運転に関する新しいニーズ

来店ご予約

眼石祝応のBLOG

運転に関する新しいニーズ

2021/05/03

本日のblogの難易度【★★★】

今朝の体重は76.0キロ。

今朝のYouTubeチャンネル登録者数は566人。

 

げ!体重が増えとるやん。なんも悪い事してないのに~。

 

今日は今朝一番のお客様が自動車メーカーのテストドライバー、

テストドライブで生じたお困りごととは?

 

それは最近ハンドルに操作ボタンが増えて、

その距離を見ようとすると老眼で見え難い。

 

今まで僕はナビに対してその距離に合わせて

老眼対策をしていましたが、この目的距離は、

運転者の背丈によって違う事、

更に言えば、ナビモニターの設置している高さ。

 

これらによって条件が変わりますと言って

パーソナルに度数調整をしていました。

 

例えばこの写真を見てください。

TOYOTAヤリスHPより

例えばこの写真の事例であれば、

 

ナビまで80㎝

ハンドルまで60㎝。

 

と仮に見積もりします。

この20㎝の差で用途が変わり、

その変化に伴う焦点距離の変化は

新しいニーズとして度数調整の必要性が生じたのです。

 

では今までは無かったニーズが何故生じたのでしょう?

それは自動車の操作方法の変化によります。

 

もっと具体的に言えば、

ハンドルに今まではホーンボタンしかなかったのが、

今では

 

オーディオの操作系や、

オートクルーズが入ったり、

ナビの操作も出来るようになったり、

インパネの表示の切り替えが出来たり、

 

ま~何しろハンドル単体にこれでもか

と言わんばかりにスイッチ類が配置されました。

それが以下の写真です。

TOYOTAヤリスHPより

パッと見ても10種類以上、それ以外に

場合によってはシフトレバー、ウインカースイッチ。

それらも含めて複雑な操作系に進化?進化なのかは

不明ですが、今車は限りなくPCや家電製品にその性格が切り替わり、

より顧客のニーズに合わせて形が大きく変わる変革期だと言えます。

 

ナビもようやくタッチパネルになりつつありますし、

タッチパネルは複雑な操作を画面上のメニューの切り替えで

多数の操作が可能なのですが、

一方タッチパネルにはタッチパネルの弱点があります。

 

それは個別にスイッチを設定してしまえば、

そのスイッチの場所別の機能を覚えてしまえば、

そのスイッチに目線を移す必要がなくなります。

 

運転中に一時的とはいえ、進行方向や外部の環境から意識や目線を外す行為は

ゼロに近づけば近づく程良いでしょう。だから運転中に細かいナビの設定は

出来ないように安全上の配慮として操作出来なくなっているのです。

 

それでも、急な電話が掛かってくれば、ハンズフリーで電話に出たい。

それに対して対応しようとして、ハンドルに操作スイッチが増殖したのです。

 

そしてそのスイッチ増が、新しいニーズになったのです。

僕は今までナビ程度なら遠くはバッチリに合わせて

近くはそこそこで良いでしょ?

 

だってナビなんて多くのケースでは80㎝程度離れていますから、

近くバッチリに合わせなくて良いですね?

 

っと確認して顧客の多くもその通りだと了承頂き、

快適に運転されていました。

 

そもそも運転時に遠近両用レンズで運転する事には、

メリット、デメリットが存在します。

 

運転時に欲しい機能、視界と言っても良いですが、

それはレンズの上半分の視界を横方向に広くとって欲しい。

 

それは①車線の切り替え、②バックで運転する時、③サイドミラーを確認する時、

どうしても運転時に側方視はつきものなのです。

 

その側方視時に歪んだり霞んだりしては明瞭な視界の確保が出来ないからです。

ですから、今説明した①~③だけの操作系に加えてウインカースイッチやシフトレバー、

更にホーンボタンの押す程度で済んだ昔の車で、かつ老眼で無いのであれば、

その①~③は遠近両用レンズより単焦点レンズの方が優れていると言えます。

 

一方④ナビの操作、⑤ハンドルスイッチの操作に関しては、

老眼であれば、遠近両用レンズでないと操作が出来なくなってしまいます。

 

その為に、遠近両用レンズで運転するというニーズが生まれたのです。

そしてここ数年はナビ(80㎝)が見えれば良い、という状況から、

ハンドル(60㎝)まで見えるようになりたい。

 

と更に変化したことを遅ればせながら感じたので

レポートしているのです。

 

ただし、この目的距離が80㎝から60㎝に近づいたという事は、

老眼矯正の度合いを強めるという事です。

 

こうなるとレンズの上半分の視界の大きさは、

ニーズとは逆に狭くなるという事です。

 

ここに眼鏡作りの難しさがあります。

極力ワイドな視界が欲しいという事であれば、

それは、遠近両用レンズのグレードを上げると

視界はよりワイドになります。

その比較を今は各種メーカーから資料が出されていますから、

 

ご参考までにご覧になって見てください。

 

先ずはHOYAからです。

HOYAベーシックグレード遠近両用レンズ

HOYAハイグレード遠近両用レンズ

この見え方の差には個人差があり、フレームに入って

レンズの角度が変われば、変動する物で

今回のこの図は、HOYAにしてもNIKONにしても

参考程度に捉えてください。

 

ではお次はNIKONです。

 

NIKONベーシックグレード遠近両用レンズ

NIKONハイグレード遠近両用レンズ

パッと見ても分かりますが、こうしてメーカーによって

収差の分布はメーカーだけでなく商品毎に差がある事が見てとれますね。

 

運転時には近方にワイドな視界は要りません。

あくまでも極端に遠方をワイドに設定する必要があるのです。

 

以前のSeikoがドライビンググラスと銘打って遠近両用レンズを

発売していました。あれは近方が狭くて使い難いと思っていましたが、

今考えれば理にかなっていますし、東海光学のレゾナスというレンズも

この収差の分布を遠方に思い切って振って

ワイドな視界を提供していたなとふと思い出しました。

 

今日もボリューミーな内容でした。

皆様のドライブが少しでも快適になります事を

願って本日のblogの記事にさせて頂きました。

 

体重が一キロ増えるのはご愛敬ですが、

スイッチは極力ミニマムが良いな~っと思う

眼鏡評論家 眼石祝応さんの思う

快適な老眼世代の遠近両用レンズ選びに関する解説でした。

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。
 

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。