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眼石祝応のBLOG

物の値段。

2017/07/06

昨日は寝て曜日、ずっと寝て、眼が覚めたら近所のファミレスで食べ放題!

絵に描いたような自堕落な暮らしをしてストレス発散してきました。

 

話はグルリンパと変わって今日は、物の値段の話です。

 

今日は新たにお付き合いを始める問屋さんとのお話でした、

僕はいつも業界の方と取引のお話する際に言っている事があります

 

それはこんな文言です。

 

「僕は、いつも新しい業者さんと取引を始める時に言う事があります。

それは、うちは値引き交渉を一切しないお店だという事です。ですから普通に利益を乗せて

うちに卸して頂ければうちは、それに見合う利益を乗せて普通に販売します。

ですから無理やり値段を下げて仕事を取ろうとはしなくて結構です。」

 

こんな事を初めてうちのお店にいらした担当の営業さんに伝えました。

 

担当さんは、少し面喰ったようですが、僕はその後こんな事も言いました。

 

「僕は業界の改革とか本気で考えているけど、産地の改革も考えているんだ。

その僕が自分だけ儲かろうとして値引き交渉して、それで更に産地を苦しめるなんて

言っていることとやっていることが違うでしょ?だから僕はそこだけはぶれなくしています。」

 

こうやって僕の思いを伝えました。

 

過去の眼鏡業界の経緯を言えば、小売店は流通ルートの終着駅(消費者)の一つ手前ですから、

僕らは顧客には販売しますが、基本は仕入れた物を売る訳です。ですから僕らは顧客以外には強気なのです。

でも顧客の要望には敵いませんから、値引き交渉されれば落としどころを探して何とか注文を請けようと必死でした。

 

その為に値引きしても利益が出るように、1円でも安くを死に物狂いでやってきたのです。

でも僕はそこに労力を割きたくありません。値段は他所より高くとも

逆に顧客満足度を1%でもどうやって上げてやろうか、それだけを考えています。

 

それは検査の勉強もそうですし、fashionのトレンド情報を仕入れるのもその取り組みの一環でしょう。

 

うちのお店でしか体験出来ない何かを僕は探していますし、それがうちの大きな戦力になるのです。

逆に値引きばかりしていては、そんな自己啓発の余裕すらなくなっていくでしょう。

 

また不思議な話ですが、僕の知り合いの眼鏡屋さんでも業者との値引き交渉に懸命な方もいらっしゃいます。

でもそういうお店程お客様に値引き交渉されています。何か少しだけスピリチュアルですが、

自分が誰かに与えた言葉はそのまま自分に返ってくるかのようです。

 

実際に産地では過去の僕達の値引き交渉のしわ寄せを受けて、設備投資がままならないだけでなく、

後継者を雇い育てる事にすら窮している状態なのです。それも僕らが与えた値引きという言葉の

効果が産地に伝わって、今の福井の多くの工場はグローバルに戦える戦力を有していません。

 

そしてそのしわ寄せがこの間お伝えしたように最終的には産地が無くなり、

「多くの」日本製のファンの皆さんの期待を裏切り、僕は大きな失望感に包まれる事でしょう。

 

今僕たちは大きな岐路に立たされています。

 

それはこんな選択肢です。

 

自分だけ良ければそれでOKなのか?

 

それとも消費者に限らず誰かの為にお役に立ちたいと自らを律するのか?

 

という二択なのです。少なくとも僕は後者でありたいと願っていますし、

常に自分を客観視して、我良しだけにならないようにと自制しているつもりなのです。

 

前提として消費者を幸せにして、

 

そして取引先も幸せに、

 

更に自分自身(や従業員)も幸せに。

 

こんな事が今の時代に可能なのでしょうか?

 

僕は可能だからやるではなく、自らを好きだと言えるように指針を決めているに

過ぎないのです。いつか棺桶に入る時に自分で自分を「よくやった。」

褒められるようにと願っていつもお店に立っているのです。

 

皆さんにはお願いです。

 

僕のお店でも数年に一回値引き交渉される事があります。

すると僕はきっとこう言います。

 

「ごめんなさい。うちのお店は高いですよね。

でも安いお店ならすぐそこに沢山ありますから、

そこまでご案内しますので、そちらで検討したら良いのでは?」

 

と案内しようとすると思います。

 

それは勿論産地を守るという意味合いも含めておことわりしますが、

僕自身が自分自身のスタイルを維持する為に、

更に言えばこの業界が健全であり続けられる為に

この価格は必要だと思っているので、断っているのです。

 

ご理解下さいとは申し上げにくいのですが、でもそういうお店もあるのだと

知識として持っていただければ幸いです。

 

少なくとも全ての商品の価格の裏側には

そこに携わっている人々の暮らしがあると僕は思うのです。

 

ではまた明日。

 

$RW3SYVS

 

 

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