上下の目線のずれと眼の疲れ
2021/02/13
本日のblogの難易度【★★★】
今朝の体重は、75.2キロ。
今朝のYouTubeチャンネル登録者数は491人。
体重減って、チャンネル登録者数は増えたという
最高の朝の始まりです。
さて昨日の最後のお客様(35歳 男性)の主訴は、
ここ1~2年程、肩こりが酷く、後頭部が痛む、
眼そのものがじんじんして辛くて困っているという主訴で、
ご自身ではそろそろ老眼なので、
近視の弱く調整されたメガネで楽になると予想し、
老眼鏡の様な眼鏡が欲しいとご来店頂きました。
ところが実際にピントの調節力を見てみるとメガネを掛けた状態でも、
手元は14㎝まで近づけてみる事が出来る状態でピントの調節が原因ではなさそうです。
そこで、斜位を疑い、検査を色々してみましたが、問題点が二つ炙り出されました。
①寄り眼が苦手
②左目が下に下がる筋肉バランスのずれがある。
この二つに対してアプローチする必要性があると感じました。
ピントの調節に関しては、前のメガネが過矯正で近視が強すぎるメガネを
使っていたので、それを適正にしてあげるだけでも
プラスに働くと考え、無理して近視の弱矯正にはしませんでした。
この上下の目線のずれは身体に大きなダメージを与える場合があるので、
要注意です。それは水平のずれはずれがあるのが当たり前、上下のずれは
そのずれの調整を自分の筋肉でしにくい、若しくはする事で疲労感が強く出る場合が
多いからです。それは三対一の法則で、
水平に動かす眼の筋肉=3:上下に動かす眼の筋肉=1
という原理原則があり、上下のずれを調整する筋肉量は
水平に比して少ないという人体の構造的な特徴に起因します。
少ない筋肉量で調整するから無理が来るのです。
更に三対一の法則はこんなところでもあります。
下に眼を下げる筋肉=3:上に眼を上げる筋肉=1
という法則があります。今回は左目が下に下がるという
大きな特徴がありましたから、両眼視機能に大きなダメージを
与える可能性が高いと理解してください。
一方、下に下がる眼が上に上げる少ない筋肉で持ち上げるから、
左目が悲鳴を挙げるかと言えば、実は一概には言えません。
左目も積極的に使えば、確かに左目が悲鳴を挙げますが、
左目が余りの辛さで仕事を放棄して遊び始めると辛さは右目に集中します。
この様に、眼のメカニズムは複雑で、
やはり正確にジャッジしようと思えば、
ある程度の時間は必要ですね。
弊店ではRTM式眼鏡調整法という方法を確立し、
完璧では無いにしても、多角的にお客様の目を見てアプローチして、
皆様の暮らしを下支えしたいと願っています。
皆様もどうかおかしいなと思ったら、
すぐに先ずは眼科へどうぞ。
その上で病気ではないというお墨付きを
貰ってから眼鏡屋に行ってください。
真っ先に眼鏡屋に行っても、眼鏡屋は疾病の有無も
分かりませんし、例え分かったとしても、
診断行為は出来ませんから、
先ずは病気の可能性を消す事が一番大事です。
結局今回は、
近視+乱視+寄り眼改善目的でプリズムベースイン+上下斜位を矯正する上下プリズム
のハイブリッドレンズで提案しました。
この度数で何かが改善すると良いのですが、
使用したレンズは、NIKONの調光レンズで内面非球面レンズでした。
このご報告がどこかのお店の
どなたかのお役に立ちますように。
by 眼鏡評論家 眼石祝応