乱視未矯正の罪と業界の闇

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眼石祝応のBLOG

乱視未矯正の罪と業界の闇

2020/11/08

本日のblogの難易度【★★★★★】

今朝の体重は74.5キロ。

今朝のYouTubeチャンネル登録者数は354人。

お!体重はここ最近では最軽量、

YouTubeチャンネル登録者数も三名様増えた~♪

 

っという訳で最高の始まりだ。

 

さて今日は乱視があったら乱視は組み込み

眼鏡を作りましょう。って僕らからすると

当たり前、でも一般的な眼鏡屋さんで、

どちらかというと安い価格帯の眼鏡屋さんは、

強い乱視の度数があっても、その度数補正は極力弱く、

弱い乱視なら抜いてしまえ!なんて乱視は弱め弱めを狙う傾向にあります。

 

今日ご紹介する事例も33才のお方でしたが、

以前使っていたメガネがこんな感じ。

旧度 R -8.35 0.00 0   31.00 0.80 1.00
L -8.04 -0.05 0   31.00 1.00

 

では僕が測定するとどんな感じでしょう?

両眼解放 R -8.25 -1.50 5   63.5   1.2
L -7.25 -1.50 175    

上の以前の眼鏡と比較して何が違うでしょう?

間違い探しをしてみてください。

答えは

①左目の近視が大幅に弱くなっている

②左右の眼に強く乱視が入っている。

③矯正視力は近視を弱くしても視力は1.0⇒1.2へ改善している。

 

とこの様に乱視を組み込む事で視力は出やすくなります。

では以前の眼鏡は間違いだったのでしょうか?

 

ここで等価球面値という考え方があります。

近視の度数と乱視の度数をトータルで考え、

近視の度数だったらどのくらいの強さになるんだろう?

って考え方です。では僕の乱視の度数を組み込んだ完全矯正値を

等価球面値で度数変換します。

等価球面値 R -9.00
L -8.00

以前の眼鏡は乱視を近視に換算すれば、

過矯正にはなっていない事になります。

ところが、その状況では、左右の視力差が出てしまっています。

完全矯正値下で両目共に1.0までは矯正出来ると確認出来ているので、

右目が0.8、左目が1.0という現状は望ましくありません。

この様に等価球面値という概念を考慮すればバランス取りは上手く行っていませんが、

以前の眼鏡はそれ程的外れでもないということを言いたかったのです。

 

一方、乱視を未矯正にしておけば

遠くも近くも視力が出にくいというお話を昨日のblogで書きました。

また視力だけでなく空間認知の能力も損なわれ、

更に寄り眼の力も損なわれ、

 

悪い事ばかりですが、

 

一点だけ、違和感が強く出る事がある。

 

これだけを根拠に乱視弱め教(←そんなんないよ。)は出来上がっています。

 

でもね、確かに乱視を人生初のメガネで組み込んだり、乱視を強く度を変えたりして

違和感を強く訴える方はいらっしゃるけど、そんな方の比率は

大袈裟に言っても100人に1人程度、それなのに99人の乱視を有する目のお客様に

乱視未矯正の我慢を強いる事が果たしてメガネ業界として正しいのでしょうか?

 

逆説的に言えば、お客様の違和感というクレームを

僕ら業界人は必要以上に恐れているという事も言えるのです。

 

でも、こういう事を言う人がいます。

「でもうちのお店では乱視を入れたらクレームになる比率が

100人に1人どころでなく、もっと沢山いるよ。」

 

って主張する方が業界人でもいらっしゃいます。

そういった方に僕はこんな問いを投げかけます。

 

①アイポイントの測定してる?

②レンズの加工精度で歪み取りはしている?

③プレフィッティングしている?

④レンズの設計変更はしていない?また変えた場合は違和感の説明している?

そもそも、今使っている眼鏡の設計の確認した?

⑤視力測定では調節バランス取りしている?

⑥両眼開放屈折検査している?

⑦どんな方法でも良いから斜位の測定している?

 

ば~っとお聞きすると多くの方は、そんな事はしていない。

っと答えます。上記の①~⑦はそれぞれ違和感の発生要因になり得る物です。

でもそれらの対策をせず、一方的に乱視を悪者にするのでは

あまりにも乱視ちゃんが可哀そう、違和感っといった時に原因を特定するのは

本当に難しいのです。それなのに乱視のせいにしてしまえば面倒くさく無くて

便利だから乱視を悪者している側面がありませんか?

 

っと僕は業界に投げかけたいと思って今日は記事にしました。

僕は100人に1人も乱視が原因でクレームになる人はいないと言いました。

でも例え、乱視が原因のクレーム発生比率が10人、1割いたとしても

乱視がある場合には乱視矯正をお進めするでしょう。1割の人の為に

9割の人が損をするのをただ指を咥えて見ているのは僕には耐えられないからです。

 

皆さんもどうか乱視ちゃんの事、それ程悪く言わないで、

そして乱視があるって、もし僕に言われたとしても

それ程ショックを受けないで、別に病気になった訳ではありませんから、

ただ角膜や水晶体の形状の差異によってのみ、乱視が発生したり、

増えたりします。皆さんの目の瞼が一重か二重か、ってその程度のものだと

ご理解下さい。僕はクリックリの二重ですが、一重で切れ長の目に

憧れたり無い物ねだりをします。つまり乱視の有無は個性に過ぎないのだと言いたいのです。

 

昔は乱視を入れると度が強くなる時代がありました。

でも今は便利ですよ。乱視を多少入れたって高くなる事はありませんから、

そんな訳で今日は乱視ちゃんの立場にたって力説させて頂きました。

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 

 

 

 

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