持続可能な文明

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眼石祝応のBLOG

持続可能な文明

2021/10/03

本日のblogの難易度【★★★】

今朝の体重は77.0キロ。

今朝のYouTubeチャンネル登録者数744人。

 

八百万の神々、古来より日本人は万物全てに神が宿り、

それが転じて天は人の上に人を作らず、

の精神に繋がっていると僕は思っています。

人間だから偉いのかい?動物や植物は劣っているのかい?

そんな筈ないだろう?だから人間だって

等しく生きる権利を有しているんだ。ってな話

岩にも雲にも空にも、

 

そして眼鏡にも…。

 

リサイクルとかリユースとかユーズド品とか、

そしてアウトレットとか、物には寿命があると僕は思います。

 

そして物の寿命は最後まで全うして使い倒すのが、

使って貰える物自身も喜ぶ、

本当の意味での供養になると思っています。

 

昨日上野の不忍池、辯天堂にて

第9回眼鏡供養会(めがねくようえと読んでくださいね。)

が本来は10/1開催でしたが、台風の為に一日見送り、

10/2開催に順延し滞りなくご供養頂き、

閉式出来た事をご報告させていただきます。

 

今回も1000本程の供養眼鏡が集まり、

一山築いた段ボールに収められた

眼鏡の一区切りに感謝にお礼の気持ちを伝え、

手をあわせてきました。

 

今回の供養された眼鏡は主に三つのルートで再生、再利用して頂きます。

 

①コンディションが悪く完成品としてはリユース出来ない眼鏡も

鯖江の修理工場にとっては貴重な部品取り眼鏡になります。

②コンディションは問題無く、スリランカの方々の眼の状況に合う

眼鏡は、スリランカに持っていき、フィッティングまでして寄贈して参ります。

※ただしこの事業はコロナの影響で一端中断しています。

③眼鏡単体としては問題無いメガネは眼鏡学校のフィッティング研修等で

活用させていただきます。

 

この様に眼鏡は時に用途を変え、

そして時に形を変えて次の誰かの為に役に立っています。

 

眼鏡の寿命って?

 

皆様はどのようにお考えですか?

よくあるパターンでは、

 

「最近度が変わったから、視力測定をして度が変わっていれば、

フレームとレンズを合わせて新調したい。」

 

こんな方々が多いようです。

 

つまり、

 

眼鏡の寿命=レンズの度が変わるまで

 

こんな風に度が変わる度に眼鏡を新調する方が多いのも事実で、

そして僕らは眼鏡を販売しているので、そのお客様の認識そのものを

受け入れて、眼鏡の新調というニーズを有難く受け止めていたと思います。

 

勿論僕だってそうです。レンズだけで3万円の売り上げより、

フレームとレンズ合わせて6万円の方がありがたいし、

売り上げ金額が多いに越した事はありません。

 

僕だけでなく、ほとんどの眼鏡屋さんは

お客様のそんなある意味「無理解」に乗じて

商売が継続出来ているとも言えます。

 

ある産地のフレーム開発会社の方が言っていました。

日本製は壊れない。だからニーズが生まれない。

もっと壊れるメガネにすればいいんだ。

 

なんて暴論を吐いていました。勿論そんなすぐに壊れる粗悪品は

例え、中国製でも許されない時代です。そんな時代に日本製で

高品質を期待するお客様に提案したとしても、

一年でボロボロになる眼鏡フレームに

理解を示しご購入頂けるとは到底思えません。

 

高品質の代名詞、日本製はやはり高品質である必要があるのでしょう。

そんな日本製の眼鏡が何年使用出来るのか、それは構造や使う素材によって

千差万別であるというのが、本音ですが、少なくとも僕は10年くらいは

使ってくださいと言って、日本製のフレームを販売しています。

 

ところが多くの消費者の方々は、気分転換を目的とされて、

レンズ交換時に、フレームごと新調されます。

 

別に僕はお客様の気分転換を否定する訳では決してありません。

その想いを否定する権利なんて僕にはなく、

お客様は選択の自由があるのです。

 

とはいえ、多くのお客様がまだ使えるのに、

レンズ交換「だけ」してフレームが使えるのであれば、

フレームはそのままにして注文しても良いのか悪いのか、

それすら迷っている現状もあります。

 

結論を言えば、レンズだけ交換したければすればよいのです。

ただし、フレームのコンディションが

今後も使用に耐えるという状況であればという原則はあります。

 

フレームが若しも10年の耐用年数があるとするならば、

レンズのコーティングの性能が発揮できる期間は2~3年です。

 

実際には、結構くたびれた状態でお店にご持参頂くので、

グラシアスでの平均的なレンズ交換のタイミングは、

3~4年に1回程度の交換時期です。

 

つまり10年フレームが使えればレンズを3セットくらい

使うケースが平均的ですよ~って言いたかったのです。

 

そして今回ご供養させて頂いたフレームのコンディションも

千差万別、これは10年は軽く使っているねっていうフレームから、

え!?まだ新品に近いコンディションじゃない、なんてのまで

様々な眼鏡をお預かりしました。

 

僕は眼鏡屋です。眼鏡を販売して生計を立てています。

それでも僕は物にもイノチが宿ると勝手に思っています。

そんな僕からすれば、眼鏡が最後の寿命まで全う出来たと感じた時には

なんか感慨深いですし、その最後、今わの際をお見送りさせて頂くと

寂しさを隠せず、ほんの少しだけ悲しくなりました。

 

せめて僕らの供養するという思いが届き、

眼鏡自身も気持ちが良いと思って欲しいなと願ったのです。

 

どうかお願いです。眼鏡を大切に使って下さい。

そして末永くご愛用下さい。

どうしても手放すとなった時には

 

皆様のお気持ちごとお受け取りしますので、

是非この眼鏡供養会をご活用くださいませ。

来年も開催出来るように準備したいと思います。

 

そして寿命を全うさせるように物を大切に使う

文明こそ、持続可能なのであって、

使える物をゴミであるかのように、箪笥の肥やしにしていたり、

時に廉価品であれば、使えるのにゴミとして処理したり、

 

それって全然エコでもないし、

無駄の極致だと思います。

 

安いから、ゴミでいいや、

どうせすぐに壊れるから、安い物でよいや。

 

こんな無駄が一つでも減って、

環境にやさしい業界に眼鏡屋さんも成れれば良いし、

少なくとも僕のお店は使える物を使えませんなんて

簡単に言うお店にはならないぞ、と褌を締めなおす

良い機会に今回の眼鏡供養会はなりました。

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 

 

 

 

 

 

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