのも事実です。独特な掛け心地に
魅せられているのでしょう。ちなみにこの一山からクリングス付き鼻パッドを世界で初めて
開発したのは日本人だそうです。日本人と欧米の方との骨格の違いに当初苦労したのでしょう。
④と⑤に関しては形状がまるで違いますね。福井の鯖江市には松原蝶さんという会社が
鼻パッドだけを作っています。この会社のバリエーションはどのくらいあるのかは?
しりませんが、少なくともグラシアスで在庫している鼻パッドの数だけでも20種類
くらいの形状が違う鼻パッドを在庫しています。
これ以外にもシールでシリコンゴムを貼るぴたーむなんて物もあれば、
樹脂を紫外線で固める鼻盛りなんて技術も最近出てきました。これは
数十秒間紫外線を当てるだけで硬化しますので、店舗でも手軽にお待たせせずに
加工できるという点では非常に便利に使っています。ただ④から⑤に変えるという
程の大幅なモディファイはこの樹脂を固める方法では対応できないので、
④から⑤に変える時は、一度④を切り飛ばし、平らに慣らし、その上に
アセチラミーという溶着材を縫って貼り付けます。これは、接着ではなく
互いのプラスティックを溶かしてくっつけますので非常に強固にくっつくのです。
では④から①や②には出来ないのでしょうか?
それも可能です。これも針金付きのプラスティックを溶かして本体に溶着するのです。
いかがですか?お金さえかければ大概の事は出来ますよ。
因みにグラシアスでの鼻パッド加工の料金を大別すると二つに分かれます。
④から⑤に変えるパターンで ¥1.620.-
④から①や②に変えるパターンで ¥2.160.-
納期は6h程度寝かしますので、預かって翌日渡しが多くなるかと思います。
こだわるところって、人によって本当に違いますよね。
グラシアスは創業以来、お客様のご要望にいかにNOと言わないで済むかと
取り組み、日々勉強しています。皆さんも無理と諦めずに是非鼻パッドの
お悩み等遠慮なくお問い合わせください。
ではまた明日。
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