経営統合の裏に見える物

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眼石祝応のBLOG

経営統合の裏に見える物

2021/09/05

本日のblogの難易度【★★★】

今朝の体重は77.3キロ。

今朝のYouTubeチャンネル登録者数697人。

 

昨日はあるお役人さんが、お店にいらして、

僕は「厚労省と繋がりないの?」って失礼にもお聞きすると、

「実はその横のつながりが全然ないんですよ。」

なんて仰っていました。それでもそのお方はご自分の目を知る事に

喜びを感じていらしたようで、僕はついつい余談が長くなり、

業界の事情も踏まえて、如何に僕が非常識であるかと説明しました。(苦笑)

 

このblogをご覧になっている方にしてみれば

当たり前かもしれない事が世間では非常識です。

 

先日あるアイウェアブランドとほかのアイウェアブランドが経営統合するなんて

話がヤフーニュースにもなり、眼鏡業界であれほど大きく取り上げて頂く

事は本当に珍しい事例でした。これからそれについて

解説する動画を起ち上げる予定ですが、

 

コロナが業界改革により一層拍車をかけている傾向が、

今回の経営統合に如実に表れたとも言えます。

 

日本の業界の問題点は、簡単に言えば、

 

雑貨化した事、

 

低価格した事で機能性が省かれた事。

 

問題点はこの二つに集約されます。

雑貨化し、眼鏡の機能性に注目されなくなり、

低価格化は、一部的な傾向であればウエルカムですが、

医療器具である眼鏡を機能的に仕立てる手間まで

省かれた低価格化は、国民の生活の質を著しく下げていて、

グローバル化した今の世界では、

日本の国際競争力さえ損ねると警鐘を鳴らしてきました。

 

自由な競争に任せるのではなく、

医療に多少でも関わるのであれば、

規制は必要でしょ?と僕は考えています。

 

ただし、先ほど述べたヤフーニュースでは、

多くのヤフコメがついていました。

そしてその中での多くが、

その二つのブランドが高すぎる、

JINSやZOFFで眼鏡は充分だと結論めいた事を仰ってる方が

当然多数派でした。(>_<)

 

僕に言わせれば眼鏡が半製品であり、

それを製品化する事に一番のコストを掛けるべきだという知識がまるで欠落し、

欠けているだけでなく、その高いと言われている産地の方々が

どんな暮らしをしているのかも理解されていない事に僕は愕然とさせられました。

 

全ての工業製品の裏には職人やパートタイマー、その業種に携わる人の「暮らし」があります。

そして、JINSやZOFFの商品の多くは中国製ですが、安価な人件費の中国製品が

日本の産業をむしばみ、足を引っ張っていたとしても、

それでもその両ブランドを高いと言うのでしょうか?

産地の方々が爪に火を点すかのような暮らしをしていても

自分が安い品を買えればOKだという方が多数派だとするのなら、

それを想像するだけでぞっとします。

 

産地は今存亡の危機にあります。事業継承出来ずに

廃業する会社が後を絶たないからです。

仕事が無いからではありません、単価が安く、

こんな仕事は自分の息子にはさせらない。

 

だから跡取り息子を他の業種にだしているのです。

このままでは産地は縮小を重ね、

いずれそのモノづくりの灯は消えるでしょう。

 

先ほど僕はグローバル化した地球では、と申し上げましたが、

グローバリゼーションは流行って、そして廃る現象です。

単価の安い外国に仕事を持っていき、資本を再分配するのが、

グローバリズムです。そしてその国や地域の人達は潤い、

そして、段々と単価は上がり、ひと段落すると

次はもっと安い賃金の地域に流れます。

 

そして今は中国から更に賃金の安い諸外国の労働力を求めて、

産地は転々としています。ですが、僕はそれも資本の投下が

いきわたれば、必ず限界が来ると言っています。

 

一から教育しインフラを整備して、

更に物流コストを掛けてまでやっていれば、

結局日本で作っても変わらない、

いや日本の方が安く済む時代も来るでしょう。

 

ではそうなった時に日本でもう一度モノづくりを始めましょう。

ってなった時に技術を継承出来ていなければ?

 

それは結局再度雇用し、教育し、そして一から職人を育てる必要があります。

まるで外国でやったことをなぞるようにです。

教育費が掛かるだけでなく、ある職人にしか出来ない仕事は

誰にも出来ないなんて可能性もあります。

 

その会社や職人にしか出来ないから、多少単価が高くとも

その人達に仕事が来ます。でも、汎用品や廉価品しか作れない産地に

高単価な注文が入るでしょうか?それに僕は疑問符をつけたいと思います。

廉価品しか作れないのであれば、日本で作る必要はなく、

最初から中国で作ればよいからです。

 

だから、モノづくりの灯は決して消してはいけないのです。

 

全ての人に僕の言っている事が理解出来るとは思えません。

でも、一部の人でも良いから、中国製よりも高くとも、

その品に価値があるとご理解頂き、日本製も買って頂きたいと願っています。

 

日本製を購入する事で、それが産地への応援票になるとご理解下さい。

僕は、僕のお店のバイイングパワーで産地を支える事が出来ません。

そしてそれが僕だけでなく、中小零細の眼鏡店全体のバイイングパワーが低下している。

 

それが今回の合併劇の背景にある事象で、

今見えている事は上っ面にすぎず、

 

根本は

雑貨化、低価格化のあおりを受けて、

こんな奇跡的(業界的にはかなりの奇跡)

な舞台が整ったと言えます。

 

両者ともにメインはこだわりの眼鏡店がお得意さんで、

安売り屋さんには両者の商品は並びません。

でも、その安売り屋さんが主流の世の中、そこでは中国製が並びます。

だから苦戦しているという事です。

 

ま、何の事ない、僕や僕の仲間の中小零細眼鏡店が

マーケットで存在感を発揮し、シェアを奪い返せば

一番早いでしょ?ってお話なのです。

 

はい、頑張ります!!

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 


 

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